ほばーりんぐ・とと

ただの着物好きとんぼ、ウンチク・ズッコケ・着付けにコーデ、
あちこち飛んで勝手な思いを綴っています。

ほんっとに暑いですね

2006-08-07 23:52:06 | つれづれ

やたらと長い梅雨が終わったと思ったらの、この猛暑、
おまけに次は台風ですと・・皆様体調管理、お気遣いください。

さて、今日は着物を離れてのお話です。
写真は我が家の「ビッグボーイ」、色がついてきました。
毎年鳥にねらわれていましたが、裏の雑木林が造成地になってから、
鳥がいなくなりまして・・ほんとにカラスの数もグンと減ったんです。
そのせいかどうか、蝶やとんぼをみかけることが多くなりました。
見られるのはうれしいけれど、これが自然の形ではないと思うと複雑な気分です。
我が家から更に入ったところに、辛うじて残っていた雑木林、
もう林ともいえないようなものでしたが、そこがついになくなったそうです。
百何十軒というような、家が建つそうで。

何かが知らないうちにどんどん変わってしまってゆく。
これでいいんだろうかと思いながら、ついつい日々の暮らしに流される。
先週買い物に行ったとき、飲料水売り場で1リットルパックのジュースを
陳列棚の奥のほうに手をつっこんで、掘り出すようにひっぱりだし、
日付を確かめて籠に入れるひとを見ました。
よくありますよね。奥のものをとる・・賞味期限が先のもの、
つまり製造年月日が新しいものをわざわざ一番奥から取り出す・・。
そういう場面を見るたびに思い出す「記事」があります。
もう何年も前の新聞記事で、書いたのが誰であったかも覚えていないのですが
「日本人がとてもぜいたくになっている・・」というような話をしていました。
物が豊かなのがこころが豊かであることとは限らない・・というような・・。
いえ、確か「そうはいっても・・」というような話しでもあったのですが、
ともかく、私が一番印象に残ったことがあるのです。

その記事の中に書いてあったこと、ある発展途上国の、都会を離れた
小さな村が点在する地域に、たった一軒だけ「雑貨や」がある、
その店には店舗用の小さな冷蔵ケースがあって、牛乳やジュースを置いている、
ここで牛乳やジュースを買う人は、必ず日付を確かめて、
賞味期限の短いもの、つまり製造されたのが古いものから買ってゆく。
それは、自分より遠くから買いにくる「次の人」が、
少しでも新しいものを買えるようにするため。
その人の話は続きます。
日本人は、スーパーで少しでも新しいものを買おうと、
奥に手を突っ込んで買っている、そのスーパーにくるまでに、
何時間も歩いてくるわけではなかろうに、家に帰れば大きな冷蔵庫があるだろうに
週に一度の買い物でも、それで食べきるように買えば、
何も一週間も十日も先まで、持たなくてもいいだろうに・・・。
そうやって、売れ残った分は、期限が過ぎれば捨てられる。

コンビニの裏手で、売れ残ったお弁当をバンバン捨てているのを
みたことがあります。確かに「食中毒」ということを考えれば、
お店の信用ということだけでなく、人の健康ということにも関わってくること、
3時間前に期限切れてますけど、と売るのは、法律にも反するのかもしれません。
でも、ほんとにもったいないと思います。

私が子供の頃、冷蔵庫も今のようなものではありませんでした。
木製で、上の棚に氷を入れて、下の棚にモノを入れる。
単純に飲み物や果物など冷やすだけのためのものだったと思います。
母は、夏場おかずは食べきれるだけ作り、少し残るともう一度火を通して
家で一番風通しがよく、室温の少しでも低い北側の窓辺などに、
「蠅帳」を置いてその中に入れてました。次の日になると匂いをかぎ、
また火を通して、それでもおかしいと思ったら、子供には食べさせませんでした。
火を通しなおせない魚などの残りは、ネコのエサになったり、
庭に掘った穴に埋めて「堆肥」になったり・・・。
そんな暮らしだったから、毎日少しずつの買い物をし、
売るほうもきゅうり一本、魚一切れから売ってくれました。

暮らしは豊かになりましたね。スーパーに行けば何でもあり、
夏にみかん、冬にすいかもOK、大きな冷蔵庫があって、
一週間分のやまほどの食材がドーンと収納できる。
レンジでチーンで、お弁当のおかずもいろとりどり。
そういえば、これも先日新聞でよんだのですが、
毎日お弁当を作って子供に持たせているおかあさんにその子が
「おかずの色が茶色ばっかだと友達に言われた」・・と訴えたと。
そのお母さんは、煮物とか焼き物とか、手作りでいたみにくいものを
いろいろ入れてたわけですね。どっちの子供がしあわせなんでしょう。

