ほばーりんぐ・とと

ただの着物好きとんぼ、ウンチク・ズッコケ・着付けにコーデ、
あちこち飛んで勝手な思いを綴っています。

やっぱりカタイ!

2010-11-28 15:47:45 | 着物・古布

 

昨日の紬、昨夜のうちに解きまして、一応今日、片身ごろを洗ってみました。

いやもぉ手ごわいこと…お風呂場で水を流しながら洗ったのですが、

そのとき水に入った絹…という感覚がちと違う気がする…と思いました。

シボの大きいちりめんやお召しは、水につけたとたんにゴワッと固くなります。

麻や木綿は逆にしなっとなるものが多いです。

紬などはケースバイケースですが、割と抵抗がなくなるもんなんですが…。

これは水につけても「元気いっぱい」しゃっきりコンとしています。

オークションの詳細説明には「正絹」とあったり、手にしたときもカタイなというだけで、

絹と違う…という違和感はなかったのです。

でも、水につかり、それを手でつかんで寄せたりしていると、これは木綿の感触。

ひょっとして「綿絹」の交織だったかな…と思ったのですが、

素人の私には、この状態での判断はムリ。とりあえず久しぶりの伸子張りをしました。

張り木にはさんで引っ張った時点で「あ…やっぱ細かく打たなきゃだめだ」・・・。

通常「紬」は、結構ポッテリしていても、節が多くあっても、縮みませんから、

そんなに数多くの伸子を打たなくてもちゃんとピンと張ります。でもこれは絞ったシワまで見え見え…。

 

結婚したてのころ、夫が好んで着ていた綿100パーセントのワイシャツがぽわんとアタマに浮かびました。

毎日毎日、アイロンかけがたいへんで、スチーム使おうが霧を吹こうが、細かいシワはとりきれない!

実は安いアイロン台を使っていまして、力任せにエイッと押さえつけて、パイプの足がボキッといったことがあります。

お願いだから化繊のはいったのにしてくれと頼んだのですが、

当時「ボタンダウン」でナントカいうメーカーのは綿100パーセントのしかなかったんです。

数年後に、ありがたいことに「かまわなく」なりまして、さっさとノーアイロンのワイシャツにかえましたっけ。

 

あの、こまかいシワがアタマをよぎります…じっと見るとやっぱりついてる…。

しかたなく細かいめに伸子を使いました。期待薄でしたけど…。

乾きましたが、やっぱりとりきれていない…どころか絞った分だけしわだらけや~ん。

わかりますか、左上アタリの氷のヒビみたいな細かいシワ…。

手前もすごいでしょ。あ~~アイロン台の足を気にしつつアイロンかいな…。

 

        

   

取り込んでから、はじっこの糸をとりだしました。グレーはしなやかですが、

黒糸はなんだか「カサッ」としています。綿というより紙みたい…。

やっぱ木綿だわと思いながら、一応燃焼実験してみたら…おどろいたことに絹…えぇーっ。

こんな絹もアリ…なんだわ…こりゃ新発見??というより質が悪いってだけの話ですね、こりゃ。

とりあえず、洗ったかいあって、さっぱりはしました。それだけは確実。

これはいずれ、プロにお願いするつもりですが、これ縫うの…もんのすごくたいへんだろうなぁ…。

ま、今はムリ、来年の春ですかねぇ。「こんな紙みたいなの縫えません」って断られたらどーしよー。

 

おまけ画像、ご近所の「紅葉(こうよう)」です。たぶん花の小さい小さいツツジかと。

ちょうど真上の一角だけ日があったってまして…ひょぉんと新芽が伸びていて、

なんだかロウソクを立てたケーキみたいだなぁと思って撮りました。おいしそ…いやいやきれいです。

 

    

 


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10 コメント

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Unknown (陽花)
2010-11-28 16:39:07
まぁ、もう解いて洗い張りされたのですか。
燃焼実験で絹と分かってよかったですね。

