ほばーりんぐ・とと

ただの着物好きとんぼ、ウンチク・ズッコケ・着付けにコーデ、
あちこち飛んで勝手な思いを綴っています。

ちゃりてぃー放送…

2009-08-27 01:12:13 | 介護・福祉
写真は、近くの高圧線のそばでごあいさつした蝶々、
「ウラナミアカシジミ」という名前だったと思います。

24時間テレビ、今年の放送は、選挙とかち合うというので
いろいろたいへんなようですが…。

24時間ずっと見ていたことも、武道館へ行ったこともないのですが…。
まぁ番組については賛否両論あるかと思いますが、
息子がお世話になっている施設の車の一台が、
あの「愛は地球を救う」のマーク入りの車です。
お世話になっている以上、ちっと募金もしなきゃいけませんかね。

それにしても、たった一日で、ものすごい募金額になりますから、
なんというのか「複雑」な気持ちにもなりますね。
普段から障害者が施設を作りたいとか、現状がひどいので改善したいとか、
そういうことで街角に立っても、署名も募金も素通りする人が多いんですから…。

さて、24時間テレビより少し早く始まったのが、
ラジオの「チャリティー・ミュージックソン」です。
1975年から…だそうですが、私、このチャリティー・コンサートに、
一度だけ行っています。たぶんですが、その第1回目の時ではないかと思います。
場所は横浜文化体育館、地元では「文体」で通っていますが、
関内駅をはさんで「横浜スタジアム」の反対側の少し奥…ってとこでしょうか。
コンサートをやったのは「ニニ・ロッソ」、よかったですー。
元々好きだったのですが、直で聞いて涙出ました。

このときは、一緒にいった友達のおかげで「思い出のコンサート」になりました。
彼女は仮に「とーこ」ちゃんにしておきます。あっ二人とも当時はぴちぴち20代!
とーこちゃんは仕事の帰りに直接来るというので、文体の前で待ち合わせました。
まず、とーこちゃんは、極度の「近視」、いわゆる「ド近眼」です。
外でめがねをかけるのが面倒だからと、待ち合わせるときはいつも
「アンタがみつけてね、あたし見えないから」…。
反して私は当時は極度の「遠視」、キョロキョロしていると、
とーこちゃんがやってきました。
一応、探しているふりで向こうもキョロキョロしていますが、見えてやしません。
黙っていると3メートル先を通り過ぎます…。

とりあえず無事合流し、中に入りました。文体は学校などの体育館と同じで、
正面にステージ、手前がコートで、残り三方が座席です。
コートの席はとれなくて、私たちはステージを正面に見る確か3階席。
つまり距離的には一番遠いわけです。
やがてコンサートがはじまりましたが、もちろん、いくら遠視の私でも、
ロッソの顔の細かいところまでは見えません。でも音はよかったですねぇ。
やがて何曲目かで、司会者が「ここで飛び入りのお客様でーす」と
声を張り上げて紹介したのが「萩本欽一」さん、欽ちゃんでした。
彼は最初から長いことこの番組のパーソナリティーをやった人です。
車に乗って、あちこち神出鬼没で募金をよびかけるというもの、
その途中で寄ったわけです。ニニ・ロッソとは友人だそうで。
ステージ上で、欽ちゃんはコメディアンらしく、たまにおどけた仕草や
ズッコケなどして見せます。そのたびに会場はドッと沸くわけですが…。
彼女実は見えていない…よりにもよって、めがねを会社に忘れてきたと…。
だもんで、私や周囲の人がドーッと笑うと、いっしょになって
「あーっはっは」(これがまた彼女の笑いが豪快なのです)と笑うのですが、
すぐそのあとで「ね、今何がおかしかったの?」…ずーっとこればっか。
説明つきのギャグほどつまらないものはありませんぜ、おねーさん…。
やがて、欽ちゃんもまた出発していき、曲が進みます。
すると彼女がなにやらごそごそと紙袋の中から出しました。「おせんべ」でした。
「あんたなにやってんのよ、コンサートでせんべはないでしょ」と言うと、
「だって仕事残ってて、何もたべられなかったし、途中で何か買おうと思ったら
これしかなかったのよ」…当時は「コンビニ」なんてものはなく、
キオスク、駅の売店って言ってたと思いますが、そこしかありません。
彼女はそれさえもみつけられず、結局途中のせんべい屋で買ってきたというのです。
「あのさ、コンサートの最中なんだから、バリバリ食べたら迷惑だから」
「大丈夫、さっきのみたいなズンチャカズンチャカのにぎやかな曲のときに、
さっと食べるから」、とそういって一枚取り出すと、構えました。
そして曲が始まったとたんに、かぷっと噛み付いたのですが…
あいにくそれは、とても静かでスローなバラード…でした。
一曲終わるまで、とーこちゃんはひたすらおせんべを「しゃぶって」おりました。

