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このところニュース番組の中のリポートで、立て続けに「買い物難民」「買い物弱者」についてやっていました。
先日見たのは「京都東山地区」…あららそうだよねぇ。ここよりひどい、坂道ばかりのところです。名刹清水寺のご近所…。
道細いわ、どこも坂だわ、観光客多いわ、車多いわ…。
「難民」とか「弱者」なんていう言い方がいつから始まったのかわかりませんが、哀しい言葉です。
以前は、都市部から離れて過疎になってしまった地域のことばかりが取り上げられましたが、
いまや都会の真ん中でもってことですね。だいたいが「近くのスーパーが閉店してしまって」…。
これってほんとに皮肉なことで、大手スーパーがどんどんできて、そのせいで昔ながらの個人商店がなくなって、
不景気でスーパーが店を閉めて…でも商店街はフッカツするチカラをなくしていて…。
誰が悪いのか…なんて答えが出る問題ではありませんが、なんでこんなことに…と思います。
私、もう40年も前に地元にスーパーができて、個人商店が次々店を閉めたり、商売がえをしたりするのを見て、
なんかとても不安だったことを覚えています。商店街には何人も「同じ中学の友人」がいました。
今でも続いているのは数えるほどしかありません。
昔々…私の家から下の道路に降りてまっすぐ行くと、商店街の入り口があって、
まずはふとんやさん、豆腐屋さん、すぐに「市場」と呼ばれる複数のお店がはいった建物があり、
ミソしょうゆを売るお店、佃煮なんかもありましたね。クジラのベーコンもありましたっけ。
お向かいが乾物屋さん、奥へ行くとお肉屋さんがあって魚屋さんがあって、お菓子屋さんもあったなあ。
ぐるりと回ってでてくると、そのお隣は酒屋さん。いつも大きな日本画の美人ポスターが貼ってあって、
キレイな着物や日本髪にみとれていましたっけ。タバコやさんに時計屋さん電気屋さん
肉も魚も野菜も日用品も、商店街を歩けばみんなことたりました。
「燃料」と書いてあるお店は夏は氷でカキ氷やさんも併設、冬になると灯油の横では焼き芋や大判ヤキ。
銭湯帰りの楽しみでした。
みんな裕福ではなかったけれど、どこのお店も家族で顔なじみでした。
母のお使いに行っても「シャケの切り身ならお母さんはいつもこれだよ」と、ちゃっちゃと包んでくれました。
酒屋さんは御用聞きして当たり前。お酒飲まない我が家はいつもしょうゆや油ばかり。
母は「下戸ばっかしでもうけにならへんで…すんまへんなぁ」と言ってました。
それでも盆暮れにはうちわと手ぬぐいが届きましたっけ。
小学校へ通っていたころ、ある日、母が何かの話の途中で「おまえは道草食わんと帰ってくるし」と言いました。
えっ見られてる?…ではなくて、母が買い物に行くと、そこここのお店で、
「お宅のジョーちゃんはまぁ、毎日毎日まーっすぐ前見て、一心不乱に歩いて帰るねぇ」と、そういわれていたそうで…。
いやいや、住宅地に入ると、田んぼがまだ残っていましたから、用水路なんか覗き込んだりしていたんですよ。
そういうことは、今で言うなら「うざったい」ことなのかもしれません。ご近所さんも何でも筒抜けでしたし。
でもそれが子供や一人暮らしの年寄りの「守り」になっていたことも間違いのないことだったと思います。
今、あの被災地だけでなく、過疎の地域などでは「移動販売車」がよろこばれているそうです。
町もイナカも老夫婦だけ、或いは高齢者の一人暮らしが増えています。
買い物に行きたくても、車がない、あってももう運転ができない…。
ご近所に頼もうと思っても、みんな横並びの高齢者ばかり。売りにきてくれたら、ほんとにありがたいと思います。
そういう販売者は、いつも来る人がこないと、わざわざ家まで訪ねていったりもします。
あるスーパーが、そういうひとたちのためにと、ネットスーパーを始めた…が、高齢者の利用が少ない。
当たり前です。パソコンが普及したといっても、まだまだ年齢別では高齢者ほどパソコン未経験でしょう。
なんで考えるときにそれを思いつかないのでしょうか。 ネットではなく「御用聞き」ではいけませんか。
昔々、駅もみんな「ヒト」が応対していました。切符も窓口で一枚ずつ売ってくれたし、改札口もヒトが立っていました。
自動販売機になり自動改札になり…そういうことが報道されるときに必ず
「人件費の削減につながる」とか「今まで5人でやっていた作業が1人で済む」とかいいました。
それを聴くたびに、じゃ、それで要らなくなった人たちはどうするんだろ…と素朴な疑問を感じていました。
経済のことは、素人の頭では考えきれない問題を多く含みますから、
やたら昔に返ればいいというものではないとは思います。
でも、こんな時代になって、年の若い家族と同居することもなく、ご近所さんもご同様で頼みたくても頼めない。
