とりあえず写真は、近くの桜、やーっと今年の桜の写真が撮れました。
なんたってこの不順な陽気で今日も雨、桜もとまどっていることでしょう。
さて、着物の汚れのお話しですが「着物を汚さない」なんてのは、
土台ムリなハナシですよね。
もちろん防げる汚れもありますから、そういう心遣いは当然洋装も同じですね。
今日みたいな雨の日は、雨のシミがつかないように、泥はねしないように、
イマドキの雨はほんとにすごいシミになります。
着物を着る前にすること…前の晩お風呂に入っていたとしても、
衿足周りを熱いお湯で絞ったタオルで拭く、着物に触る前には手を洗う。
このとき、手首から少し上まで洗います。
避けようのない汚れの正体は、汗と皮脂、アカ汚れですから。
あとはさまざまな動作をすることで、衿元に化粧品の筋がついたりします。
食べこぼしなんてのはもう「不運」としか言いようがありません。
ぜったいにしないように気をつけるか(アタシにゃムリ)、
エプロンクリップなどを使って前を保護しておくことですねぇ。
裾の汚れは、外側は泥ハネが一番ですが、裾の内側はどうしても摩擦汚れがおきます。
私は少し長めに着付けますので、一番汚れます。
ポリ着物なんかは、静電気のおかげでセーダイに薄汚れますね。
「どうせ洗えるものだから」とあまり時間を置くときれいに落ちなくなります。
母の言葉を借りると「なんやズズぐろぉなったなぁ」です。
さて、汚れるのは防げない…だとしたら、どうすればいいか…。
一つには、こまめな手入れ、ですね。脱いだら湿気を飛ばす、埃をはらっておく。
この埃なんですが、専用のいいブラシもありますが、高いですー。
あまり硬いものだと、生地や特に刺繍などあったりしますといためますから、
やわらかいものでそっとやさしく…。ビロードブラシを作っておくと便利です。
あの昔のレコードの埃を取るアレ…、あれの要領です。
ビロードも、今は化繊が多いのですが、できれば自然素材のものがいいと思います。
単純に手が通る袋、つまりミトンの先のような形でもいいですし、
掴んで使いやすいのは、中綿を入れた小さい座布団みたいなもの。
そういうものを作っておいて、着物の上からなでるようにほこりを取ります。
これだと刺繍のような糸の詰まった部分も、やさしくなでられます。
着物の汚れにはベンジンが有効…とわかっていても、
ベンジンを使うのがどうもコワイ…というお話しを聞きます。
まず、ベンジンは質のいいものを使ってください。
昔は「エリヂン」という名前で売っていたのですが、
今はこんなのがあります。
たとえばちょっとおしょうゆがとんでシミがついた…なんてときに、
裏にタオルをあてて、表から濡れタオルでたたくと、しみが裏のタオルに移りますね。
これをベンジンでやるというわけで、ベンジンは有機溶剤ですから、
「アブラ」がおちるわけです。ですから、たっぷりと使うことで、汚れがとけだすわけですね。
下に白いタオルなどを置いて、汚れのついているところをタオルの方にむけて置き、
上からたっぷりのベンジンを染ませたガーゼなどで周りから中心にむけて、
軽くたたいたり、おしつけるようにします。ベンジンが汚れの上から入って
下のタオルに移っていく時に、アブラ汚れをいっしょに連れて行ってくれるわけです。
まわりからせめるのは、汚れの輪を残さないようにするためです。
ベンジンは揮発性が強いですから、あっというまに乾きますが、
そのために輪ジミもできやすいので、心配ならベンジンより揮発の少し遅い、
「リグロイン」がいいでしょう。ベンジンやリグロインで検索すると、
ちゃんと「汚れ落とし用」などかいてあります。
ベンジンは火気厳禁ですし、なにしろにおいが強いし、
せまいところで大量に吸うとキケンですから、天気のいい日に
風通しをよくしてやってください。
さて、汚れちゃったら洗うしかない…わけですが、
洗いやすくする…方法も普段の着物ならあります。
まず衿からいってみますと、昨日の解きで衿をはずした時に写真を撮っておきました。
衿部分の写真です。「広衿」、裏がついているタイプですね。
上の写真の裏地をはずして前に倒すと…こうなってます。
つまり衿の上に掛け衿があって、二枚重ねて折られて、その上に裏地が乗る…です。
元々掛け衿というのは、汚れたらはずして洗うとか、いよいよだめになったら、
それだけとってしまって、元の衿だけにする…というためのものです。
