この本は「続 幕末・明治のおもしろ写真」という本です。
表紙、笑っちゃいますね。
これはもちろん「演出」されたもの。
人力車が何かの拍子でひっくり返り、お客さんがおっこちた…という
まぁ「一瞬」を捉えた写真、という設定の「演出写真」ですね。
この本は表紙が折れた作りで、広げたものがこちら。
光るのでフラッシュなし、ちょっとブレてます、お許しを。
カンジンの「気の毒なお客さん」も一緒に見てください。
人力車の作りがお分かりにならないかたののために説明いたしますと、
びっくりして、のけぞっている男の人が握っている棒は、
本来90度右に倒れているべきもの、これをおなかの前でひっぱるわけですね。
それだけ「車」が真後ろにすっかりひっくりかえっているというわけです。
芸が細かいのは左のコケた女性、足袋ハダシですが、
ぶっ飛んでしまったゲタは、ひとつは女性の腰あたり、
もうひとつは車軸にはさまっています。この挟まっているほうなんか、
まるで飛んでるみたいですよね。
この頃の写真は今みたいに「はいチーズ・パシャッ」というわけではありません。
江戸の昔よりはマシでしょうが、けっこう長い時間じっとしていなきゃ
ちゃんと写らなかったと思います。
この体勢で、それがたとえ30秒であったとしてもじっとしているのは、
さぞかしたいへんだったでしょうね。この男の人、体柔らかいっ!
著者の「石黒敬章」氏は、いわゆる「珍品コレクター」として有名な方で、
この本は、その「珍品」の中の「写真部門」というわけです。
「続」とあるように、まず1巻があるわけですが、どちらも古い写真がズラリ。
氏は「古い写真」そのものに興味を持ってコレクションされたので、
お話しも写真そのもの、歴史とか撮り方とか背景とか、
それぞれの写真家の特徴とか、そういったことを書いておられ、
当時の有名な写真家のことなど、興味深いお話もたくさん載っています。
でも、私はこの本を「服飾」の方で見てみたいがために買いました。
思ったほど数はありませんでしたが、それでも興味深い!
私にとっても「お宝写真」です。
こちらが「1巻」の表紙。
この女性、当時人気の今で言えば「モデルさん」だったのでしょうが、
昔のこういう写真、ポートレート風とか風俗写真など、
とにかくよく出てきます、実際写されたのは明治初期らしいのですが、
大正期になってこういう写真とか絵葉書などに人気がでてきて、
何度もいわば「再版」されてでてきています。
この写真、袖がヘン…とおもわれるでしょうね。
これ実は、袖だけ違う着物というわけではなく、袖の振のしたから、
すっかり腕をだしているのです。こんな着方はたぶん演出だと思いますが、
こういう写真・絵葉書は外国への日本みやげとして
たいへん人気があったので、美しいものを全部見せたのかもしれません。
このほかにもおもしろい写真はもちろんたくさん載っているのですが、
著作権がありますので、中の写真をお見せできなくて…残念です!
まだ髪も結っていますし、生活ぶりなども今とは全く違いますから、
昔のままがとてもいいというわけではありませんが、
その当時の着物の着方を見ると、今の着物の着方のいいところや問題点も、
いろいろと見えてきます。
たとえば上の写真、きれいな着物とじゅばん、大きく出した半衿、
でも帯締めのお粗末なこと、おはしょりの始末の雑なこと…。
あちこち細かく見ると、おもしろいのです~
次はそんなことを書いてみようかな…というところで、
今日はこの本、一人で楽しませていただきまーす。グフッ!
表紙、笑っちゃいますね。
これはもちろん「演出」されたもの。
人力車が何かの拍子でひっくり返り、お客さんがおっこちた…という
まぁ「一瞬」を捉えた写真、という設定の「演出写真」ですね。
この本は表紙が折れた作りで、広げたものがこちら。
光るのでフラッシュなし、ちょっとブレてます、お許しを。
カンジンの「気の毒なお客さん」も一緒に見てください。
人力車の作りがお分かりにならないかたののために説明いたしますと、
びっくりして、のけぞっている男の人が握っている棒は、
本来90度右に倒れているべきもの、これをおなかの前でひっぱるわけですね。
それだけ「車」が真後ろにすっかりひっくりかえっているというわけです。
芸が細かいのは左のコケた女性、足袋ハダシですが、
ぶっ飛んでしまったゲタは、ひとつは女性の腰あたり、
もうひとつは車軸にはさまっています。この挟まっているほうなんか、
まるで飛んでるみたいですよね。
この頃の写真は今みたいに「はいチーズ・パシャッ」というわけではありません。
江戸の昔よりはマシでしょうが、けっこう長い時間じっとしていなきゃ
ちゃんと写らなかったと思います。
この体勢で、それがたとえ30秒であったとしてもじっとしているのは、
さぞかしたいへんだったでしょうね。この男の人、体柔らかいっ!
