ほばーりんぐ・とと

ただの着物好きとんぼ、ウンチク・ズッコケ・着付けにコーデ、
あちこち飛んで勝手な思いを綴っています。

さぁ!気分を変えて!

2006-11-08 21:06:36 | 着物・古布

襦袢の、たぶん袖分です。男物の襦袢だったと思います。
ちょうちんを持った人が立っているのは「吉原」の大門。
さてさてそこに向かう人たちは、と広げてみますと、
船で来る人、歩く人、はたまた駕籠を使う人…。
こんな感じ…。





そろって笠で顔をかくしてますねぇ。やっぱり後ろめたい?
吉原通いも含めて、お女郎さん買いに行くのは「悪所通い」といわれました。
公然とあった場所でも、やっぱり「悪所」だったんですねぇ。

見てやってください、船で来る人、笠というより「すり鉢」ですなこりゃ。
船下りても足元も見えないんじゃないかと、ヒトゴトながら心配です?!





お次は籠なんですが、上の船頭さんといい、この駕籠かきペアといい、
どっちも「おもしろくねぇ」ってカオしてると思いません?





吉原に関するこういう柄は、結構見るのですが、
お女郎さんやおいらんの華やかな図柄よりは、
そこへ通う人とか、脇で働く人の図柄の方が多いです。
笠は、実際使われたようですね。
以前出した図柄ですが、これも「笠のオンパレード」。
そーまでして行かんでも…とは女の言い分ですかね。





船頭さんや駕籠かきさんは、さぞうらやましいかもしれませんが、
遊ぶにはリスクもあったわけで、怖いのは「病気をうつされること」でした。
今でいうところの「性感染症」ですね。当時は「花柳病」といいました。
江戸の昔は「抗生物質」などありませんで、せいぜい漢方薬。
もとよりそれで治らないものもあるわけで、遊びがすぎて「鼻欠け」になる、
つまり梅毒に侵されると、長い年月の後に症状として顔が崩れたりするわけで、
道楽のツケとされたわけです。
近代に入ってからは、病気の予防と治療のために吉原の女性には、
定期診断が決められましたが、うつされたほうの人は…というと、
一般の病院へ行ったわけで、かかる「科」はその名も「花柳病科」…。

かの平塚らいてうは「新婦人会」という会を立ち上げましたが、
この会でアピールしたことのひとつが「花柳病男子結婚制限制度」。
これは、夫がどこかで罹患してきておいて、妻にうつしたにも関わらず、
妻の立場を危うくするなど「女卑」の実態があったため…だそうです。
その後「花柳病科」は「性病科」と変わりましたが、
最近では「性感染症科」といわれるようですね。
妖怪といわれておりますとんぼですが、さすがに「花柳病科」の看板は
みたことがありません。

今日はまぁとんでもない話しになっちまいましたが、
今の時代、怖いのはエイズ、昔は「その世界の女性」が、
あぶなかったわけですが、今やほんとにみかけではわかりません。
ちょっと古いですが「援交」なんて、ほんとに怖いことです。
まさかと思っても罹患する可能性は、花街健在の頃より危ないのでは?
怖いのは「うつされたことも知らずに」いることですね。
日本人のエイズ感染者の数は毎年ふえているそうですが、
「水面下」に沈んでわからない数は、もっと多いのでしょう。
この前「献血」のリポートをやっていたのですが、
献血された血液は、いまや全て細かくチェックされているわけで、
毎日運ばれてくる「献血」の何割かは「B型肝炎」などの「感染」のため、
処分されるのだそうです。そのリポートのときも、
処分血液の中に「HIV」が1パックありました。

日本は、なんかこう…こわれていっているような気がしてなりません。
あっ、また深刻な話に…そぅ…深刻なのはとんぼの家もなんです。
実は…れーぞーこが壊れちゃいそーなんですー!
2~3ヶ月前から、なんとなく「音が大きい?」と言う気はしていたのですが、
数日前から突然「ガガガガ」っと、数秒間なんですが、ものすごい音がする!
最初は外で工事でもしているのかと思いました。
ところがこれが冷蔵庫の音で、つまりコンプレッサーが悲鳴をあげてるわけです。
急いで電話で確かめましたが、10年経ってまして「部品があるかな~~~」
いっつもこれです。しかも部品を探し、取り寄せるのに時間がかかる、
更に部品があったとしても、ヘタすると修理代で
「5万くらいかかる場合もあります」ですと!
おまけに「今の状況ですと、まぁ…正直いつ止まるか…時間の問題」おーーい!
洗濯機なら、とりあえず実家でも使わせてもらうこともできますが、
冷蔵庫は息子にとっての大事なお宝箱でもあるんですー。
明日、見に行くことにしました。
しかし、とんぼのふこーはこれだけではなかった…。
やれやれ、と臨時出費のやりくりと、明日の外出の予定を組んで
トイレに入ったら…ウォシュレットが壊れて「温水」が水になってるー!
突然「水」でっせ! 飛び上がりましたよもーーー。(あなた、今笑いましたね!)
こちらは明日の午前中修理となりました。

ウォシュレット 鉄砲魚に 変身し

とんぼは鉄砲魚のエジキになったのであります。



追記です 最近gooブログ不調で、コメントはいってもカウントでません。気づかずお返事遅れたらごめんなさい。

コメント (4)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 命について思うこと・・・コ... | トップ | たからぶね~(お菓子屋さん... »
最新の画像もっと見る

4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (陽花)
2006-11-09 23:19:18
不意の出費は痛いですね。
それにしても鉄砲魚にやられたとは・・・
風邪を引かないように気をつけてくださいね。

うちも電化製品はわりと長く使うのですが
冷蔵庫は買い替えたら電気代安くなりましたよ。
返信する
鉄砲魚 (麻の葉)
2006-11-10 00:29:01
うまい!座布団1まい!!です~!!。

物入りにもめげずにこんな楽しい川柳詠めるなんてとんぼさんは天才!ほんとに楽しいです~!!


こういう柄は浮世絵などではありそうな柄ですが、襦袢に使うというのは面白い発想ですよね。どういう人が着ていたのでしょうね。
それにしても、「花柳病」ってなんだか風情のある名前ですね。「性病」ってストレートでグロテスクな感じですが、昔の人はネーミングのセンスも粋ですね。。妙なことに感心してしまいました。
返信する
「失楽園」だけじゃない・・・ (Suzuka)
2006-11-10 09:42:08
渡辺淳一作「花埋み」

日本最初の女医、荻野吟子。
彼女も夫から業病を移されます。
その治療の際に味わった思いを同性にさせたくないという思いから閉ざされた門戸を次々に開いていくのですが・・・

すみません、つい吉原からとんでしまいました。
返信する
Unknown (とんぼ)
2006-11-10 23:55:31
陽花様
ほんとにビックリ…です。
古いものの弱る年といいますが、そういえば、電子レンジも不調だし、ガスレンジも、一番よく使うところ
途中で消えてしまうことがある…。
しばらくはなんかビクビク暮らしそうです。

麻の葉様
ざぶとん、ありがとーごさいまーす!
ほんっと物入りで、こうなるともう
笑うしかない???はっはっは…

こういう襦袢は、やはり「粋人」と呼ばれる人が
きたんだろうと思います。ちょいとお金持ちの…。
見えないところにこるんですねぇ。

Suzuka様
昔は、女性はほんとに「被害者」が
多かったのでしょうね。
婦人科系は、診察もつらいですしねぇ。
「花埋み」、読んでみよっかな…。
返信する

コメントを投稿

着物・古布」カテゴリの最新記事