モタモタしていたら、あららあと一週間でお正月、ですね。
なんて早いんでしょう…と、今月は毎日言ってた気がします。
写真はまた無関係画像ですみません。
昨日は「冬至」でした。かぼちゃを食べ損ねたので、
息子には「かぼちゃプリンでがまんしとき」とごまかしました。
父がゆずを届けてくれたので、お風呂にボッチャン。
あれっシャッター押してる間にプカプカどっかいっちゃって…ふたつしか写ってない。
これで健康に暮らせるといいな。
明日から、少しずつ昼が長くなっていくんですね。
ほんの1~2分ずつなんですけど、これから冬本番なのに、
フシギだなと、いつも思います。
さて、昨日と一昨日、例によってNHKの「めしませきもの」が、
二日続きで放送されました。「初詣にご夫婦で」という企画と、
「着物での所作動作」というお話し。
今回は、着物スタイリストの石田節子さんと能楽師の長谷川晴彦さんご夫婦が講師。
まぁ着物と帯の色柄がどうのこうのというのは個人の趣味ですから、
ここでは書きませんが、私がこの番組を見ていつも思うのは、
「ダイジなところを略してる」ということ。
元々が着物ビギナーに対しての番組なのですから、
あれだけのことを詰め込むには短すぎるぞ30分…。
気になったのは、一般視聴者からのご夫婦がいらして、
そのご主人の方が、タートルのセーターに作務衣でだったのですが、
いよいよ「こんな着物を」と勧めるときに、石田さんが
「寒いですからセーターの上に着物でもいいんですよ」と、そのまま着せました。
私はこれって嫌いじゃありません。
いつもの呉服屋さんの若旦那は、タートルに紬着物で野袴、袖なし羽織で
車を運転なさいます。とてもカッコいいんですよ。
かつて、明治維新があり、外国文化が流れ込んできて、
「着物にカンカン帽」というのがはやりました。
西洋の「紳士は外出時は帽子着用が常識」というのが定着し、
もちろん洋装でもみなかぶったわけですが、着物でもかぶりました。
夏もののストローハットのような素材ですから、だいたいは
「白っぽい着物と羽織にカンカン帽、ステッキにちょびひげ」なんてのが、
古い映画などでも見られます。
また、普通の勤め人とか、まだまだ残っていた丁稚さんみたいな人は、
ハンチングみたいなものに着物…。違和感なかったんですね。
髷を結っていた時代は、なにかかぶるのはたいへんでしたし、
手っ取り早いのは手ぬぐいのほっかぶり…アタマがすっきりしたら、
帽子を気楽に楽しめるようになったのは、きっと画期的なことだったんでしょうね。
セーターから、ハナシがそれてしまいましたが、そんなふうに、和洋折衷は
明治維新以降、珍しくなかったわけですが、今の時代でいうならば、
セーターに着物はあくまで「普段着・遊び着・仕事着」の着方です。
女性でも、上手にセーターなど取り入れているかたがいますが、
それでたとえば授業参観だの、お仕事でお得意さまへの挨拶だのは「☓」ですね。
さて、前置きが長くなりましたが、この番組では
「セーター着てもいいんですよ」と言われたときに、モデルの男性が
「そうなんですか、いやびっくり」…というような感じで驚いていらしたんです。
このときに、石川さんが「ただお年始のときなどは、こういうのでなく」
みたいなことを言ったのですが、着せながらさらっと言っただけ。
実はこういうことが大切で、きちんとカメラに向かって
「これはあくまで散歩やショッピングを楽しむなどの時だけのオシャレです」
というような説明を、はっきり言っていただきたかったです。
以前の「紬で結婚式」の回もそうでしたが、なんだかそういう
はっきりとしてほしいところ、とか、ビギナーさんへの基本的なことの説明、
といった部分がいつもごにょごにょっと終わってしまいます。
そういうところをきちんと説明していただきたいものだと思うのです。
結果、ご主人は「セーターに着物、とんびに帽子にシャレたマフラー」
奥様は「着物に羽織にストール」という、オシャレなご夫婦になりました。