でも、こうやって縫ってあると、掛け衿をはずすのに裏地を解いたりで手間がかかります。
そこで普段用の着物などは、本当に「掛け衿」にしてしまう…、
つまりこんな風に、全部縫い終わったあとに、掛け衿をのせるわけです。
これだと本当に一番上の掛け衿だけ、取り外して洗うことができます。
但し、衿がしっかり重なることになるので厚みが出ます。
衿の後ろなどは見ただけで「のせているだけ」というのはわかりますから、そのつもりで。
また裾の汚れ防止には、何度かご紹介している「ガロンテープ(リボン)」があります。
昔の着物にはよくついているものですが、裾の摩擦による傷みを防ぐと同時に、
変わりに汚れてくれますから、このリボンだけはずして洗えます。
ガロンテープはこちらにあります。
似たような色をつけても、前が翻るとわかりますから、
右前身ごろと後ろ身頃までつけておいて、重なる左の前すそはつけないようにすれば、
見られてもついているのがわかりません。
昔の着物などは、袖口もついているものがあります。
昨日のお話でも書きましたが、こまめな手仕事、というのは、
着物を着る暮らしの中では当たり前に行われることです。
面倒がらずに、針を持つことをやってみてください。
今日は、息子が「出勤」してくれたので、母のところへもバタバタせずに行けました。
母もこの天候のこともあって、ほとんど一日中ベッドの中です。
先日コケて腰をいためた時に、以前からなりかかっていた腰の辺りの「褥そう」が、
ちょっとひどくなったのですが、ベッドのマットを低反発のものにかえてもらって、
かなりよくなったそうです。
昨日、京都のいとこから電話があって、子供が二人とも結婚したので、
あとはもう自分のことだけ(☓イチでオットナシ)でよくなったから、
長年フルタイムではたらいていたのをやめた…とかいろいろ話しました。
母がお気に入りのイトコなので、ゆっくりあーだって、こうだって…と話しましたが、
さてわかったかどうか、さんざん話したあとで「あのコは息子がいたろうに」…ですもん。
このあたりがだんだんですねぇ。
やがて、家を出たときにはパラパラだったのに、雨がひどくなってきたので、
買い物に行くからと腰を上げたのですが
「じゃ、ばーちゃん、今日は銀行にも用事があるからこれで行くね」というと
「おおきになぁ」といったあとで父を手招きして言うことにゃ…
「これは…ウチのコやなぁ」…はいそーです。アンタのコやでぇ…。
孫の「子とんぼ」のことは、まったく忘れず、毎回私がいる間じゅう
「子とんぼは元気か」と、何度も聞くというのに、
自分の「子」のことは忘れかけてるぅ…!いやぁ着々と順調に進行してますなぁ。
いや、行って話しをしていても5分前くらいのことも忘れますからねぇ。
一緒に暮らしている家族もわからなくなると言いますから、しかたないのでしょうね。
外は大雨で、父はアケビの花が咲いてるのに花粉つけができない…といってました。
昨年はデキが悪かったのですが、今年は花が一杯なのです。
花粉つけは晴れた日でないとねぇ…明日はできるでしょ。
4月だというのに「綿入れ半纏」が脱げすにいる父と、冬用半コートの私で立ち話。
ほんとに春なんだかなんなんだか…。
とりあえず、久しぶりに買い物に出まして、こんなのを見つけました。
鯉のぼりチョコです。ん~~また当日までにたべちゃいそーだなぁ…。
なんたってこの不順な陽気で今日も雨、桜もとまどっていることでしょう。
さて、着物の汚れのお話しですが「着物を汚さない」なんてのは、
土台ムリなハナシですよね。
もちろん防げる汚れもありますから、そういう心遣いは当然洋装も同じですね。
今日みたいな雨の日は、雨のシミがつかないように、泥はねしないように、
イマドキの雨はほんとにすごいシミになります。
着物を着る前にすること…前の晩お風呂に入っていたとしても、
衿足周りを熱いお湯で絞ったタオルで拭く、着物に触る前には手を洗う。
このとき、手首から少し上まで洗います。
避けようのない汚れの正体は、汗と皮脂、アカ汚れですから。
あとはさまざまな動作をすることで、衿元に化粧品の筋がついたりします。
食べこぼしなんてのはもう「不運」としか言いようがありません。
ぜったいにしないように気をつけるか(アタシにゃムリ)、
エプロンクリップなどを使って前を保護しておくことですねぇ。
裾の汚れは、外側は泥ハネが一番ですが、裾の内側はどうしても摩擦汚れがおきます。
