ほばーりんぐ・とと

ただの着物好きとんぼ、ウンチク・ズッコケ・着付けにコーデ、
あちこち飛んで勝手な思いを綴っています。

何の柄?

2006-05-12 22:20:51 | 着物・古布

本日の写真、ちょっとまわりに余分なぞーもつが写ってまして、切り抜きました。
したがって、ちょっとせくしーに、腰のあたり揺れております。
色柄をご覧になっていかがですか?
すてき?・・・おもしろい?・・・色はいいけど?
好みは個人差だと思いますが、この画像はやはり少し離れたところからの
「みた目」ですよね。
この前、近くで見ると「彩のよい鶴」だけど、遠くで見ると「・・」と、
いうカラフル羽織をお目にかけました。
この着物も、私個人の感想ではありますが、
「遠目でみると、なんだかなぁ」着物。何か連続柄で、ごちゃごちゃしてる・・。
では近くのアップをどうぞ。



ご覧の通り、描かれているのは全て「飾り櫛」です。
この写真は横向きになっていますが、これが縦にずらりと並んでいます。
お正月用か芸妓さんのものか、大きな花飾りのもの、年配向きの金細工もの・・。
こうして間近で見ると、たいへん珍しくことつひとつ細かくてきれいです。
それなのに、少し離れて「櫛」だということがはっきりしなくなると、
なんだか「マンガの笑い顔の口の部分」みたいなのが、ずらっと並んでる・・
というようにしかみえません。柄としても落ち着きがないように思います。
面積が広いので、よけいにそう思うわけです。
もちろん、こういう少し砕けた感じのする面白みが好き・・というかたも
おられると思います。自分の好みであれば、それはそれでいいわけですが、
全般的に言えることは、先日も書きましたが「近くで見て」そして
「少し離れてみる」というのがコツです。遠目にどう見えるか・・・も
自分の着物姿を美しく見せる、大切なポイントですから。

もうひとつ、こちらは色柄の合わせ方の難しさもなのですが、
素材のおもしろさで一枚・・。着物雑誌からの写真です。



これは若いお嬢さんが、白い紬にしめた「半幅帯」、
後はちょっとしか見えませんが、華やかに結んでいる感じですね。
この帯は「正絹のネクタイ」のはぎ合わせ・・です。
ネクタイはバイアスですから、見てお分かりのように
「縦」に布目がとおるようにはぎ合わせてあります。
我が家にも、長年のサラリーマン生活の中で、結び目が薄黒くなったり、
先のほうが何かで汚れたり・・・トイウネクタイが、何本もとってあります。
つなぎ合わせるのに、色合いを考えるのも楽しそうですね。
私は、全部ネクタイではタイヘンだし、結局まとまりがなくなりそうなので、
何か別布を足して、合間にこんな感じにはめこんでみてもいいなと・・・。

櫛柄の着物は、ところどころにシミがあり、袖山近くにヤケも少しあります。
着物として着るには、それほどのダメージではありませんが、
柄行から、私は帯にしてみようと思っています。
いいとこ取りにして、別布足して・・でもいいのですが、
付け帯のほうがラクだし、そうしてみようかと・・・。
ちりめんの染め帯というのも、最近なかなかありませんからね。
着物としては、ちょっと・・と私にとってはそう思える着物ですが、
帯にしたら・・と思うと「おっ面白い」・・と思える。
遠くからの見た目は同じ大きさでしょうが、着物の場合と帯の場合では、
やっぱり違うんですよね。そういうところも、いろいろ考えながら
色柄を選ぶ・・、これもやっぱり「数こなす」しかない・・ですねぇ。

そうそう、私は襦袢は対丈のものと長いものと両方あるのですが、
長いほうは最近「おなかの肉ぶとん」がジャマで、着なくなっちゃいました。
最近は長い襦袢はへってきているようですね。

本日は最近の襦袢に合わせて?、たまにはショート丈で。








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11 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
櫛柄の着物 (ぶり)
2006-05-12 22:32:40
帯もいいけど、短めの羽織(茶羽織)も面白そう。 あっ、遠めに見て、やっぱ、ヘンかな~
返信する
ちょっと離れてみると・・ (とんぼ)
2006-05-12 22:40:08
ぶりねぇ様

