ほばーりんぐ・とと

ただの着物好きとんぼ、ウンチク・ズッコケ・着付けにコーデ、
あちこち飛んで勝手な思いを綴っています。

オルゴール

2014-11-26 18:27:00 | つれづれ

 

私はオルゴールとか、万華鏡とか、スノーグローブとか…暮らしには直接役に立たないようなものが、

なんだかとても好きです。どれも大きなものはたいへん高額なので、

ちっさいものでガマン?していますが、オルゴールなんかもらうと、うきうきです。

 

トップ写真は、あのキーホルダーやらなにやらと、一緒に入っていたもの。

確か外が壊れて、中だけ取り出したものだと記憶しているのですが、

はて、その「外」は、どんなだったやら…たぶん頂いたもので、すぐに壊れたのでは…と思います。

(壊れたか…いや壊した…その確率の方が高い…ゴメンナサイ)

ぜんまいを巻くとちゃんと鳴るので、本体は壊れてはいませんが、えーとぉ曲名が思い出せない…。

苦労して検索しました。わかってみたら「そうよぉこれよぉ」…ですよね、こういうのって。

で、結局これは「平城山」、でした。♪ 人恋うは 悲しきものと 平城山に…だったかしら。

短歌に曲をつけたものですよね。

これでとにかくスッキリしましたが、壊れてもいませんし、いずれ何か「着るもの」を探しましょう。

 

さて、以前にも写真を出しましたが、私の持っているオルゴールの中では一番古いもの。

はさみは大きさ比較。

 

      

 

曲名は「エリーゼのために」で、伯父からのプレゼントでした。いわゆるジュエリー・ボックスですね。

一番向こうの花と葉っぱは、鏡部分で、枝垂桜と竹です。

 

              

 

なんでもとっておく…我が家ですが、「大事にとっておく」というのが欠けてまして…最大の欠点です。

なんでも傷だらけ、なんでもホコリだらけ…なんです。これも元はきれいだったんですけどねぇ。

こんなになっちゃってます。傷、へこみ、ヤケ、剥げおち…ごめんねぇ。

 

          

 

 

さて、オルゴールというのは、どうして音が出るのか…私、子供のころからそういうのがきになるタチでして。

えぇこの「お宝」も分解しましたともさ、もんのすごく怒られましたっけ。たしか修理にだしたかなんかです。

 

構造ですが…

オルゴール、今よく見るのは「シリンダー・オルゴール」、もうひとつは「ディスク・オルゴール」。

他にもいろいろありますが、雑誌などで見かけますので「ディスク」も、ご存知のかた、多いと思います。

シリンダーは、櫛歯と呼ばれる「振動版」、ピアノなら鍵盤、ギターなら弦にあたるものですね、

これを小さな突起ではじくことで音が出るわけですが、それを直接はじいて音を出すのが、

よく見かけるものです。ディスクは、円盤が回って、そこについている突起が一度「スターホィール」という

別のものに伝わり、それが動くことで「櫛歯」をはじく…という間接的な「演奏」をします。

 

こちらがあの「平城山」のもの。

 

              

 

左上の丸っぽい形のものは、いわば「ゼンマイのカバー」、「香箱」というシャレた名前で呼ばれます。

左下のもの、これはオルゴールが鳴っている間は、ずーっとブンブンと高速回転しています。

これを手で止めるとオルゴールも止まります。オルゴールがフタを閉めたりすると止まるのは、

別の突起物などで、このブンブンを押さえるようにできているからです。

「ガバナ」というものですが、これはいわば「速度調節機」、巻いたゼンマイは一定の速度で緩みながら、

元に戻るわけですが、終わり近くになると、どうしてもスピードが落ちます。

ガバナは、構造などは私にもわかりませんが、ゼンマイの戻る力をできるだけ一定に保つ働きをするもの、

それでもオルゴールって、最後の方はちょっとゆっくりになりますよね。

あれもまたいいもので、あぁ終わっちゃう…と思うと、また急いでゼンマイを巻きなおす…。

「そんなん何べんもきっちりしたら壊れる」とよく叱られました。

 

オルゴールの「櫛歯」、振動版は、弁と呼ばれますが、18弁から決まった数のものが72弁まであります。

平城山は18弁、エリーゼのためには23弁です。

オルゴールは、いわゆる主となるメロディに別の音をつけて、数種の楽器で演奏しているのと

同じ感じに奏でられるわけですから、当然「櫛歯」が多いほど、複雑な伴奏がつけられるわけですね。

櫛歯は、ピアノのように短いほうから長いほうへと、弁の長さが変わっています。

私はこれが音階どおりなのだと思っていたのですが、実はピアノの音階のように、

ドレミファソラシドと並んではいないのだそうです。

シリンダーの突起は、見ただけでは何の曲かわかりませんが、どれかが主メロディで、

他はそれの伴奏やハーモニーのための突起です。

これを効率よく演奏するには、曲によってよく使われる音などで、弁の音を変えたりするわけですね。

実際には、例えば基本的に「ドレミファ」などの小さな音階の基本的な弁があり、

それを曲によって「ここはこの音の方が」というところを、あの小さな振動板を裏から削るのだそうです。

これって、実は数学的なことで、弁が多いほど、この組み合わせが大変なわけです。

お土産などの小さいものは18弁で、作りも機械製作ですから安いですが、

72弁の複雑なものになると、手作りになりますから、ほんとに高額になりますね。

 