ご主人が、ご職業はわかりませんが、ごま塩の髪を短く刈り込んでいらして
ちょっといなせな髪型…昭和初期に戻ったような、ステキなスタイルでした。
もうひとつ…これはねぇ、またしてもおばさんの繰言…だといわれそうですが、
今回「夫婦でおでかけ」でそれが「初詣」なわけです。
「初詣」というのは単なる「おでかけ」やレクリエーションではなく、
「神参り」なんですよね。私の子供のころは、着物の娘さんは振袖でしたし、
そのほかも、訪問着とかちょっと格の高い感じの小紋とか…。
つまり「礼装とか礼装っぽい感じの『あらたまった』こしらえ」…が大半でした。
もちろん、経済的なこともありますからウールのアンサンブルのかたもいましたが
洋服でいかれるかたも、いわゆる「晴れ着」タイプで行ったものです。
それは「お正月だからオシャレして」ももちろんですが、
初詣に行くのだから、という意識もあったのではないかと思っています。
時代の流れといってしまえばそれまでですが、
いつのころからか、初詣がイベントみたいな感じになって、
テレビに映る参拝客の姿は着物姿は激減し、
洋装も「普段着」とか「ファッショナブル」とか、
要するに「お休みの日に遊びに行く感覚の服装」が多くなりました。
今回のテレビの場合は、奥様のほうは「格調高い柄の大柄小紋」、
いかにもお正月、という品のいい色柄の組み合わせでした。
それにあわせるご主人が、セーターに着物、というのはどうなのかなと。
それで「夫婦でデート」なら、別にかまいませんが、
「初詣」と言っているわけで、奥様のほうに「お正月にふさわしい云々」というなら、
ご主人の方も、それなりに「オシャレ着でいいんですが、少しあらたまった雰囲気で」とか
そんな風にしたほうがよかったのではないかなぁと、感じました。
着物をもっときてほしい…という思いはあっても
「だから着てくれりゃなんでもいい」にしてしまうと、
ちょっと壊れてほしくないところが壊れる気がします。
今回の放送は二回に分けて、二回目は「着物着たらこう立つ、こうすわる」と
そういうことのお話でしたけれど、できれば1回目は「初詣、お年始の服装」で、
二回目は「お正月にご夫婦でショッピング」というように、
目的別に、あらたまった服装とおしゃれな服装、と
分けてほしかったと思いました。
着物を着ての所作動作なんてのは、普段着も礼装もかわりゃしないんですから、
そういうことだけまたまとめてやるとか…。
あの番組は、いつも「構成」がまずいのと、肝心なところをカンタンにスルー、
というところが気になっています。
毎度司会の男性アナウンサーの着物の着方も、もう少しなんとかしてあげてほしいし…。
と、文句を言ってないで、まだまだオシゴト。
それでは本日これにて。
なんて早いんでしょう…と、今月は毎日言ってた気がします。
写真はまた無関係画像ですみません。
昨日は「冬至」でした。かぼちゃを食べ損ねたので、
息子には「かぼちゃプリンでがまんしとき」とごまかしました。
父がゆずを届けてくれたので、お風呂にボッチャン。
あれっシャッター押してる間にプカプカどっかいっちゃって…ふたつしか写ってない。
これで健康に暮らせるといいな。
明日から、少しずつ昼が長くなっていくんですね。
ほんの1~2分ずつなんですけど、これから冬本番なのに、
フシギだなと、いつも思います。
さて、昨日と一昨日、例によってNHKの「めしませきもの」が、
二日続きで放送されました。「初詣にご夫婦で」という企画と、
「着物での所作動作」というお話し。
今回は、着物スタイリストの石田節子さんと能楽師の長谷川晴彦さんご夫婦が講師。
まぁ着物と帯の色柄がどうのこうのというのは個人の趣味ですから、
ここでは書きませんが、私がこの番組を見ていつも思うのは、
「ダイジなところを略してる」ということ。
元々が着物ビギナーに対しての番組なのですから、
あれだけのことを詰め込むには短すぎるぞ30分…。
