ほばーりんぐ・とと

ただの着物好きとんぼ、ウンチク・ズッコケ・着付けにコーデ、
あちこち飛んで勝手な思いを綴っています。

ハヤリの「行列の…??」男物羽裏

2011-09-14 17:14:22 | 着物・古布

 

はい、これは誰でしょう…かわいいでしょう。「赤穂浪士」ですね。これ一人一人はほんとに小さいんです。

この絵では「討ち入り前」か後かはわかりませんが、ずらりと並んでいます。

 

    

   

羽裏全体はこちら…。ちょっと光って色が違ってますが、上が近いです。

 

        

 

言わずもがなの「四十七士」のはずですが、それだけいないのはわかります。

そういうことは、とても気になるアタシですから、はい、数えました。半分の「二十三士」でした。

どうも、大石さんがいないみたいなんです。あの人は兜かぶってますから。

 

遠めには横縞(段)柄ですし、帯にしたら面白いなぁと思ったのですが…。

実はこれ「繰り回しの羽裏」でした。

普通は、元の縫い目の傷みなどがわからないように、たとえば男物の羽裏だったものを

女物に使うとか、子供用の羽裏にするとかなのですが、これは逆です。

だからこんな跡が…。まぁ「裏だから見えない」だったのでしょうね。

 

           

 

帯として縫うとしたら、残っている縫い跡の、更に内側にしないと目立ちます。

これから解くとして、今の縫い目も心配ですから両方の縫い目をよけて…測ってみたらなんとか取れるのが7寸5分。

まぁそれでも普段帯ならいいでしょう。袖裏分もありますが、いずれ継ぎ目はわかりますから、

何かお太鼓じゃない作り帯、もおもしろいかもしれません。

 

さてさて実はがっかりしたことが…これ、販売時のタイトルが「大名行列」だったんです。

大爆笑したんですが、そのあとでちょっと寂しくなりました。

みればわかるでしょ、と言うのは、もう通用しないのでしょうか。

日本人なら誰でも知っている…なんて思うものの中で、もう「忠臣蔵」は、消えかかっているのでしょうかねぇ。

私が子供のころは、時代劇映画全盛期でしたから、なんだか毎年「忠臣蔵」があったように思います。

昔映画で「浅野内匠守」をやった若手が、時を経てテレビで大石を演じる…なんていうと、時の流れを感じたものです。

最近でもまだ「らしき」番組は作られていますが、なにか「裏赤穂浪士」みたいな、視点を別のところにおくような、

そんなストーリーもあって、すんなり見る気になれません。

正統派「忠臣蔵」は何度見たって話は同じだし、今の時代の人にはつまらない物語なのでしょうねぇ。

 

とは言ったって!ですっ。古着屋さんなら、着物扱っているなら、これは「大名行列」じゃないでしょう!!

お願いだから、それくらいはわかってくださいよ…。 


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6 コメント

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Unknown (陽花)
2011-09-14 19:44:59
四十七人も描くの面倒になったのかしら。
それにしても、古着屋さんがこの絵を大名行列として出すとは。
適当に・・が多いですね。
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Unknown (古布遊び)
2011-09-14 20:12:23
行列ですか・・・
うーん、つまり興味がないんでしょうねえ~

「赤穂浪士」は人気のテーマだったんでしょうね。私も2,3枚もっています。
子供の布団皮、襦袢、羽裏ですからその人気の程が判りますね~~

近頃はオークションも面白いものが出なくなったように思いますが、値段は以前に比べると安く落とせることが多いような気もします。
古布ブームは終わったとも言われますが、どんなものなんでしょうか???
ある意味定着したようにも思うのですが。。。
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Unknown (よっちゃん)
2011-09-14 20:28:26
私は日本史に疎いですが、生きものに強い方です。

アンティーク着物屋さんのサイトで
どうみてもツバメの絵柄(尾がV字に別れてて、羽根も先がとがってた)だったのを
スズメって出してるのをみたことあります。
結構知られてているところ(と思う)だったので、ちょっとびっくりしました。
信じて買った鳥に詳しくない人は、季節外しちゃいますよね^^;
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Unknown (とんぼ)
2011-09-15 11:15:52
陽花様

半分ずつで、上下で合計にしといてーなんて?

最近は、説明や素材のマチガイがけっこう見受けられます。
不勉強というより、古いものだからわからなくて当然…
なんていう気持ちなのかなと、さみしくなりますわ。
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Unknown (とんぼ)
2011-09-15 11:22:47
古布遊び様

好きなことじゃないと、通り一ぺんなのか、
仕事というキモチが薄い気がします。
寂しいですね。

オークションがどんどん人気が出てきて、一時期なんだか、
値段がこちゃごちゃになって…。
最近は出尽くしたか…って感もありますね。
4年位前に、ちりめん扱っている人が、京都の競り(プロ専門の)で、
ろくな縮緬が出てこない、と言ってました。
あるところにはあるのでしょうが、やたら値崩れ気味になっても…で、
店舗にしかださないのかもしれません。
ヤフオクだと、万でいれても千で落ちることもありますからね。
歩くといろいろ見つけられるのですが…そういうところは、
やはり高いですよ。
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Unknown (とんぼ)
2011-09-15 13:02:21
よっちゃん様

ぱっと見て、最初にアタマに浮かんだのを書いてない??
といいたくなるような。
「孔雀です」…キジだってば…みたいな。
まぁ最近の人は、魚も切り身しか見ていないから、
現物を見てもわからない、
なんて人もいますからねぇ。
なんだか「脳みそ」が素朴になっていくようで。
おっしゃるとおり、着物は季節感を大切にしますから、
きがかりです。
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