ほばーりんぐ・とと

ただの着物好きとんぼ、ウンチク・ズッコケ・着付けにコーデ、
あちこち飛んで勝手な思いを綴っています。

今更の「はやぶさ」

2014-11-27 20:53:20 | つれづれ

 

まぁ連日の「きものじゃない話題」、ですみません。

 

例によって、たまたまつけた「テレビ」…「はやぶさ」の映画をやっていました。

またまた例によって、途中から、途中どころか、すでに半分以上で、

ストーリーを知らなければ、何がなんだかわからないあたりです。

それでも、まだ見ていなかった私、そのまま見ました。

目的はただひとつ、あの「はやぶさの再突入」を見るためです。

ネットでも当然見られます。それでも、映画の中の「はやぶさ」を見たかったのです。

 

年と共に、涙を流すことが減ってきました。感動することに鈍くなったのか、

はたまた年相応の冷静さが培われて、やたらと激しなくなったのか(こりゃ違うな)、

とにかく、年と共に涙もろくなる…とよくいいますが、どうも私はその反対です。

それが…もうとにかく、あの「はやぶさ」には、涙ボロボロ。

さっきも、ネットで一応探して…と思って、あの突入場面をみたら、涙が…あらら。

 

正直なところ「はやぶさ」に関して、打ち上げの時などは「へぇぇそおなんだぁ」くらいで、

対して強い関心はありませんでした。

「はやぶさ」が飛び立ったのは、2003年5月のこと、というと私は…ここへ越してきて、

やれ学校のPTAだの町内会の役員だのと、ごくごく狭い範囲で右往左往していたころ。

とても宇宙の広大なドラマに、目は向いていませんでした。

そして帰還が2010年、今と似たような暮らしをしているときに、あれを見たわけです。

とたんに、あちこちのテレビでいろいろ騒がれ、映画ができ、ドキュメンタリーも見ました。

あぁ私がもたもた暮らしているその間、ずっと「はやぶさ」は宇宙の真っ暗な空間で、

がんばっていたんだねぇ…と思ったら、なんだか切なくて。

 

「はやぶさ」に関しては、書籍もいろいろ出ています。

私は、理数系のことが一切ダメ…なので、星や月、太陽のお話などは大好きなのですが、

専門的にあれこれ言われると、チンプンカンプン…です。

なので、書籍も「途中で眠くなったら…」なぁんて思っていたのですが、漫画があったのです。

それがこちら「はやぶささん」です。私には入門編としてピーッタリ?、ほんとほんと。

「はやぶさ」を女の子(萌え系というんだそうで)として描いている、なんと4コマ漫画…。

小さい子には、基本的なことを教えるのにいいかな…。

 

      

 

この「はやぶささん」のほかに、このプロジェクトを遂行した

「JAXA相模原完成センター」全体を擬人化した「さがみさん」、

「はやぶさ」を宇宙空間に送り込むための「M-Vロケット」を「MVさん」など、

いろいろ出てきます。みんなかわいい「萌え系女の子」。

 

部分アップです。手にしているのは「サンプル・ホーン」。これを「イトカワ」の表面に、

タッチしてサンプルを取ったわけです。右側の小さな女の子は「ミネルバさん」惑星探査ローバー。

イトカワに先に降りたって、惑星探査をする予定でした。

残念ながら、放出時のトラブルで着地は果たせず、遠い宇宙のかなたに旅立ちました。

絵になってるから、よけい泣けるんだってば…。60すぎたおばさんが「萌えはやぶさ」に涙して…。

 

      

 

正直「いやここまで噛み砕いたものでなくてもよかったかな」…なんて思ったのですが、

実は、この漫画で知ったこともいろいろありました。

漫画の横に、ポイントとして、コマ中の用語や会話の内容、事象の説明などが書かれているので、

あぁそういうことか、とわかります。

 

擬人化されていることで、やはりつい余計に思い入れがあったりしましたけれど、

「はやぶさ」だけでなく、今までにたくさん打ち上げられているさまざまなロケットが、

どれだけ仕事してくれているのかと、つい空を見上げる気持ちになりました。

「だいち」という衛星をおぼえていませんか?