それならお店の方が、昔のように御用聞きに走ればいいんじゃないかとおもうのは、単純すぎるでしょうか。
それだけの人間を使うことは、ネット販売の経費より何倍もかかるのでしょうか。
最近はお客の争奪のために、ただもうひたすら「安くする」…。
実はそれをすることは、順番に辿っていくと最後は生産者がかぶることになり、もうやっていけないと廃業したり、
安く上げるために品質を落としたりすることになる…と、これはあの「池上さん」が言ってました。
そのとき池上さんはこうも言いました。「安いものではなく『いい』ものを選んでください」と。
いいものを選べば、いいものが売れる、だから品質を向上させることに努めるようになる…。
両親もそうですが、年をとるとそんなに豪華な食事をばくばく食べるわけじゃない、
病気で食べてはいけないものも増えてくる、だから少しくらい割高でも、いいものを少したべられればいい…と。
年金暮らしの高齢者には、安いことが何より…という面もあるかもしれませんが…。
世の中は、たくさんの歯車があちこちそれぞれかみ合いながら回っているようなものです。
どこかひとつだけ回転を変えるのはとても難しいことですけれど、
今、なんだか、そっちじゃなくてこっち向きに回ったほうが…とか、そっちよりこっちにつなげたほうが…
というようなことがたくさんあるような気がしてなりません。
結果的に、よくない方向にばかり動いていくような…。
私はおかげさまでネットスーパーが使えます。それでもあの震災の時は、ネットスーパーが閉店しました。
そのとき、ネットで応援してくださった方々に、どれだけ助けて頂いたかしれません。
次々届く品物に、鼻をグスグスすすりながら「助かります、ほんとにありがとございます」とつぶやいてました。
私はたすけていただいたけれど、毎日スーパーの開店より早く、古ぼけたショッピングカートをごろごろ引きながら、
必死でせかせか歩いていくお年寄りを見ていて胸がシクシクして、
何か一つでも、パン一袋でも手に入りますようにと祈りました。
ゆたになって便利になって、そのかわり私たちはいったい何と何をなくしたのか…と思いながら、
京都の坂道を体を折るようにして上がっていくご婦人の映像を見ていました。
トップ写真は、お隣のひめしゃら、この次の日にはもう茶色くなって落ちてました。
こちらは「やっと時機到来」で、あっという間に咲き始めた「ムーンライト」。
公設市場へ買い物に行っていた頃とダブって
読ませてもらいました。
買い物はこの辺も乗り物が必要な距離です。
高齢になったり病気になったりして、買い物に
行けない時の事を考えておかなければなりません。
個人商店さんのご用聞き、昔のように増えてほしいです。
買い物籠下げて、がま口持って…が当たり前でしたね。
ここはまだ歩けるのですが、なにしろ坂道ばっかりで…。
高齢化社会なんてずいぶん前から言われているのに、
結局置いてきぼりですねぇ。
自分のことも考えておかなきゃですよね。
散歩をかねて買い物を、の、方が増え、
バスの中でもお年寄り(って私も)の
会話が聞けるようになったと思ったら、
駅前の便利だったスーパーが閉店しました。
駅から15分ほどのところに大型スーパーが
できたからですって。
もの珍しさでしばらくは客数が少なくなるのは
当たり前、でもまた戻ってくるのもわかる
はず、<努力も根性もない!>と思ってしまいます。
こんな繰り返し、利益追求ばかりでは
町の活性化なんてないですね。
配達をするとか、御用聞きするとかの工夫が
ないのが残念!です。
もう少したつと大型スーパーの中を歩くのも
大変になりますもの。
ネット宅配も頼みますが、細かくチェック
したいものもありますので、そればかりでは
用は足りないこと多しです。
商店街の意識変革が第一のような気もするし、
顧客もお店を育てるくらいの気概がほしいです。
駅前が寂れる…なんだか変な現象です。
大手というところは、共存なんか考えませんね。
それでやってみてダメだと、散々地元を荒らしておいて
さっさと撤退する。勝手です。
かつてスーパーができ始めたころ、私たちもそちらに走りました。
あれからもう40~50年は経っています。私たちも学習しなけりゃなりません。
おっしゃるとおり「お店を育てる」こと、そしてまた私たちも
お店に育ててもらっているところ、たくさんあったはずなんですよね。
町というものは、そうやってできていたと思います。
私は思ったときに買い物にいけませんから、
生協もやっているのですが、品質や状態は経験上わかるのですけれど、
生協ってお肉も魚も「家族単位」で量が多いんです。
まとまって冷凍してあると、小分けして解凍できませんから、使いづらくて。
だから肉や魚は結局ネットです。
帯に短し…ですよね。