すでにニニ・ロッソも故人となりました。
彼のレコードは今でもとってあります。
でも、曲を思い出すとき、あのおひげはやした彼のカオではなく、
とーこちゃんの「せんべくわえたカオ」が浮かんでしまうのです…。
なんと「いい思い出」なんだ…とーこのヤツ…。
とーこちゃんは、その後、北海道にお嫁に行きました。
豪雪地帯といわれるところ、雪かきを雪はね、というんだそうですが、
たいへんだねぇと言ったら「慣れたもんよ、ぱぱーっとさ」と。
きっと「せんべパワー」だ…。

今年もニニ・ロッソの「夜空のトラッペト」でも聞きながら、
ちっとテレビでもみますかね。とーこちゃんのことも思い出しながら…。


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8 コメント

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Unknown (とんぼ)
2009-08-29 15:58:40
てまりばな様
私もそう思います。
チャリティーは自主的にやるものと思いますし
人に募金、といっていて、
ギャラはないだろうと思います。

募金も、報告があってもそれが信じられない
寂しい世の中ですが、役所の職員や
警察官、消防官の不祥事とか、
大手の談合やらなんやら見ていると、
どうにも安心できませんよね。
返信する
Unknown (てまりばな)
2009-08-28 21:20:28
24時間テレビはチャリティなのに
出演者にお金を払っていておかしい、と
ネットのニュースになっていました。
外国のチャリティー番組ではありえないのだそうです。

そんなこと知らなかった頃は
募金とかよくしていたけれど、
本当に困っている人のところに行く前に
だいぶピンハネされてしまいそうなので
今では私も素通り派です。

返信する
Unknown (とんぼ)
2009-08-27 21:38:59
sacco様
なるほど、マラソンがあるんですか。
まぁ偉大な力を使って、いいことがあれば、
それに越したことはありません。
国がやってくれないことが、少しでも、
進んでくれると、ありがたいと思います。

「雪はね」、私とーこちゃんに聞いて、
そのほうがホントに雪かきしてる感じだなーと
思ったんですよ。こっちなんて、
そんなに雪は降りませんが、たまに積もると、
「はね」てますわ。ほいほいと。
雪かきより雪おろしより、元気があって
いいなぁと思ってます。
返信する
Unknown (とんぼ)
2009-08-27 21:38:44
陽花様
ほんとに複雑な気分です。
ジャニなんとかやらなにやら、
テレビや有名人の力ってすごいなと思います。
少なくとも、純粋に「募金」するわけですから
文句はいえないんですけどねぇ。
私も、怪しい募金はしません。
ホントに使われることがわかっているところだけ。
悪いやつは「募金」さえ、利用しますからねぇ。
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Unknown (とんぼ)
2009-08-27 21:31:31
えみこ様
そういえば、そんな報道がありましたね。
お祭り騒ぎでも、募金が集まるのは
けっこうなことなんですが、
いったいどれだけの人が、本当に福祉について
気づいたり考えたりしてくれるかなと、
いつもそう思います。
返信する
ピンポイントで失礼します (sacco)
2009-08-27 20:34:47
チャリティ…ごめんなさい、私は余裕がない時は素通り派です。
24時間テレビはこのご時勢でも募金が集まるんですね。テレビの影響力って良くも悪くも本当にすごいです。

ちなみに北の大地ではマラソン大会も開催されるので、30日はトリプルですわ。

で、何がピンポイントかと言いますと。
「雪はね(雪をはねる)」今の今まで標準語だと思っていました(^_^;)ひゃ~!
雪のない所では使わないから…コレ言い訳になりますかね(^_^;;)
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Unknown (陽花)
2009-08-27 19:18:47
普段の募金は素知らぬ顔・・・でも
24時間チャリティだと募金をする人が
多いんですよね。
複雑な気持ち分かりますわ。
テレビの影響が大きいのだと思いますが、
善男善女が大勢いる事は喜ばしい事ですね。
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ニニ=ロッソさんだったんですね^^ (えみこ)
2009-08-27 18:48:42
夜空のトランペット、実家の父親が何度も聞いておりました。
なつかしいです。
タイトルだけおぼえていました。
福祉とはなにかを考えさせてくれたのがこの番組でした。
初回終了後に検証番組が放映されて、ステージ前にいらっしゃった車いすの方がファンの方に倒されそうになり、欽ちゃんが泣きながら怒っていました。この場面だけは記憶にあります。投げ銭すれば福祉ではないと体感した瞬間でした。あの番組があればこそ、今まで継続して来たのではと思っています。
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