御所人形の柄は、珍しくはないのですが、コレだけ大きいのは…です。
この着物には「おにんぎょさん」は、二体しかありません。
反幅いっぱいに一体が描かれています。
コレだけ大きいのに、絵羽柄ではなく、小紋と同じ上下互い違い…。
出品時点で、解いて丸めてありましたので、小さい子の着物かと思ったのですが、
広げてみたらたぶん四つ身、つまり昔の10歳くらい?今の子は大きいですから、
これでは小さいか、腰揚げナシでおはしょりして着るくらいでしょうか。身丈は140くらいです。
それにしてもすんごい大きさの柄なんです。
人形は「顔が命」とは、どこぞのお人形屋さんのキャッチ・フレーズですが、
実際、カオはダイジ…特に私は美形好きですので、その点からいくと、
このお子たちの顔は、70点・・・なんて感じなのですが、一人は珍しい正面顔ですし、
もう一人も、まぁかわいらしさはでていますから。
それになによりこの柄の大きさに惹かれて、思わずポチッとやってしまいました。
でも、状態のいい着物一枚買うよりはお安かったですが。
こちらはおかっぱ、でも御所人形は、基本「男の子」です。これは最初に「帝のお姿を写した」といわれたから。
美しいお花が一杯入った花籠を背負おうとしている愛らしい姿ですね。
元々平安時代、赤ちゃんのうちは男女の別なく、生後七日目で髪は剃りあげる、その後は三歳まで坊主頭…。
三歳、と言いましても、昔は「数え年」ですから、生まれたときが一歳、つまり三歳というのは今の二歳です。
そして三歳になると「髪置の儀(かみおきのぎ)」というお祝いをしました。今の七五三の元ですね。
とは言いましても、平安時代の子供の髪型…というのも一定していませんで、
古墳時代から奈良時代までの、成人男性の「美豆良(みずら)」が、平安では子供時代に結われたとか、いろいろです。
いずれにしても、このおかっぱは「尼削ぎ」とか「振り分け」といわれた子供の髪型です。
こちらは坊主さんで、鬢のところだけちょこっと伸ばして結んでいます。
唇の描き方が、浮世絵の美人画と同じ…というところが、ちとかわいさを殺いでいるかという気がします。
こちらも腹掛けに上着、たくさんの花を和紙で包んで花束にした感じに見えます。
御所人形は、形がこんなですから、平安貴族の昔から…と思われがちですが、
今の形のように整ったのは江戸に入ってから。
元は「這子(ほうこ)」「天児(あまがつ)」などの、形としては素朴な赤ちゃんのお守りのための人形、
といわれています。
「人形」というのは読んだまんま「ひとがた」で、人間の形に切った紙人形が元。
先日放映された「千と千尋の神隠し」のなかで、ハクを追いかけてきた無数の白い紙…あれです。
映画などで、陰陽師が人の形に切った紙に息をふきかけたり呪文を書いたり…、
つまり、紙に人の形をとらせることで、それを人間と見立て、悪いものや罪穢れをかわりに背負ってもらって、
これを水に流すとか、燃やして厄災を祓うとか…そういう「祈り」の場面で使われたものです。
これがちゃんとした形になっていったのが這子や天児で、赤ちゃんの病気を身代わりに背負ってもらったり、
厄災を背負ってもらったりの意味で、そばにおかれたのですね。
だんだんちゃんとした人の形に似せた、まんまの「人形」が作られるようになり、
子供が遊ぶもの、飾るもの、になっていったわけです。お雛様も、その流れの中で生まれたもの。
以前ご紹介した「さるぼぼ」の作り方は、「這子」の作り方です。
天児は、長短二本の竹を十字に組み合わせてヒモでくくったものに、着物を着せ付けたもの。
いわば藁人形みたいな作りです。
やがて手の込んだつくりの人形として作られるようになり、江戸のころには桐材から切り出して形を整え、
胡粉(貝殻から作った白い塗料)を何度も塗り重ねて、磨き上げたものになりました。
今のものは桐塑(とうそ)という桐の木を粉にしたものに「正麩糊(しょうふのり)」という、グルテンを使った糊を
混ぜて固めた粘土状のものを使うことが多いようです。木目込み人形などの土台と同じですね。
当然、当時でもこれは高級品で、宮中でのお人形として使われました。
