なんかとても抽象的な言い方ですみません。
ずっと気になっていた本を買いました。
たまたまテレビで、この第2集がでるというリポートをしていまして、
写真を撮っているお二人のインタビューも交えつつ、街のなかで見つけた
「ステキなシニア」の女性のお話も入れつつ…でした。
やっぱり買おう…と、うろ覚えだったタイトルもテレビでしっかり確認したわけです。
年をとっても…というより、私は「年」なんてものはきにするものではない…と思います。
ただし「体」の方は正直ですから、それは考えなければなりませんが…。
この本の表紙のかたは、74歳だそうです。
この本には、その人が何の職業で…というようなことは細かく書いてありません。
ファッションに目覚めたのは…とか、若いころからこんなふうに…とか、
着るものに関してのお話だけです。
私の母は本当にオシャレな人で、それを楽しむ人でもありました。
服を買うと、私の前で着て見せたり、体にあててみせたりしましたが、
普通そういう時は「どう?似合う?」とか言うものですけれど、
母はいつも自分の選択にゼッタイの自信がありましたから、いつも「どやっええやろっ」と言う…
今で言うなら、いつも「ドヤ顔」でした。実際「おかしい」というようなものがありませんでした。
これは母が70を少しこえたころ。たまたま急に来ることが決まったので、
頭はちょいちょいとまとめただけで来たのですが、この上着は全部レース。これもらいました。
細身のパンツで、靴は当時お気に入りの「透明に黒い大きな水玉(500円玉くらいの)」の靴。
ハイヒールやったら、もっとよかったんやけど…とのたまわりましたっけ。
これも70歳くらい、「いとこの結婚式」ですが、教会で内輪だけでやるから平服で…といわれ、
母も私も留袖はやめて、フォーマルの洋装にしました。
ところが、当時は年齢的に合うフォーマル…と言ったらババくさいものばっかり。
ジョータンやないわ、と、自分でみつけてきたのが、この黒とシルバーのレースのコートドレスでした。
下にレースフリフリのブラウスを着るというのを「あのさ、花嫁さん主役だから…ちょっとジミにしとこうよ」と、
飾りのない普通のブラウスにさせたのは私です。
息子は一応タキシードに蝶ネクタイ、式前日ギリギリまでかかって作ったお手製。
本の中の女性の一人が言ってます。
「人がどう思おうが、自分が着てみて<アリ>かどうか。それが判断の基準よ。」
これは私もそうだと思っています。
ただ、今の暮らしの中では、正直オシャレといっても「外出」が限られます。
銀座やヨコハマでの買い物もないし、行く先と言えばスーパーか病院…
アクセサリーは、子供の世話をするにはちょっとジャマなので、
指輪もネックレスもしていません。(だいたい指が太って結婚指輪、はいらなくなっちゃったしー)
行く先が病院だったりすると、つい面倒で「何もなしでいいわ」になってます。
イケマセンね。家の中でだって、オシャレはできます。
あ、私、こんな暮らしなのでエプロンはきれいでかわいいもの、洗ったらピシッとアイロンかけて、
服の色に合わせるようにしています。これもオシャレのひとつかなと。
この本を見て「似合うなぁ」とか「このタイプステキ」とは思いましたが、
「この人たち、すごい」とか、「自分は世界が違う」などとは思いませんでした。
母を見てきたからだと思います。母は特に着物のことを「着方は生き方」と言ってましたっけ。
自分の人生にしっかり責任を持ち、自分が元気でいる間はほんっとにオシャレだった母。
80を少し過ぎたころから、少しずつオシャレが変わりました。
長年愛用の「ボディスーツ」を脱いだのもその少し前くらいです。
今にして思えば…ですが、母の体は、おそらくそのころから少しずつ病魔に蝕まれていたのだと思います。
体のふらつきや、気力体力の萎えなど…色柄の組み合わせやデザインなどはずっと気にしていましたが、
「転んでケガしたら、みんなに迷惑かけるし」とか「ヨタヨタして危ないと心配かけるから」と、
スカートをはかなくなり、立ち座りのラクなもの、足元のしっかりした靴…と、かわっていきました。
母がもし病気がなく最後までシャンとしていたら、きっと死ぬまでオッシャレーなおばぁちゃんだったと思います。
この本、第2集がでるそうですが、番組中インタビューされていたかた、
お名前が、このブログでお近づきになった方と同じだったのです。
その方も銀座などへはよくお出かけです。お写真も拝見したことないので
ご本人かどうかわからないのですが、とってもきになってまーす。
さて、家裁へ「後見人決定」のための審理を受けに行く日が決まりました。
たいへんです…着るものがありまへーん。
近所程度のお出かけ着しかないと、こういうことになるわけですよ。
まだしばらく日がありますので、タンス引っ掻き回して探します。
なんたってアータ、行く先が「関内」でっせ…。
ビシーッと決めなきゃ…と言ったら友人が
「行く先が行く先だからねぇ…用事も用事だし…ちょっとお疲れふうがいいんじゃない?」
それもそーだわ…ではビシーッと「ちょっとお疲れおばさんふうに」…むずかしやん!
お母様は本当におしゃれさんですね。
私は冒険が出来なくてつい無難路線に
なっています。
折に付けこうして思い出してもらってきっと
お母様は喜んでおられますね。
うちの義母はお洒落大好きな人でしたがこのところ家にいるとパジャマを着てゴロゴロ。気力が衰えるとおしゃれをしようという気もなくなるようです。
服が欲しい、お洒落がしたいと思ううちは大丈夫なんだなあと思ったりしています。
今月が母の誕生日なんです。
なにかにつけ思い出すことが、
増えている気がします。
ははのようなオシャレはできませんが、
見習いたいとは思っているんですー。
母のオシャレは筋金入り?でした。
やっぱり「気力」って大切ですよね。
忘れてはいけないと思いつつ、
食べたいだけ食べてデブデブ、
白髪染も、いつやったっけー…
女捨てたつもりはないんですけどねぇ。
とんぼさん!着物!着物!!っと思ったのですが・・・・
「ちょっとお疲れ風」が良いのだとすると、ダメですわねぇ。
(本来なら、着物でちょっとお疲れ風も有りでしょうし、とんぼさんだったらバッチリそれらしくなさるでしょうけど、忙しい時には不便ですものねぇ。)
母は今更ながらに、ポリシー持ってたなぁと
思っています。
家裁ですから、友人と「あわれをそそるように」
なんて話して大笑いしました。
「おねげぇでございますだ」の世界かーって。
そうなると、肩に大きなつぎのあたった木綿の野良着かしらん…。