気になったのは、一般視聴者からのご夫婦がいらして、
そのご主人の方が、タートルのセーターに作務衣でだったのですが、
いよいよ「こんな着物を」と勧めるときに、石田さんが
「寒いですからセーターの上に着物でもいいんですよ」と、そのまま着せました。
私はこれって嫌いじゃありません。
いつもの呉服屋さんの若旦那は、タートルに紬着物で野袴、袖なし羽織で
車を運転なさいます。とてもカッコいいんですよ。
かつて、明治維新があり、外国文化が流れ込んできて、
「着物にカンカン帽」というのがはやりました。
西洋の「紳士は外出時は帽子着用が常識」というのが定着し、
もちろん洋装でもみなかぶったわけですが、着物でもかぶりました。
夏もののストローハットのような素材ですから、だいたいは
「白っぽい着物と羽織にカンカン帽、ステッキにちょびひげ」なんてのが、
古い映画などでも見られます。
また、普通の勤め人とか、まだまだ残っていた丁稚さんみたいな人は、
ハンチングみたいなものに着物…。違和感なかったんですね。
髷を結っていた時代は、なにかかぶるのはたいへんでしたし、
手っ取り早いのは手ぬぐいのほっかぶり…アタマがすっきりしたら、
帽子を気楽に楽しめるようになったのは、きっと画期的なことだったんでしょうね。
セーターから、ハナシがそれてしまいましたが、そんなふうに、和洋折衷は
明治維新以降、珍しくなかったわけですが、今の時代でいうならば、
セーターに着物はあくまで「普段着・遊び着・仕事着」の着方です。
女性でも、上手にセーターなど取り入れているかたがいますが、
それでたとえば授業参観だの、お仕事でお得意さまへの挨拶だのは「☓」ですね。
さて、前置きが長くなりましたが、この番組では
「セーター着てもいいんですよ」と言われたときに、モデルの男性が
「そうなんですか、いやびっくり」…というような感じで驚いていらしたんです。
このときに、石川さんが「ただお年始のときなどは、こういうのでなく」
みたいなことを言ったのですが、着せながらさらっと言っただけ。
実はこういうことが大切で、きちんとカメラに向かって
「これはあくまで散歩やショッピングを楽しむなどの時だけのオシャレです」
というような説明を、はっきり言っていただきたかったです。
以前の「紬で結婚式」の回もそうでしたが、なんだかそういう
はっきりとしてほしいところ、とか、ビギナーさんへの基本的なことの説明、
といった部分がいつもごにょごにょっと終わってしまいます。
そういうところをきちんと説明していただきたいものだと思うのです。
結果、ご主人は「セーターに着物、とんびに帽子にシャレたマフラー」
奥様は「着物に羽織にストール」という、オシャレなご夫婦になりました。
ご主人が、ご職業はわかりませんが、ごま塩の髪を短く刈り込んでいらして
ちょっといなせな髪型…昭和初期に戻ったような、ステキなスタイルでした。
もうひとつ…これはねぇ、またしてもおばさんの繰言…だといわれそうですが、
今回「夫婦でおでかけ」でそれが「初詣」なわけです。
「初詣」というのは単なる「おでかけ」やレクリエーションではなく、
「神参り」なんですよね。私の子供のころは、着物の娘さんは振袖でしたし、
そのほかも、訪問着とかちょっと格の高い感じの小紋とか…。
つまり「礼装とか礼装っぽい感じの『あらたまった』こしらえ」…が大半でした。
もちろん、経済的なこともありますからウールのアンサンブルのかたもいましたが
洋服でいかれるかたも、いわゆる「晴れ着」タイプで行ったものです。
それは「お正月だからオシャレして」ももちろんですが、
初詣に行くのだから、という意識もあったのではないかと思っています。
時代の流れといってしまえばそれまでですが、
いつのころからか、初詣がイベントみたいな感じになって、
テレビに映る参拝客の姿は着物姿は激減し、
洋装も「普段着」とか「ファッショナブル」とか、