江戸時代は、大名などが帝に謁見してご挨拶の品などを献上すると、この御所人形が返礼として下賜されたそうです。
ちなみに…これは以前も書いたことなのですが、最近では「御所人形の柄」も「唐子柄」とか「唐子人形柄」と、
書かれている場合が多くあります。今はそれで通る…と言うことなのですが、
基本的には全く違うもので、御所人形は、京都の宮中の子供の形、唐子人形は、中国、唐時代の中国の子供の形。
唐子はこちら…髪を当時の子供の髪型に結い、残りは全部剃っています。
御所人形は、基本、腹掛けにちゃんちゃんこ…ですが、時代とともに、いろいろな服装のものも作られています。
但し、当然ですが、日本の歴史上の衣装です。唐子は着ているものも中国の服です。
なんでおんなじように呼ぶのかなと、いつもフシギに思い、私の中では「ベツモノ」と思い、きっちり分けて書いています。
ちょっとお福ちゃんに着せてみたらと…マチ針でペペッととめただけですが。こんな感じの着物です。
着せてみると結構いいかも…。
繰り回しらしく、おくみとか衿はちいさいものを継いだようで、細かいのばかりが何枚もあります。
身頃と袖分だけはきっちりありますので、何かにできますが…。
こんな大きな柄…実際のお人形よりも大きいかと思いますが…何にしますかねぇ。
帯でもいいんですが、地の色が赤くて私にはねぇぇぇ…といいつつ締める気になっているところがコワイ…。
まんま、バッグの横に使って、両脇にじみーな色の配色布を使ったら、年齢関係なく使えそうですね。
だれ?スカジャンの背中に貼りたいなんていってるのは!…イャいいかも…?!ダメッ!
ですよね!御所人形でしょう?
八掛という手もありましたね。思いっきり大股でバッバッと歩きますか!
素人の私が見ても 着物関連はどう見ても
御所人形でしょ
長襦袢が駄目ならば
八掛けでは?
闊歩すれば どころか しっかりお見せ出来ます
そして えっ と 相手が目を輝かせたら
上前を摘まんで じっくりお見せする。
うーーーん
なにか いい手は無いかしら。
いい地色ですよね。
ぼかしもいい具合で、柄がおおきくても
かわいさがありますね。
どんな緒状ちゃんが着たのでしょう。
人目を引いて、親は自慢だったでしょうね。
ほんとに「ド・迫力」です。
でも、着物にしてもおかしくないですねぇ。
お子さんの着物、夏の縁日と七五三しか見ません。
寂しいですね。
このぼかし具合も華やかで、お人形さんの
大きさをあまり感じさせない気がします。
この着物を着ていた子供さんはさぞかし
目を引いて可愛かったでしょうね。
実際着物として着たら迫力あるでしょうねえ。
こうした柄は着物ならではですね。
近頃はお子さんが着物を着る機会が本当に減っているのが残念。
可愛いいのになあ~~
胴貫ならなんとか…ですね。
でも大きく全部見せたい気がするんですよねぇ。
わざと雨の日にきて、おもいっきり着物をはしょる??
唐子…なんですよ。ショップでも。
チリチリするんですけどねぇ。
http://kimonodna.blog60.fc2.com/blog-entry-671.html
http://www.kinsyukuya.co.jp/kofu/karako.html
反して陶器類は、御所人形の柄はほとんどないのでちゃんと…
http://asianstyle-mao.com/?pid=9830765
なんです。えーいもぉぉぉ、です。
人形そのものが、洋風のバービーだのキャラクターだのが人気ですから、
こういうもののかわいさとかそういう感覚が違うのでしょうね。
ヒトガタ、と書いて人形…わかりやすいですね。
見せ襦袢に
私も一応 唐子人形と御所人形は分けていますが
今は一緒くたなのですか
最近は人形柄を染める事はは少なくなりましたね。
兎を擬人化したものはあるのですが、唐子や御所人形は全く染めた事がありません。
ひとがたは昔、産土の神社であった八坂神社から回って来ていました。
名前と数え年、願い事を書いていたのを憶えています。
今でも川に流して祈願する風習があります。
ひとがたが人形の始まりだったのはさもありなんですね。