ほばーりんぐ・とと

ただの着物好きとんぼ、ウンチク・ズッコケ・着付けにコーデ、
あちこち飛んで勝手な思いを綴っています。

怪しい講座その3

2007-03-15 20:28:03 | 着物・古布

縫うお話では「写真」がないので、とりあえず「とんぼの裁縫箱」その1、
クッキーの空き缶で、中のプラケースも、そのまま使いました。
最初から何も柄のない缶でしたので、フタに和風シールを貼りました。
これはとりあえずよく使うもののストック(針とか指貫とか)用、
このほかにシゴト用と、普段ちょっと使う、最低限の糸と針…みたいな
ちいさいもの、があります。
シゴトでは、型紙を作るとかすぐに使う小さい型紙を入れるとか、
余分な用事があるので、定規やコンパス、鉛筆なども入っています。

今日もバタついておりまして、とりあえずは「道具のお話」をちょっとだけ。
肌じゅばん、作って見ようかなぁ…と思うようになりましたか?
ぜひ作ってみてください、着物がずぅ~~んと近くなります。

縫い物をあまりなさらない方もおいでと思いますし、
人間、ひとつひとつクリアしていくと、なんかこう、
安心感みたいなものが積みあがっていきますから、
ここはひとつ、準備するところから考えましょう。

着物を着ると、半襟をつけたり古着だとちょっとつくろったり、
どちらにしても「お裁縫道具」は必要です。
和裁をするとなると、くけ台とかへらとか和裁専門の道具が必要になりますが、
まだまだ最初なら、普通のお裁縫道具だけあれば大丈夫。
最近の和裁本は、尺とセンチと両方載っていたり、センチだけだったり、
そういうほうが多いですから、尺のものさしなども、まずはなくても大丈夫。
針と糸ですが、和裁の針は実はたいへん種類が多いのです。
というよりも「名前」が多いのですが、何も知らない人が買いにいくと、
そこでストップ、どの針買えばいいの?になってしまいます。
まずは針のことから…。

針にはいろいろな種類があるというのは女性ならどなたでもご存知のことですが、
和裁の針は、同じ針でも呼び方が違ったりします。
数字だけで「三の三」とか「四の五」なんてわかりませんね。
実は「三」というのは「木綿用」、「四」は絹用、後の数字は長さです。
といっても四だから4センチ…ではなく、曲尺の長さの一寸から上の数字、
いやこんなことはややこしいですから、特別覚えなくても大丈夫です。
ポイントは「三」が木綿、「四」が絹、後は長さ、です。
本来は、縫う場所や目的によっても針を換えるのですが、
それはもう和裁を本格的に始めたら…の話で、
とりあえずは木綿なら「三の三」、絹なら「四の三」が標準でしょうか。
実際に手芸やさんへ行ってみてもいいし、関東圏では有名な「ユ○ワヤ」さんの
HPで「針」のところを見ると、たくさんでています。
何に使うかも書いてありますので、探してみてください。

次に糸ですが、本来絹には絹、木綿には木綿、ですが、
私は絹でも着物の直しや補修には絹糸ですが、小物作りなどには
「ポリエステル糸」を使います。木綿はすべて「ポリ糸」です。
まず細くても丈夫であることと、洗っても縮まないから。
難点は、針穴に通しにくいこと。絹や木綿は針穴に通すとき、
糸の先をちょっとなめた指先で「より合わせて細く」します。
ところがポリはこれをやると、かえって糸がバラけてしまいます。
元々が絡み合う繊維ではないのですね。
ですから、ポリの糸はよく切れるはさみでスパッと切って、
さわらずそのまま穴に通します。
どの糸も「用途」はかいてありますから、これも自分で確かめることです。

つぎは材料、これはこの前も書きましたが「さらし」です。
1000円から1200円くらいのもので十分だと思います。
お店によっては、同じくらいの品質でも「安価」な場合がありますから、
とりあえず、ある程度は目のつまったしっかりしたもの、です。
衿は本来そのまま晒で作るのですが、市販のもので柔らかい素材を
使ったものがあります。肌に直接触れるものですから、いい工夫だと思いますが、
実際縫うとなると、やわらかいものキュプラとかふわふわ感のあるものだとか、
そういうもので衿そのものを作るのは、ちょっと面倒ですから、
作った後で、衿をくるむように(半襟をつけるように)つけるとラクです。

このほかには、アイロンがあると便利です。
それと、こういう作業をすると、糸くずなどがポロポロでますので、
作業をする下に何か敷いておくと便利です。
本来の和裁では「裁ち台」という、屏風のように折りたたむ「台」があって、
へらつけとか、そういうものはみんなここの上でやるのですが、
これも安いものではありませんから、本格的な和裁をやる前はいいかと思います。

ひとつひとつ準備してはじめると、途中で「あれがない」「これが足りない」
ということがなくて、作業もラクになります。
和裁をしている人にとっては「肌じゅばん」はごく初歩的な
カンタンなものではありますが、縫い物になれない人にとっては、
「着るもの」を作るのです。きちんとした準備をしておいたほうが、
「やる気」もでようというものです。
本とか針とか、新たに買う場合は、お金もかかりますが、
何か始めるための「投資」と考えていただけたらと思います。
実際、肌じゅばんやうそつきが縫えたら、それだけで、
着物にかかる費用、メンテの費用が少しはへるわけですから。


明日はすみませんが、ちょっと忙しくなると思いますので別記事を入れます。
「講座」のほうは次回はもう少しすすみましょうね。
私は詳しい作り方を書くつもりはないのですが、
全く書かないのも不親切?かなと思いますので、
もう少し書いてみましょう。

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4 コメント

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Unknown (陽花)
2007-03-16 07:49:25
針選びって本当に大事な事ですね。
長すぎると運針がスムーズに出来ないし
短すぎるとくけにくいので自分の手に
合った針で縫うのが一番いいですね。
返信する
Unknown (とんぼ)
2007-03-16 20:02:37
陽花様
そうなんですよ。
それに、やっぱり100円ショップで買ったりすると
すぐ折れたり曲がったりがあるし…。
(バサマは単に私がバカぢからなんだと言いますが)
和モノ系の手縫いのときは、
嫁に来るときに持ってきた「みすや針」を
ちょっとずつ使ってます。
手の大きさや指の長さも違うのだから、
やっぱり自分にあったのでないとねぇ。
返信する
 ()
2007-03-17 00:22:12
小学校の時の裁縫箱の中の針は「三の三」だの「三の四」だのと書いてあったような・・・
家庭科の教科書に書いてあったのかな~
試験にも出たような???
針の値段も馬鹿にならないので、100均の針を買ったら針穴が綺麗ではないようで すぐに糸が切れた。
針先も今ひとつイタダケナイ。
晒しは高島屋の呉服売り場に2種類あって少しだけ高い方は幅も幾分広くて目も詰んでいた。
何処に行ったか捜します・・・
しばし お待ちを・・・・・・・・・・・・・
返信する
Unknown (とんぼ)
2007-03-17 14:57:59
恵様
ありましたね、確か…。
「もめんえりしめ」なんてのは、使いもせずに、
ぅん十年、裁縫箱に入れっぱなし。
有名な京都の「みすや針」さんは、
おもちゃ屋さんになっていて、
そのすみっこで針を扱っています。
なくならないでよぉ…と思っています。
さらし、ゆっくりお探しください。
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