私は少し長めに着付けますので、一番汚れます。
ポリ着物なんかは、静電気のおかげでセーダイに薄汚れますね。
「どうせ洗えるものだから」とあまり時間を置くときれいに落ちなくなります。
母の言葉を借りると「なんやズズぐろぉなったなぁ」です。
さて、汚れるのは防げない…だとしたら、どうすればいいか…。
一つには、こまめな手入れ、ですね。脱いだら湿気を飛ばす、埃をはらっておく。
この埃なんですが、専用のいいブラシもありますが、高いですー。
あまり硬いものだと、生地や特に刺繍などあったりしますといためますから、
やわらかいものでそっとやさしく…。ビロードブラシを作っておくと便利です。
あの昔のレコードの埃を取るアレ…、あれの要領です。
ビロードも、今は化繊が多いのですが、できれば自然素材のものがいいと思います。
単純に手が通る袋、つまりミトンの先のような形でもいいですし、
掴んで使いやすいのは、中綿を入れた小さい座布団みたいなもの。
そういうものを作っておいて、着物の上からなでるようにほこりを取ります。
これだと刺繍のような糸の詰まった部分も、やさしくなでられます。
着物の汚れにはベンジンが有効…とわかっていても、
ベンジンを使うのがどうもコワイ…というお話しを聞きます。
まず、ベンジンは質のいいものを使ってください。
昔は「エリヂン」という名前で売っていたのですが、
今はこんなのがあります。
たとえばちょっとおしょうゆがとんでシミがついた…なんてときに、
裏にタオルをあてて、表から濡れタオルでたたくと、しみが裏のタオルに移りますね。
これをベンジンでやるというわけで、ベンジンは有機溶剤ですから、
「アブラ」がおちるわけです。ですから、たっぷりと使うことで、汚れがとけだすわけですね。
下に白いタオルなどを置いて、汚れのついているところをタオルの方にむけて置き、
上からたっぷりのベンジンを染ませたガーゼなどで周りから中心にむけて、
軽くたたいたり、おしつけるようにします。ベンジンが汚れの上から入って
下のタオルに移っていく時に、アブラ汚れをいっしょに連れて行ってくれるわけです。
まわりからせめるのは、汚れの輪を残さないようにするためです。
ベンジンは揮発性が強いですから、あっというまに乾きますが、
そのために輪ジミもできやすいので、心配ならベンジンより揮発の少し遅い、
「リグロイン」がいいでしょう。ベンジンやリグロインで検索すると、
ちゃんと「汚れ落とし用」などかいてあります。
ベンジンは火気厳禁ですし、なにしろにおいが強いし、
せまいところで大量に吸うとキケンですから、天気のいい日に
風通しをよくしてやってください。
さて、汚れちゃったら洗うしかない…わけですが、
洗いやすくする…方法も普段の着物ならあります。
まず衿からいってみますと、昨日の解きで衿をはずした時に写真を撮っておきました。
衿部分の写真です。「広衿」、裏がついているタイプですね。
上の写真の裏地をはずして前に倒すと…こうなってます。
つまり衿の上に掛け衿があって、二枚重ねて折られて、その上に裏地が乗る…です。
元々掛け衿というのは、汚れたらはずして洗うとか、いよいよだめになったら、
それだけとってしまって、元の衿だけにする…というためのものです。
でも、こうやって縫ってあると、掛け衿をはずすのに裏地を解いたりで手間がかかります。
そこで普段用の着物などは、本当に「掛け衿」にしてしまう…、
つまりこんな風に、全部縫い終わったあとに、掛け衿をのせるわけです。
これだと本当に一番上の掛け衿だけ、取り外して洗うことができます。
但し、衿がしっかり重なることになるので厚みが出ます。
衿の後ろなどは見ただけで「のせているだけ」というのはわかりますから、そのつもりで。
また裾の汚れ防止には、何度かご紹介している「ガロンテープ(リボン)」があります。
昔の着物にはよくついているものですが、裾の摩擦による傷みを防ぐと同時に、
変わりに汚れてくれますから、このリボンだけはずして洗えます。
ガロンテープはこちらにあります。
似たような色をつけても、前が翻るとわかりますから、
右前身ごろと後ろ身頃までつけておいて、重なる左の前すそはつけないようにすれば、
見られてもついているのがわかりません。
昔の着物などは、袖口もついているものがあります。
昨日のお話でも書きましたが、こまめな手仕事、というのは、
着物を着る暮らしの中では当たり前に行われることです。