著者の「石黒敬章」氏は、いわゆる「珍品コレクター」として有名な方で、
この本は、その「珍品」の中の「写真部門」というわけです。
「続」とあるように、まず1巻があるわけですが、どちらも古い写真がズラリ。
氏は「古い写真」そのものに興味を持ってコレクションされたので、
お話しも写真そのもの、歴史とか撮り方とか背景とか、
それぞれの写真家の特徴とか、そういったことを書いておられ、
当時の有名な写真家のことなど、興味深いお話もたくさん載っています。
でも、私はこの本を「服飾」の方で見てみたいがために買いました。
思ったほど数はありませんでしたが、それでも興味深い!
私にとっても「お宝写真」です。
こちらが「1巻」の表紙。
この女性、当時人気の今で言えば「モデルさん」だったのでしょうが、
昔のこういう写真、ポートレート風とか風俗写真など、
とにかくよく出てきます、実際写されたのは明治初期らしいのですが、
大正期になってこういう写真とか絵葉書などに人気がでてきて、
何度もいわば「再版」されてでてきています。
この写真、袖がヘン…とおもわれるでしょうね。
これ実は、袖だけ違う着物というわけではなく、袖の振のしたから、
すっかり腕をだしているのです。こんな着方はたぶん演出だと思いますが、
こういう写真・絵葉書は外国への日本みやげとして
たいへん人気があったので、美しいものを全部見せたのかもしれません。
このほかにもおもしろい写真はもちろんたくさん載っているのですが、
著作権がありますので、中の写真をお見せできなくて…残念です!
まだ髪も結っていますし、生活ぶりなども今とは全く違いますから、
昔のままがとてもいいというわけではありませんが、
その当時の着物の着方を見ると、今の着物の着方のいいところや問題点も、
いろいろと見えてきます。
たとえば上の写真、きれいな着物とじゅばん、大きく出した半衿、
でも帯締めのお粗末なこと、おはしょりの始末の雑なこと…。
あちこち細かく見ると、おもしろいのです~
次はそんなことを書いてみようかな…というところで、
今日はこの本、一人で楽しませていただきまーす。グフッ!
とんぼ様がおっしゃるように昔の写真の技術で
長時間この格好はきついですね~。私だったら
即座に腰を痛めておりますわ。
それ是非欲しいです。
昔の写真の雑誌探していたんですよ。
手元にあるのは、竹久夢二の写真集だけで、
本屋に行ってもなかなかその様な珍しい古い貴重な写真の本をみつけることが出来ません。
探すのがヘタなのかしら?
写真に微妙に色づけされているのは、後から付けたのですか?
不思議です。
ほんとにたいへんだったでしょうね。
私だったらこのまま固まっちゃいそうですー。
青め猫様
私は最近「本」はアマゾン専門です。
写真集とか画集などは、かなり大きな本屋さんか
大都会の本屋さんでないと、
種類を置いてませんから、もっぱらネットです。
この本は発行が古いんですよ。
だからよけいにアマゾンがいいわけです。
本の題名がわからなくても、明治・着物・写真など、
単語を並べて検索するとでてきます。
古本なので、マンガなど1円だったりします。
中には貴重本だと元値より高いなんてのも
あったりしますけどね。
書き忘れました。
昔はカラーはあとから色付けです。
薄い絵の具のようなものを筆で塗りました。
実は、亡くなった実父がそれを持っていまして、
塗った写真も実家のどこかにあるはずです。
そのたびに着物の色なんかかえられたわけですねぇ。
でもそれなりに面白いです。
やはり写真専用の特別な塗料だったのでしょうね。
昔を振り返るととても新鮮です。
アマゾンネットで徘徊してみます。
情報をありがとうございます。
私は印刷会社で一時期写真のレタッチをしていましたが・・・“薄い絵の具のようなものを筆で塗って”と言う表現には驚きました。
印刷技術のない時代ならともかく・・・(苦笑)。
絵や写真の言葉にならないものの訴える力を感じますね。
アマゾンは、送料無料になるシステムもありますし、
なにより古い本が、けっこうみつかります。
ただねぇ、私がほしい「主婦の友」の古いの、
なんてのは、さすがにありません。
そのため古本屋さんのHPも
何軒かお気に入りにいれてあります。
でかけなくても探せるのはネットのいいところですね
Tayehiko様
明治の初期にはすでに「三原色」を使った
カラーは考えられていましたが「映像」のみ。
街の写真館では、手彩色が多く行われたようです。
たった100年で、パシャッととれるカメラができ、
今のようにパソコンで、しろうとでも
修正がカンタンにできるようになった…。
すごい進歩ですねぇ。