前述の「発展途上国」の話を呼んでから、私はよほどのことがない限り、
素直に前からとるようになりました。食べきればいいのだ・・と。
以前、友人と本屋に行ったとき、月刊誌を買おうとしたら平積みになってました。
友人が「これだよね」といいながら、上のではなく2冊目をとろうとしました。
私は一番上のでいい、といいました。一番上の本はみんなが手にとって見るので、
表紙のページの角が少しめくれていたのです。「めくれてるよ」といわれましたが
そのまま買いました。骨董的価値があるような、或いは何万もするような、
そんな本だったら、私も2冊目にしたかもしれませんが、
普通の月刊誌、表紙の角めくれなんて、読むのになんの支障もありません。
どうせ私だって、あちこち置いたり何度もペラペラめくったりで
角がいたんだり、たまにはおせんべの粉がはいっちゃったり・・!
それに、たくさんたまってきたら、置く場所にこまるから、
必要なページだけコピーして、古本にだしてしまうものです。
同じ本に生まれながら、一番上に乗ったというだけで、ずっと買われず、
やがては売れ残りとして引き取られ処分される・・。
食べ物でなくたって、なんかもったいないです。
状態がよければ、また「新品状態」として「古書店」にならべられることも
あるかもしれません。だから本を買うときも、角折れくらい気にしません。
目的は「読む」こと、読むのに支障がなければいい、そう思っています。

買い物はバッグを持ちましょう。ポリ袋を減らしましょう、といいます。
私はデカサイズのエコバッグもって買い物に行きます。
でも買おうとする飲み物やしょうゆなどはみんなプラボトルです。
ヨコハマは、ゴミをへらそう運動で、分別が細かくなりました。
プラゴミを分けるようになって、毎日でるゴミのほとんどが
プラゴミであることを改めて知りました。
「段ボールを収集します。ただし、余分なものはついていないこと」
ベタベタついている透明の粘着テープをはがしても、
宅配のときの伝票の入っていた部分で、どうしてもはがれないものがあります。

なんかヘンです。洗剤やシャンプーは詰め替え用を・・と思い、
毎度詰め替え用を買っているのに、成分が改良されたりで、
新しいものが出ます。ボトルの形がかわり新しいボトルがきれいに並んでいます。
みんなそっちを買います。私は新しいものの「詰め替え用」を探し、
古いボトルに入れています。実はその「詰め替え用もプラパック」です。
こんなことで「プラゴミ」減るんでしょうか。

こんなことを考えても、結局は私自身が毎日の暮らしに流されてしまっている。
着物という究極の「リサイクル」ものを扱っていると、
今の暮らしを「あ~なんかヘン!」と考えて、ときどき落ち込みます。
「自分にできることからやっていこう」・・結局それかなぁ・・。








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8 コメント

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はじめまして<(_ _)> (ねこねこ)
2006-08-08 01:29:44
とんぼさんのこちらを 最近知りました。着物好きです(歴史は浅い^^;・・・年齢は深い?)

こっそり 楽しく拝見しておりました。

きょうのお話を読み あまりに自分と似たことをお考えなので 失礼をも省みずこうして出てきてしまいました。ほとんど同じことを私もしています。時々むなしくなりながら・・・でもきょうトンボさんも同じことをやっていらっしゃることを知り本当にうれしかったです。「自分にできることから やっていこう・・・」それ“しか”ないと思っています。

「自分は出来ることはやっていこう、そして それを続けよう」と。

思わず出てきて余計なおしゃべりすみません<(_ _)>

これからも素敵な布や お話を楽しみにしております。
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発展途上国のお話 (Fujipi)
2006-08-08 09:18:23
 恥ずかしながら私も一日でも賞味期限の遅いほうを選んでしまう人間です。旦那と2人で共稼ぎなので使いきれない、飲みきれないことが多いので予防線、張ってしまうのですよね~。でも、このお話を読んでちょっと改めようと思いました。



 私もいつもプラゴミには疑問を感じています。はぁ~、なんでこんなに多いの?っていつも思います。お肉やお魚のトレーもそうだし・・・ちょっと前までガラス瓶に入っていた料理酒もペットボトル容器に変わってしまったし。



 私が「少しはゴミが減っている」と思えるのは、洗剤関係です。お風呂の洗剤とか、詰め替えを使っていましたがとんぼさんのご指摘のように詰め替えの袋もプラゴミ・・・毎回、不満でした。でも、今は重曹+お酢を洗剤代わりに使っていて、どちらも大容量で購入し、小さな容器に詰め替えて使っています。重曹なんて腐らないし、用途が広いので重宝してます。



 ねこねこさんのおっしゃっているように、自分でできることを続けるのが大事ですね。そういう人がもっと増えていってくれるとうれしいです。
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Unknown (陽花)
2006-08-08 10:24:31
私も一度お買い物に行くと2~3日分

買うのでつい、日付の新しい物を選んで

いました。とんぼ様のお話を知ってほんと!