これ、最初に見たとき写真小さくて

「櫛」ということがはっきりわからなかったんです。

この画面だと、わかると思いますから、

モニターから少し離れてみてみてください。

櫛だとわからないと、なんかまとまりのない柄に

みえちやうんですよ。

まぁ、私のつまらないこだわりかもしれません。

地色と、近めで見た柄は大好きー。
返信する
珍しいものを (陽花)
2006-05-12 23:34:03
とんぼ様



飾り櫛ばかり並べた着物珍しいですね。

ネクタイで作った半幅帯も珍しいし

とんぼ様のところは今まで見たことの

ないものばかりで楽しいです。
返信する
 (蜆子)
2006-05-13 07:07:56
この間「光琳の櫛」という小説を読んだばかり、櫛ってものすごい工芸の粋をあつめたものなんですね。女の魂のこもった櫛、それに執着する女、

あこがれの飾り櫛、全部集めてみたい・・・でもこれだけの柄を着物にしたあかつきにゃ、そんな怨念どころか、いささか過ぎたるは及ばざるがごとし、よさが生きてきませんね、仰るとおり、むしろ滑稽感が漂うとか

描いた人もこんなはずでは・・・と思ったのではと思うほど

着物の柄って、ほんと奥深い

これぞと思ったのに、着てみると、さっぱりなんてこともありますし、反物でみるといいのに、仕上がるとあわなかったなんてこともありますし、ついつい無難なものになりがちです。
返信する
Unknown (とんぼ)
2006-05-13 10:41:18
陽花 様

ごっごめんなさい!書き忘れました。

あの「ネクタイ帯」は写真です。

書き込んでおきます。許してっ!

珍品はまだありますので、また載せますね。



蜆子様

櫛は身代わりもする・・といいます。

髪は女の命といわれていましたから、

それを、梳く櫛にも、何かチカラを感じたというか

意味をもたせたのでしょうね。

着物の柄は無難なものになってしまうというのも

今の呉服界を見ているとわかりますね。

私は「珍品」がすきなので、着たいと思う着物には

なかなか出会いません。(出会っても高くて

買えないってのも、手に入れられない理由!!)

槽考えてみると、昔は「作る側」も

いまよりずっと自由だったのでしょうね。

返信する
櫛柄 (うまこ)
2006-05-13 18:32:19
櫛の柄だってことはすぐわかりましたよ、

結構大きいですものね。

でも、漫画の口と書いてあるのを見たら、

なるほど口だと、おかしくなりました。



帯は楽しいと思います。

私なら、タレの部分と手先に地色と同じ、または濃いめの

無地を持ってくると思います。

なんかそんなのが好きで、

全部そうなってしまいます。



とんぼさんが作られると、もっとずっと粋で

面白いのになるんでしょうね。

楽しみです。



3シーズンはうそつき派で、長い襦袢は着ないのですが、

真夏だけは、麻の長~いのを着ます。

縮むといやだと思って、ありったけの布で長く仕立ててもらって、

お端折して着ています。

涼しいので気に入ってます。
返信する
やっぱり・・ (とんぼ)
2006-05-13 18:50:53
うまこ様

全体がこれよりも、タレ先は無地にして

使いたい柄ですね。きれいながらすぎてうるさい?

部分使いが柄も生かすとおもうんですよね。

最初にこの部分柄の写真みたときは、

グレーと合わせて「バッグ」と、

それしか考えてませんで、何個作る気だ・・。

返信する
グレー (うまこ)
2006-05-13 22:35:25
なるほど落ち着いて良いですね、その色は。

大きめの手提げバッグと、

肩掛けバッグと、帯と。

それだけ作っても、ずいぶん余りますね。
返信する
いつか・・ (とんぼ)
2006-05-14 00:22:46
うまこ様

きっと作って、HPのほうでアップ・・できたらなぁ

ひとつ作ったら残り布は売る??

今からあきらめてどーする!
返信する
Unknown (Fujipi)
2006-05-15 12:01:39
↑残り布、売ってください(笑)



 私は結構好きな柄です。長着で着る勇気はないですが、帯やバッグにしたらとても「好み」かも。



 この着物が作られた時代と場所で、作った(注文した)人が着ているところをみてみたいです。その時代には浮いてなかったのでしょうね?どういう帯と合わせていたのかも知りたいですね。
返信する

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