あの3.11のときに、衛星画像を送ってきた衛星です。

元々地球観測衛星で、アマゾンの違法伐採の資料とか、大災害時の観測目的だったそうですが、

2006年に打ち上げられた時点で設計寿命は3年、それでも持ちこたえ目標寿命5年を越えて動き続け、

最期のミッションが「あの震災」だったのだそうです。そしてその直後4月についに動かなくなった…。

あと50年くらいで、大気圏に落ちて燃え尽きるそうです。

 

相手は機械です。計算と数式と、たくさんの部品の組み合わされたボディと…それで動いているだけです。

それでもなお、なんだか「擬人化されて当然」みたいな気持ちになります。

「はやぶさ」の最後のミッションは、これから自分がおちていく地球の写真を撮ることでした。

この漫画では、「はやぶささん」は、お尻のポケットからゴソゴソとカメラを取り出して、

パチリと地球の写真を撮ります。

実際には、大気圏突入して、あの「カプセル」を切り離した直後、本体が揺れて、

姿勢制御が難しかったそうですが、元々は「はやぶさに、最後の地球をみせてやりたい」という思い、

そして、難しいことでも「これだけ大変なことを乗り越えたはやぶさなんだから、やれる」と、

川口先生(プロジェクト・マネージャー)が、おっしゃったそうです。

 

なんでこんなに、機械のかたまりに感情移入してしまうんだろ、

なんであの「はやぶさ」が、夜空に散って、最後の光のかけらになったことに泣けるのだろう…

なんだかねぇ、それだけ今の「人間の世界」が、あまりにもおかしいからじゃないかしら。

そんなことを思いました。 

今の時代、モノどころか、人に対してさえも、ひどい仕打ちをする事件が絶えません。

家族同士の殺人、虐待、ストーカー、誰でもよかった殺人、ハーブによる無責任な事故…。

人と人との関わり方が、なんかおかしい…。自分のことしか考えてない…いえ、実は

自分のことすら、ちゃんと考えていない気がします。

「自分を大事にできないものは、人も大事にできない」、母がよく言ってました。

 

「はやぶさ」はミッションを成功させ、おしごとを果たしました。

でも、私たちに教えてくれたことは、宇宙の神秘だけではなかったと思います。

ものすごく一生懸命打ち込んで、ずっと思い続けて、精一杯がんばって…。

機械と人、ではあったけれど、人と人にも通じるものを、たくさん教えてくれた気がします。

 

ところで…「はやぶさ2」今月30日打ち上げ予定です。帰還は2020年予定。

こんどこそ、ちらちらとでもいいですから、気にしていこうと思います。

ところで…衛星は、打ち上げ成功してから名前が付く…というのが多いのだそうで、

「はやぶさ」という名前は、打ち上げてからついたんですって。

それまでは「ミューゼスC」という名前だったんですと。これも知りませんでしたー。

「はやぶさ2」さんは、またこんな漫画になるのかな…。 


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4 コメント

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Unknown (じじ)
2014-11-28 16:22:03
本当に泣けちゃいましたよね。
サンプルだけ落として自分は燃え尽きちゃったのですから(涙)
今回は土を落とし、再度宇宙へ行くのだそうです。
お天気が心配でしたが、やはり12月1日以降に延期になりました。雨が降り始めたのです。30日も多分。
 いつもロケットの発射はPCで観てて、発射された!と同時に外へでます。観れたりするんです。我が家から。
 JAXAの「星の王子様に会いにいきませんか」キャンペーンに応募。コメントと私や子供の名前申し込んだのです。名前だけ宇宙を旅します♪
頑張って欲しいです。はやぶさ弟君。

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Unknown (陽花)
2014-11-28 22:38:13
全然見ていなかったので分かりませんが、
人じゃなくたって魂を入れて作ったものには
心が通じ合う何かがあるのかもしれませんね。
返信する
Unknown (とんぼ)
2014-11-28 23:35:08
じじ様

打ち上げがみられるなんて、すごいですねぇ。
今回は、お天気にジャマされましたが、
回復すれば…で、楽しみです。
あの「星の王子様」キャンペーン、前回は88万人だったとか。
今回はもっとふえるのでしょうね。

この本にあったのですが「はやぶさ」は、いわば実験機、
ということで、初代はやぶさは「0号機」、今度の「2」が、
ほんとの1号機…ということなんですって。
でもやっぱり「はやぶさ弟君」ですよね。
初代も土を落として、火星に行くはずが満身創痍で、
光と消えましたが、弟君には、火星まで行ってほしいです。
返信する
Unknown (とんぼ)
2014-11-28 23:54:03
陽花様

ぜひご覧になってください。
こちらに小さいけれど動画があります。
https://www.youtube.com/watch?v=3-TGqzHbLrI

はやぶさは採取物のカプセルを大気圏に落として、
更に火星に向かう予定でしたが、
余りにもいろいろなトラブルで断念。
せめて地球に戻してあげようとしたわけです。
大気圏突入すれば、当然燃えます。
はやぶさは、ちゃんとカプセルを放出したあと、
粉々に砕け散って燃え尽きました。
作った人の思いにこたえたように見えて、泣けました。

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