絹もほんとうにピンキリありますね。
時々硬くて運針に往生する生地あります。
織り方よりもやはり糸の質なんでしょうか。

燃えるような紅葉、きれいですね。
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Unknown (コツメカワウソ)
2010-11-28 22:48:38
いつも楽しく読ませていただいております。
先日、友人がオークションで購入した紬も固くて固くて、袷なもので、襟のあたりが突っ張らかって…というモノでした。
それを触っていた呉服屋の若奥様が「もしかして湯のしを間違えたのでは」と言っておりました。「ウチでも一反ダメにしちゃった痛い経験があるのよ」と。
ウロ覚えなのですが、しっかい屋さんでも間違うことがあるんだなーと思いながら聞いておりました。
そんなこともあるんですね。着て着て着倒して柔らかくするしかないのでしょうかね…。
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着物のことは... (akkomam)
2010-11-28 23:28:18

 着物の繊維のことはわからないのですが、
 いろいろあるのですね。
 それにしても可愛らしい図柄ですね。地色もよさそうで、
 可愛らしさが引き立っているように思えます。

 あざやかな紅葉の写真ですが、モミジではないように
 見えますが...。きれいですねえ。
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Unknown (とんぼ)
2010-11-29 02:14:02
陽花様

こんなに硬い記事は初めてです。
縫い目はちゃんとしていましたが、
さぞかし手や指先が痛んだろうと思います。
柔らかくなってくれればいいんですが…。

鏡は風が強かったので、家の前にも
いろんな紅葉や枯れ葉が
たくさんちり積もっています。
もう冬が近いのですねぇ。
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Unknown (とんぼ)
2010-11-29 02:16:47
コツメカワウソ様

コメントありがとうございます。
そういうマチガイもあるのですね。
もうためつすがめつしているのですが、
いっそ洗濯機で、一週間くらい続けてガシガシと
洗っててみようかとか…。
一度呉服屋さんに聞いてみようと思います。
これもその「マチガイ」かもですねぇ。
着る前から肩こりしそうな生地ですー。
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伸子張り (たま)
2010-11-29 02:19:33
ウチの実家の方では、母が祖母の紬を長い板に張って洗っていましたが、結婚してみたら東京者の姑は、柔らか物を伸子張りしていて、びっくりした思い出があります。
母は和裁の仕立師で、母方の曾祖母は結城紬の織り子でしたから、着物になじみのない家庭ではなかったのですが。。。
実はこういう洗い方を知らなかったんです。柔らか物なんて普段に着ないから、自宅で洗うこともない。思いっきり田舎もんだと知りました(^o^;)
そういえば、あの頃の洗い張りの板って、もしかしたら仕立て台だったのか???
身丈、余裕で張ってたし。

とんぼ様の洗った紬のしわしわを見て、ふと遠い昔に思い馳せるのでした。。。
着易くなるといいですねぇ。
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Unknown (とんぼ)
2010-11-29 02:20:26
akkomam様

とくに戦時中などの絹は質が悪いですが、
これは悪いのかどうなのか、よく分かりません。
本来着物に使う絹じゃないのかしらんと、
触っては首を傾げています。

紅葉、すみません、独りよがりで「こうよう」のつもりでした。
書き直しました。小さい花の咲くツツジです。
日が当たるととてもきれいです。
もうすぐこの色もおわりですねぇ。
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Unknown (とんぼ)
2010-11-29 02:28:41
たま様

やわらかものでも、あまり縮まないタイプならナントカなりますし、
柄あわせにあまりモンダイのない小紋などは、
私もやってしまいますが、
実際「幅」をきちんとするのは難しいです。
ハギレ用なんて38センチとかになっちゃったりして。
「シボ」ないやん!…とか。

張り板は大体2メートルくらいありますね。
身頃半分と衿の長さが干せればいいわけですから。

この着物は苦労しそうです。
いっそ砧のようにたたくとか、
毎日洗濯するとか…縫う前にぼろぼろになりそうですね。
なんとかなるといいのですが…。
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Unknown (うまこ)
2010-11-29 19:13:04
これはドウダンツツジだと思います。
春、ブルーベリーとそっくりの
白い小さな釣り鐘状の花を咲かせます。
真っ赤に紅葉するのできれいですね。
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Unknown (とんぼ)
2010-11-30 01:44:10
うまこ様

私もそうではなかったかと思うのですが、
春先に、ちいさい赤いツツジが
咲いていた記憶があるのです。
この木の周りにもいろいろあるおたくなので
どれがどれだったか…なんです。
家の裏側のほうのおたくなので、
毎日みていなくて…。
記憶ってあいまいですわ。
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