オルゴールの最初は「カリヨン」と言われています。

これは「教会の鐘」のことですが、日本のお寺のように「ゴォォ~ン」という一音だけではなく、

いくつもの鐘を一度に鳴らす…それも叩くのではなく鐘の中の「舌」を鐘の内側に当てて音を出します。

最初は「舌」や鐘の上につけた紐を引いてゆすり、当てる…それだけであったものが、

次には大きいのと小さいの、音の高低のあるものなどを、次々紐を引くことで違った鐘を鳴らし、

音楽のように耳に楽しいものにしてきたわけです。つまりオルゴールの最初は時計だったのですね。

最初は人間が順番通りに、複数の鐘をあっち引っ張るこっち引っ張る…とやっていたわけですが、

教会の鐘って大きくて重いですからねぇ、確か今でもその「演奏」を見せる教会が

あったと思いますが…これを動き回らなくても手元で操作することで鳴らせる…というようにしたのが

オルゴールの始まり…カリヨン、と言われています。カリヨンは、その演奏を見られる教会もあるそうです。

長くなりますので(すでに長いがな…)はしょりますが、日本に渡ってきたのは室町のころ、

ただし、これは「異国からのお宝」として秘蔵され、外に出て広まることはなく、

実は、最初に伝わったのは「オルガン」だったらしいと言われています。

まぁ手回しオルガンは、構造的にはオルゴールですが、この「オルガン」が「オルゲル」と呼ばれ、

こんなの知らなかった日本人は「勝手に曲を流す不思議な音の出る箱」は、みーんな「オルゲル」…。

これがそのまま残って、オルゴールに転訛したものと言われています。

今でもオルゴールは日本語で「自鳴琴」と呼ばれますね。ちなみにアコーディオンは「手風琴」。

こういう言葉、なんかステキですよね。

実は、オルゴールというのは「和製英語」で、英語では、まんま「ミュージック・ボックス」です。

 

さてさて、オルゴールについてのうんちくはあまりありません。

好きだけどただ見て聞いてるのがすきだから…なので。

オルゴールを扱う博物館は、あちこちにありますが、私が行ったのは

京都嵐山のオルゴール博物館。HPはこちらです。

行ったのは、もう8年前ですので古い話ですが、いとこと二人で訪ねました。

山陰線の「嵐山」、あのトロッコ列車の出る駅ですが、あそこからすぐです。

いわゆる「嵐電」でも、似たような距離だと思います。

ちなみに入り口は洋風のお屋敷、という感じでぼーっと見てたらおしゃれなカフェみたいです。

着物メインの写真ですみませんが、入り口です。カフェみたいでしょ。

 

          

 

ここには「世界で初めて作られた『櫛歯をはじくタイプのオルゴール』」がある…けど見たっけ?です。

今はどうかわかりませんが、私が行ったころは、時間を決めて「オートマタ」の紹介と実演がありました。

「オートマタ」というのは、大型のオルゴールですが、ほかにもいろいろな機材を合わせてあって、

人形がタバコを吸うとか、手紙を書くとか、いわゆる「からくり人形のオルゴール」ですね。

そして、ショップもありますが、私はあまりにかわいいやらステキやらで、狂喜乱舞しそうになりました。

あそこで歌って踊るとまずいので、こらえましたが…。

両親に「帆船の入ったガラスのオルゴール」をお土産にしました。曲は「80日間世界一周」!

 

今、パソコンの周囲には、壁掛け式のもの、これは息子の一泊旅行のおみやげ、

自分で買ってきた大津の紙袋に入った、いかにもお土産風のものがおいてあります。

時々紐を引っ張ったり、ゼンマイを巻いたりして聞いています。

さて、この「ハダカのコ」、なんとか着るものを探してやらないと…ですね。 


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2 コメント

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Unknown (ぷる)
2014-11-30 00:20:03
初めまして♪
オルガニートってご存知ですか?
手回しオルガンのようなのですが、
楽譜を入れて手で回すと鳴るオルゴールです。
楽譜を入れるので、
通常の1曲しかならないオルゴールと違い、
要は楽器と同じです。
とっても良いですよ♪
きっととんぼさんもお好きだと思います。
横浜に有名なオルガニートを作る方がいらっしゃいます。
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こちらこそ (とんぼ)
2014-11-30 02:22:50
ぷる様

はじめまして。コメントありがとうございます。

はい、知っております。
それも書こうと思ったのですが、また長くなりそうで…。
今でも販売されていますが、一番小さいのは、
ほかのものと比べて、ちょっと手の届く価格かなと思っています。
横浜の工房、もしかして「すずらんさん」のことでしょうか。
私もHPだけは拝見しています。

すぐそばです。
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