面倒がらずに、針を持つことをやってみてください。
今日は、息子が「出勤」してくれたので、母のところへもバタバタせずに行けました。
母もこの天候のこともあって、ほとんど一日中ベッドの中です。
先日コケて腰をいためた時に、以前からなりかかっていた腰の辺りの「褥そう」が、
ちょっとひどくなったのですが、ベッドのマットを低反発のものにかえてもらって、
かなりよくなったそうです。
昨日、京都のいとこから電話があって、子供が二人とも結婚したので、
あとはもう自分のことだけ(☓イチでオットナシ)でよくなったから、
長年フルタイムではたらいていたのをやめた…とかいろいろ話しました。
母がお気に入りのイトコなので、ゆっくりあーだって、こうだって…と話しましたが、
さてわかったかどうか、さんざん話したあとで「あのコは息子がいたろうに」…ですもん。
このあたりがだんだんですねぇ。
やがて、家を出たときにはパラパラだったのに、雨がひどくなってきたので、
買い物に行くからと腰を上げたのですが
「じゃ、ばーちゃん、今日は銀行にも用事があるからこれで行くね」というと
「おおきになぁ」といったあとで父を手招きして言うことにゃ…
「これは…ウチのコやなぁ」…はいそーです。アンタのコやでぇ…。
孫の「子とんぼ」のことは、まったく忘れず、毎回私がいる間じゅう
「子とんぼは元気か」と、何度も聞くというのに、
自分の「子」のことは忘れかけてるぅ…!いやぁ着々と順調に進行してますなぁ。
いや、行って話しをしていても5分前くらいのことも忘れますからねぇ。
一緒に暮らしている家族もわからなくなると言いますから、しかたないのでしょうね。
外は大雨で、父はアケビの花が咲いてるのに花粉つけができない…といってました。
昨年はデキが悪かったのですが、今年は花が一杯なのです。
花粉つけは晴れた日でないとねぇ…明日はできるでしょ。
4月だというのに「綿入れ半纏」が脱げすにいる父と、冬用半コートの私で立ち話。
ほんとに春なんだかなんなんだか…。
とりあえず、久しぶりに買い物に出まして、こんなのを見つけました。
鯉のぼりチョコです。ん~~また当日までにたべちゃいそーだなぁ…。
しませんが、一緒に縫ってしまおうか・・
くけて取り替えが楽なようにしようかと
悩みました。・・・が
最近は自分で伸子張りが出来ないのに掛け衿
だけ外しても仕方がないと思い、一緒に縫いつけるようにしています。
お母さまの止めようのない進行辛いですね。
母も孫の結婚式にもひ孫が出来た時にも
来てくれているのに○○ちゃん結婚してたん?
とかへえ~子供いてるの?とか聞いた時には
本当にどうしてこんな事になるのかと情けなく
思いました。
早く治療方法が見つかってこういう思いを
しなくて済むようになるといいですね。
揮発性の物は海を渡っては送れませんし、こちらにはありませんし・・・・
丸洗いに出すのも往復運賃プラスとなると大変で。
最近はこちらに送る前に日本で京洗いをやっているというクリーニング屋に出すのですけど、着た後が・・・
お母様のこと。
目の当たりに病状の進行を見るのはお辛いこともあるでしょうが、そばに付いていられるというのは、何よりのことと思います。
お母様の方もお顔を見ることで随分違うのではないでしょうか?
至れり尽くせりの情報をありがつございます。
着物も初心者のうえに、
なんにでも興味を示し、したくなる性分ですが、情報を得るのがいまいち。
とんぼさんところは、初心者の私には、
うん、うん、うなずきながら、
拝見しています。
縮みなのない生地だったら、
なんとかなるんですけどねぇ。
母は、もうさまざまな判断力が
だいぶ衰えてきましたし、
なんといいますか「興味を持つ」とか
そういう気持ちがなくなってきました。
覚悟はしていますが、さみしいものですね。
ベンジンとかは売られていないのですか?
日本でも昔ははんこがいるとか、
いろいろ言ってましたが…甘いんですかねぇ。
それにしても、ほんとにそりゃ「大悩み」ですね。
母も反応がだんだん弱くなってきましたが、
本人がイライラすることが減ったのは、
いいんじゃないかと思っています。
穏やかな年寄りの顔になってきました。
知らなくてもすむようなことも
いろいろ書いているのですが、
へぇぇと読んでいるだけでも、
楽しめたらいいなと思っています。
何かお役に立つことがあれば、
なによりです。ご質問もいつでもどうぞ。