要するに「お休みの日に遊びに行く感覚の服装」が多くなりました。
今回のテレビの場合は、奥様のほうは「格調高い柄の大柄小紋」、
いかにもお正月、という品のいい色柄の組み合わせでした。
それにあわせるご主人が、セーターに着物、というのはどうなのかなと。
それで「夫婦でデート」なら、別にかまいませんが、
「初詣」と言っているわけで、奥様のほうに「お正月にふさわしい云々」というなら、
ご主人の方も、それなりに「オシャレ着でいいんですが、少しあらたまった雰囲気で」とか
そんな風にしたほうがよかったのではないかなぁと、感じました。
着物をもっときてほしい…という思いはあっても
「だから着てくれりゃなんでもいい」にしてしまうと、
ちょっと壊れてほしくないところが壊れる気がします。
今回の放送は二回に分けて、二回目は「着物着たらこう立つ、こうすわる」と
そういうことのお話でしたけれど、できれば1回目は「初詣、お年始の服装」で、
二回目は「お正月にご夫婦でショッピング」というように、
目的別に、あらたまった服装とおしゃれな服装、と
分けてほしかったと思いました。
着物を着ての所作動作なんてのは、普段着も礼装もかわりゃしないんですから、
そういうことだけまたまとめてやるとか…。
あの番組は、いつも「構成」がまずいのと、肝心なところをカンタンにスルー、
というところが気になっています。
毎度司会の男性アナウンサーの着物の着方も、もう少しなんとかしてあげてほしいし…。
と、文句を言ってないで、まだまだオシゴト。
それでは本日これにて。
最近は初詣も様変わりで、本当に普段着で
お参りされる方が多いですし寂しい傾向ですね。
伝統ったって、こんな風にどんどん新しいものを取り入れて変化してきてるのが着物だと思いますし、新しいものを取り入れちゃうことこそが、日本の伝統なんじゃないでしょうか?
初詣も元々は宗教儀式なわけですから、畏まって正装でというのが本式だと思います。
でも、最近の日本人に神社に対する宗教心なんて無いのでは?
そう考えると、私などはそれぞれの気持ちを表せば良いんじゃなかろうか?と思います。
んが・・・一緒に出かける夫婦でチグハグというのは、おかしいですよねぇ。
(って・・・うちはパーティーや観劇でもない限りほとんど夫はジーンズにTシャツなんですけども・・・だはは)
番組のチグハグさというのは、もう「何でもいいから着物着させよう!」「丁度流行だし!」な感じがしますね。
たとえウールの普段着でも、普段着ない着物で和を意識してお正月を過ごす、お参りをする。それはそれでいいんじゃないかと思います。
かくいう私も、お正月の春着はウールやシルクウール、せいぜいポリ。それでもできれば着物か帯の仕付けをとって、下着でも小物でも何か新しいものをと心がけますが、晴れ着は中旬あたり、趣味の初稽古でやっと登場します。
時代の移り変わりなのでしょうねぇ。
本来初詣は、氏神様とか…そういう意識も
生活習慣もなくなりましたから。
あのスタイル、やっぱり暑苦しく思いました。
とんびやめて羽織にマフラーで
よかったんじゃないかと。
結局短い時間で「あれもある、これもある」と
やろうとするからなんでしょうね。
ほんとにそうなんですよね。
宗教的な意味が薄れてしまって、
観光気分ですから、それはもういまさら…。
でも、せっかくテレビでやっているのに
「ちぐはぐ」はないとおもいました。
なんか、あちらの「これを見せたい」だけを
優先している気がします。
着物のひとを教えようという番組なら、
構成を考えてほしいですねぇ。
私もそれは時代だと思いますし、
だれしもが高価な着物を持っていない今、
それなりにウールでもポリでも
かまわないと思いますねぇ。
ただ、お正月が一番のイベントでなくなった今
お正月は晴れ着(その人にとってのという意味で)で、
という意識も薄れてますよね。
それがさびしいですよね。やっぱバレンタインと
クリスマスなのかなー、なんて?