反省です。近くのスーパーでは、この頃

きゅうりやトマトなど入れてあるプラスチック

の入れ物、レジのところで、「お取りしても

よろしいですか」と聞いてくれるので、取って

もらっています。
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Unknown (とんぼ)
2006-08-08 10:41:25
ねこねこ様

はじめまして、ようこそおいでくださいました。

ほんと、ときどき虚しくなるんですよね。それでも「やらないよりは」って思ってやることにしてます。「もったいない世代」の親に育てられていますから、節約だの倹約だのと言う前に、当たり前のこととして身についてる部分が疼き?ます。少しでも何度でも続けていきましょう。私も同じ思いのかたがいらして、うれしいです。コメント、またお願い致します。



Fujipi様

プラゴミってすごいですよね。分別するようになって「これもプラ?」って思うようなものもあったりして、驚異です。重曹とお酢・・いいアイデアですね。全面的じゃないけど、私も使ってます。むか~し息子がまだ赤ちゃんの頃、布オムツを洗うのに母がお酢を入れてました。漂白と柔軟剤のかわりだって。匂いもなくなるんですよね。昔の人の知恵、もっと探ってみようかなと思います。ねこねこ様やFujipi様のように「そうよ私もよ」と言ってくださるかたがいて、ホッとしました。すこしずつでも自分でできること、続けていきましょう!
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甘かった (雪花)
2006-08-08 10:52:07
私もマイバッグ、リサイクル、堆肥づくりに加え、スーパーの利用を抑えて個人商店をヘビーユース、過剰包装を断り、「もったいない」を励行しているつもりでしたが、途上国の話に頭を殴られる思いでした。



肉などは賞味期限ギリギリのものでも「今日使うから平気! 肉は腐りかけが旨いんじゃ」と買うくせに、牛乳や卵は「安全とおいしさのために」と日付の遠いものを選んでいたのです。

この世界には、食べ物を確保するのに精一杯でおいしさなんて考えもできない人たちがたくさんいるのに。2日や3日の違いなら、おいしさに、さほどの違いがあるはずもないのに。



使い捨て文化と、「自分だけよければ」「みんなもやってる」は相通じるものがあるように思います。

ちょっとずれますが、私はお年寄りには必ず席をお譲りするのですが(別にポリシーでもなんでもなくて、ついそうするのです)、私の周辺に座っている小学生や高校生が全く無関心なのが気になります。

いつか自分も通る道なんだよ、と言いたくなったりして。
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ごみ (蜆子)
2006-08-08 11:28:03
ごみに注意を向けたのは25年前、色々な役をひきうけてました。

ごみの焼却、さらにそれの処理場を見学する機会があり、一日所長をつとめ、話をうかがうことがあり、山の形が替わっていく話をきいてほんと驚きました。焼却した灰、燃せないものの埋め立てに山の谷を利用、そうすると谷がなくなっていくのです。下から、水が、それにいろんな不純物がまじり、山ノ下に流れていくのですね。つまり皆さんの住まいの部分に~。谷に大きなナイロンをしいて捨てていくのです、そんなの破れたら、係員の人、うわ~、前に来たときとは山の形かわってますね、ほんと恐ろしい光景でした。

そこで、娘の自由研究に、我が家から出るごみの研究を一年やってみました。重さを量ってみたのですが、ぷらごみは体積が問題、夏休みに研究成果をまとめて学校に提出、県のコンクールで賞をいただきました、って娘が、親の方が熱くなって大部の研究成果でした。親には通産省でも持っていけばとひやかされたものでした。

個人の力ではいかんともしがたい現状はありますが、あきらめてはいけません。燃焼中のダイオキシンの濃度はどこではかるのですか?こんなこと一つでも納得いかないこと一杯あります。熱くなって一年間の調査から25年、かえって悪くはなってますね。
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Unknown (とんぼ)
2006-08-08 11:29:43
陽花様

おおっ書いている間に投稿していただいたようで・・。レジでトレイを取ってくれるのはありがたいですね。そのトレイを再利用してくれているといいのですが・・。ラップが何重にもかかっていたり、セロテープがベタベタ貼ってあったりすると「最低ラインにしといてよ」と思います。一人ひとりが考えなきゃいけないですよね。売るほうも買うほうも。



雪花様

おっしゃるとおりです。平和で困らない暮らしの中では、ついつい「他の人」のことを気にしなくなりますね。「飢え」たことがないからつい贅沢になってしまう。お年寄りに席を譲るのも当然のことで、いちいち「シルバーシート」なんてものがあるほうが、ほんとはおかしいんですよ。あの席ができたころに「こんなことも、アピールしないと気がつかない人が多くなったのか」と、そう思いました。最初の頃はあのシートだけぽっかりあいてることも多かったのに、最近はそうじゃありませんね。人の心は育てないと・・と思うのですが・・やはりひとりだけでも「実戦あるのみ」なのでしょうね。
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Unknown (とんぼ)
2006-08-08 11:35:52
蜆子様

こちらも書いている間に投稿していただいて・・ありがとうございます。こういうことって、きちんと意識を持って関わらないと、実感できないことが多いのですよね。毎日ゴミ計るとか・・。この春から「プラゴミ」が別になったとたんに「生ゴミの少ないこと」に改めて気づきました。少人数家族ならこれで当たり前。そしてその何倍ものプラゴミを捨てるたびに「大丈夫なのか?」とおもっちゃいます。再生繊維などもできているし、プラボトルの再利用なんてことも始まっていますが、やれコストがどうのこうので「蝸牛のごとき歩み」・・・。「みんなで考えること」ですが、まずは一人から・・結局そこですね。
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