友人Kちゃんは、高校時代の同級生、自分で「私、病気の問屋さんなのぉ」と言います。
若いころから虚弱だったと言ってましたが、お互いに同じころ結婚して、
彼女がご主人について横浜を離れたあたりから、なにやら病気の話が多くなりました。
また手首、腰、足…と、次々に痛みはじめ、結局今から10年以上前に腰の手術をしました。
当初は「だいぶラクにはなったけど、杖は手放せない」だったのですが、
首にも問題があり、手の痛みやら治りきらない腰やら…それでもとにかく頑張り屋さんで…。
今、友人はさらに厄介な病気を抱えてしまいました。
「化学物質過敏症」という、あれです。
「○○過敏症」「○○アレルギー」というのは、同じ病名でも原因物質は様々です。
友人の場合は、わりとオーソドックスに「自然のものでないと」…です。
シャンプーも洗剤も無添加無香料…でも、外出先のエレベーター内で、
柔軟剤の匂いのする服を着た人が乗ってくると、息苦しいわめまいはするわ…だそうで、
何処へ行くにも、夏も冬も、マスクを二重にして歩くのだとか。
木綿ならいいからとブラウスを買ったら、染料がダメで着られなかったり、
服そのものはよかったのに、やたら今風の梱包材がダメだったり…そうなるとほんとに暮らしにくいですよね。
それに「化学物質過敏症」の人の8割は「電磁波過敏症」にもなるのだそうで、友人もそれです。
電磁波なんて、そこらへんにあるもの全部…ほんとに大変だと思います。
先日、ちょっと病院関係の調べごとを頼まれまして、急ぎ検索してプリントアウトして送りました。
昨日、お礼の手紙とお菓子、私の好きな「亀屋良永」の「御池煎餅」がとどきました。
大変な状況なのに、大学病院の定期診察のあとで、デパートに寄ってくれたようです。
毎年クリスマスには、息子にお菓子とカードを贈ってきてくれます。律儀な人なのです。
でも気になったのは、その手紙。
手術のやり直しの話があるのですが、両親の高齢化のこともあり、少し先に…と、そんなことになったようです。
医師が「長生きして、治しましょう」と言ってくれたけど、過敏症があると生きづらい、
「そんなに長く生きたくないのですが」と。
今まで一度たりとも、そんな弱音を吐いたことがないのに…。
私は幸いなことに、お酒以外のアレルギーは今のところありません。
友人の暮らしを考えたら、今のこの「化学物質だらけ、電磁波だらけ」の環境では、
どんなにしんどいことだろうと、想像するにも限界がある始末です。
手紙の続きには「そうはいっても、またひとつ年を取るのですが」とありました。
誕生日は9月下旬です。
近かったらおかずの一つも運ぶのに、買い物くらいネットでしてあげられるのに…
遠く離れていては何もできません。せめて誕生日プレゼント…と思ったけど、
それだけの症状のある人に、何を贈ったらいいのか…さんざんネット犬かきして、
たどり着いたのは「瀬戸物」でした。さらに探して「軽い」という表示のあるマグカップ。
子供やお年寄りにも…と書いてありました。
手首が弱いので、重たいものが持てないのです。
カップひとつだけど、少しでも軽いものをと、そう思いました。ご主人様にも色違いで。
それとオーガニックのタオル、こればっかりは、使ってみないとわかりませんが、
タオルでカップを包んで、木綿の生地で包んで送れば大丈夫かなと。
ご主人様がいらっしゃるので荷解きはしてくださるでしょうから、できるだけ匂いのないもので。
リボンも木綿のハギレでチクチクするつもり。
世の中にはまだ不治の病もいろいろあります。命に係わる病気も怖いけれど、
彼女のように、日々の暮らしの周囲がすべて「敵」のような状況も、違うつらさと恐ろしさがあることでしょう。
弱気な文章と「手紙も書いていると、手と腰が痛くなるので、汚い字でごめんなさい」という謝罪の言葉。
便箋3枚、最後の方は、ほんとに字もグタグタです。
どれくらい時間をかけて書いたのかと思うと、簡単に「がんばって」なんて、言えなくなります。
歳をとって、やれ目がシパシパするの、腰が痛いのと、文句を言ってる場合じゃないと…。
友人のことを思い出すと、そう思うのです。
カップとタオル、使えるといいなぁと、今着荷を待っています。
動物性のタンパク質すべてがダメ
アレルゲンがわかるまで相当の時間がかかったそう
鰹だしももちろんダメ、卵・ゼラチン・牛乳の心配があるからスイーツも気を使う・・・
タンパクの摂取は大豆製品のみ…
彼女の心配は大豆アレルギーが出てしまう事
食べるものを一々確認せずに口に運べるって実は奇跡なんだって思います・・・
大変なのに匂いにも化学物質にも反応する
なんて想像も出来ないほどお辛い事ですね。
そういう方にプレゼントって本当に悩みますね。
瀬戸物を選ばれるなんてさすがとんぼ様!
なるほど・・と感心しました。
私の知り合いにも同じような方がいました。
色々な病院で色々な治療法をなさっていたようでしたが、今はかなり改善されているようです。
少しでもよくなるといいですね~
瀬戸物のプレゼントとは納得です!
良いアイデアですね。参考になりました。
原因物質はひとつでも、それを含むものは…
になったら、ほんとに油断できませんよね。
特に食品は、三度三度のことですから…。
タンパク質なんて、栄養としてもだいじなものなのに。
ご友人、大豆だけは、いつまでも食べられますように。
私の友人の方は、とにかく匂いがダメで、
最近の柔軟剤は、特に香りづけ目的みたいなものもありますから、
外に出ると戦々恐々だそうです。
おっしゃる通り、私たちは「奇跡」の中で生きているのだと思います。
ありがたいと思わなければ…ですね。
それでなくとも足腰不調で、日常的にもたいへんなのに、
石鹸洗剤、化粧品、筆記用具、紙類、布類…
もう全部「お試し」してからだそうです。
電磁波がだめなのでケータイも使えないんですよ。
ほんとにどれほど大変かと思います。
カップならいいかなと、一応期待しています。
病院とか医師というのも、なんというか、
相性ってありますよね。
友人の腰の手術も、実は名医と言われた医師の執刀でしたが、
今になって「?」のところが、出てきてしまったのだとか。
やり直し…といわれたって、はいそれじゃ、ってわけに
行かないですよね。
過敏症の方も、いろいろ試しているようですが…。
ほんとにどうにかならないものかと思っています。
瀬戸物は「重さ」が気になったのですが、
さすがこの時代?、高齢者にも優しい軽さ、と…。
みつかってよかったです。