トップは手持ちの本です。
朝日新聞社編、昭和61年発刊です。
アマゾンの写真で、サブタイトルの「艶と麗と粋」に引かれてぽちっとしたのですが、
なかなかの本でした。写真がたくさん、そして座談会は「白洲正子さん」が…。
「きもの自伝」という企画の中では、あの「私、死なないようなきがする」と言っておられた
「宇野千代さん」が、その生涯を綴っています。そのほかには佐藤愛子さん、朝丘雪路さん。
またこういう本には珍しく「男着物」もちょっと載っていて、今はとても見られないじゅばんや羽裏なども。
あのワダ エミさんや、村林益子さんのお話など、まぁ盛りだくさんで「こりゃ大当たり」の本でした。
さてさて、この本が届いたとき、とりあえず箱から出してパラパラとめくって、
一番最初に目に付いたのがこちらの写真です。成人式の晴れ姿。
朝日新聞社様、ちょっと部分でお借りいたします。
お気づきになられたと思いますが…
髪型、着物にとても自然になじんでいると思います。これはいわゆる「新日本髪」ですね。
お若い方から見れば「古臭い」のかもしれません。
また、今の時代ほとんどの若い女性は、髪を明るい色に染めておられます。
あの髪色では、こういうスタイルは合わないのですよね。
日本髪、もしくはそれに近い髪型には、やはり黒髪が一番似合います。
簪やちんころも、黒髪に映える道具として作られています。
最近の成人式の髪型は、そのまま洋服に着替えても違和感のない「洋髪」です。
盛り上げて、カールして、コサージュやラメなど、洋装のテクニックですね。
それに伴ってのメイクや「デコ爪」…。
私の好みは別として、それぞれのものはそれなりに「女性を美しくする」ものなのだとは思いますが、
どうしても、首から下の「振袖」には、バランスがわるい気がします。
そのせいなのかどうかはわかりませんが、メイクにあわせて着物の柄がかわってしまったような…。
何を大事にしているのかなぁなどと思ってしまいます。
日本髪そのものは、結うのにちと大変なものではあります。
昔、女は着物が縫えて、自分の髪が結えて一人前…といわれていた時代もありました。
明治になって、洋髪が入り、男性には断髪令がでて、ちょんまげがいなくなりました。
ちなみに断髪令は「切れ」ではなく「もう武家制度はなくなったのだから、髷を結い月代を剃ることはしなくていい」、
という意味のもの。だから町人などは、高齢者は特に「いまさら」と、そのままの人もいたそうです。
女性はねぇ…きれいなもの、ファッションにはねそりゃぁ目ざといですものぉ…。
元々は垂髪タイプ、つまりまっすぐに長く伸ばして垂らしておく、或いは背中アタリで一つにまとめる髪。
元禄のころに、髪を結うになったわけですが、ただのまっすぐから結うとすればまずポニーテール、
そこからその先をどうするか…によっていろいろな髪型をつくりだしてきたわけです。
日本髪のおおまかな特徴は、まず髪をパーツごとに分けるところから始まります。
おでこの真上を「前髪」として張る。顔の左右に「鬢(びん)」を張り、襟足の上を膨らませて「髱(たぼ)」を作る。
髱は「つと」とも言われます。この三箇所のでっぱりを作って、全部まとめ、今度はその先を「どうにか」する…、
これでさまざまな髪型ができたわけですね。
この「前・顔の両脇・衿足」を強調することで、日本髪っぽくみえるわけです。
髱は伸びたり縮んだり?しながら、今は結局そこそこの位置で止まっています。
それが花嫁さんの「高島田」。一方髱が短くて、ただ膨らませている感じなのが今の「舞妓さん」。
後ろ髪が上に向けて膨らんでいるほうが、それほど衿を抜かなくても衿足がきれいに見えて、初々しさが引き立ちます。
上の写真のお嬢さんたちが、まさにそのカタチ。
着物の後姿と言うのは、洋服以上にインパクトがあります。一番目立つ「美しい結び」の帯がありますしね。
その上の頭は、茶髪金髪のクリクリロールや鳥の巣みたいな(失礼)盛り上げスタイルに、
お花コテコテのコサージュより、写真のような髪に櫛簪のほうが…と、
この写真を見て改めて思ってしまった私です。
さて、私の髪は伸びすぎて…ほとんど白髪にもなってきましたしねぇ、
一度「大奥の古だぬきご老女さま」のように、いえ、実際のご老女様は単に役職名で若いんですけどね、
とりあえず名実ともに…で、この白髪で「片はずし」なんぞを結ってみたいものと…。
ついこの前までは「丸髷だよねぇ」と思っていたのですが、白髪で丸髷もねぇと…。
あぁ現実はチビシーっ…と、嘆く前に、とりあえずそろそろ切らないと、ウエストより下までいってます。
なんでこんなに伸びるのが早いのか…私が摂ってる栄養分は、
どうもオツムの中身よりも、外にみんないってるような気がスル…。
本当に初々しくて、よく考えてある
髪型だなぁと感心します。
髪の長さがウエストより長いんですか。
私は一度もそこまで伸ばした事は無いですが
御髪のお手入れ大変でしょうね。
髪型も、帯結びも、やっぱりこういう感じの方が着物に似合うなあと思います。
ふくら雀、見なくなりましたがやっぱりいいですね。
成人式の着付けをしてたことがありますが、今のは何というかやっつけ仕事、って感じです。
あのふわふわの髪型だとごまかしがきくそうで、ちゃんとした和風のアップはできない美容師さんでもできると聞きました。
帯結びも三重仮紐を使って、襞をたくさん取って文庫風、立て矢風、ふくら雀風と何でもできますし…。
やっぱりきちんと結んだら違うんですけど、襞がたくさんあって派手な方が喜ばれるそうです。
着付け自体は楽しかったのですが、何となく割り切れない気分でした。
今は、多くはレンタルでしょう? そうすると、面白いものが見られます。
以前勤めていたのが、新横浜駅前の5階。成人式の日になると、駅前交差点は新成人であふれ返り、女性はみな同じ白のフェイクファーのショール(レンタル品は、みな同じだそうです)をまとっているので、まるで白兎の集団のように見えるんです(笑)
その中でも、おそらく親御さんがあつらえたであろう良い着物は、遠目でもすぐに目に付きます。それにショールの色が、同じ白でも微妙に違う(^^;; 今年はどんないい着物があるかな?と、眺めるのが楽しみでしたよ。
茶髪で派手なデコレーション髪型は、本人たちにしてみれば良いのでしょうが、着物の格も落ちてしまうような気がいたしますね。
なんかしっくりと気持ちに落ち着きます。
今の成人式の写真を見ているとなんだかなあと思うことが多いいのですがちょっと前だとこんなに落ち着いていたんですね。
新日本髪というのも以前はもう一つしっくりこないと思っていたのにこうしてみるといいものですね。
最近の髪型は後から振り返った時にどうみえるのでしょうかねえ~
ほんの少し前なんですけどねぇ。
いかにもハタチ…という感じで、いいですよねぇ。
この冬、切ろう切ろうと思いつつ、ついそのままで、
今腰より3センチくらい下です。
だいぶ量も減ってますし、コシもなくなっていますが、
それでも重い…ので切ろうと思っています。
見慣れた姿…という気がします。
昔は福良雀か文庫と決まってましたけどねぇ。
振袖は、着物も締める帯も、なにもかもが華やかですから、
帯消す美はシンプルなほうがいいのではと思いますが…。
私もいい帯がしわになるのをキにするほうです。
もし娘がいたら「福良雀」限定にするところです。
プロの方に聞いたことがあるのですが、新日本髪なら、
プロだったら要領さえわかればできるというのです。
やらなくなる、はやらなくなる…の悪循環よって。
いいものなんですけどねぇ。
着物に関しては、呉服屋さんの「そうしないと売れない」というのが、言い訳になってますよね。
もちろん、ちゃんと伝えてこなかった年代の責任でもありますが、
もっと自信もって「着物とはこういうものなのですよ」と、押すくらいの意識を持ってほしいもの。
でも、結局「大手」なんてよばれるところが「数売ってもうける」ために、若い人に迎合したのが
そもそもマチガイだと思っているのですが…。
私もこの写真を見たときに、やはり「安心感」を感じました。
これだよねぇって。
私は、中学くらいからは毎年大晦日に新日本髪を結ってましたので、
今でもいい思い出になっています。
母が、オバサンになったらただのアップしか結えへんから、と、
毎年いかせてくれましたが、親の楽しみでもあったのだろうと思います。
三が日は、コタツでお辞儀してねたりで、たいへんでしたけど、
どこへ行っても「いいねぇ」と言われて、うれしかったものですわ。
和髪と称する髪型が流行っています。
本格的な日本髪から、日本髪風のヘアスタイルまで
中身は色々ですが、
白髪の和髪の方もおられて
着物姿にとても似合って
イベントなどでは雰囲気を盛り上げています。
羨ましいのですが自分は極ショートなので結えません。
トンボさんも是非和髪に挑戦して欲しいなぁと思いますが・・・・
和髪ですか!それはいいですねぇ。
私もちょっとカンタン和風アップを覚えましたので、
今度やってみようと思っていますが、
まず切って、それから「染めないと」です。