ブログのお友達「陽花様」のところでご紹介のあった手帳です。
着物と和の生活マガシン「Sakura」で、毎年発売、
で、私も申し込みました。今年はすでに完売だそうです。
今日届きました。小ぶりでしっかりカバーもかかっています。
いろいろな「着物についての基本」とか「豆知識」とか、便利ですし、
「今月の私の着物日記」というページは、着物の形が描いてあって、
どんな着物にどんな帯、なんてことが書き込めます。
こんな感じ、
「色柄」ももちろんなんですが、たとえば私たまにあるんですが、
もらった着物だったりして、一日着ていてどこそこがくずれやすかった、とか
帯のしまりが悪くて、直しながら歩いてた…なんて。
もちろんよかったこともあるわけですが…。
その日の気温といいますか、例えば今年は猛暑でしたからねぇ。
あとあと見て「こんなに暑い年はこのアタリまで単着てるなぁ」とか、
そんな記録にもなるんじゃないかと思います。
手帳の内容については、陽花様がブログでおかきになっていらっしゃいます。
そちらのほうがずっと細かく書かれていますのでご覧ください。
この手帳は、HPでカバーをダウンロードできます。
こちらは「秋バージョン」、早速プリントアウトしてかけてみました。
カバーの中に入れるのに、折り込むところがちと微妙な調整いりますが、
12種類もありまして、気分や季節で替えられます。
この「秋バージョン」はグリーンのところは和紙柄の濃淡、
真ん中にチマチマッと並んでいるのは紅葉の葉や秋の果物、
裏はちとせあめとか秋野菜とか…なかなかかわいいです。
大人っぽい藍染柄もあったんですけどね、ちょっと「ぷりちー路線」にしました。
来年一年間、お世話になります。
さて、今日はもうひとつ、これもいつもお伺いするブログでの話題で
「ウール」の着物について…人気ないんだよね…というお話がありました。
前々から「ウール」の位置づけといいますか、
そのあいまいさがおもしろいなと、そんなことを思っていましたので、
ちょっと書いてみようと思います。
こちらはとーちゃんのウール着物、いっちばん「よくある柄」!?
長い歴史のある着物の世界では「ウール」という素材はいわば新参者ですから、
私より上の年代にとっては、ちょっと下に見るところがありますね。
なんだウールかって…。
洋服の場合だと、ウール100%のスーツとかスカートなんていうと
「おっ100パー、ウールじゃん」って思うんですけれど、
木綿のシャツとか化繊のスーツっていうとランクがちとさがりますね。
あれと同じ感覚です。
着物の世界では、まず絹、そして木綿・麻、
だから「ウール」っていうと「なんだウールか」ってなるわけです。
いまどきは、昔とは感覚がかわってきていますけれどね。
かつてのウールは重い、厚い、肌触り悪い…で、私嫌いでした。
今はいいウールが出ていて、モコモコしなかったり軽めだったりしますけど、
私が若い頃のウールなんてのは、衿周りがもう厚ぼったくてウザい、
ちょっと天気の悪い日に着ると湿っぽくて重たい。
すべりが悪いから足捌きがわるい、手首なんかはチクチクしていたい。
それに、今みたいにいい色柄なんてありませんでした。
ウールはウール柄、とでもいうような…。
今はウールもいろいろですから、質のいいものに出会えば、
便利なものだと思います。まず価格が絹よりは安いですから、
着物を毎日着たい人には、いいアイテムだと思います。
ウールがどこまでいっても「普段着」なのは、
着物の長ーーい歴史の中に、ウールがなくて、
その間に「着物の中でのランクづけ」とか「礼装や普段着のしきたり」が
ある程度できあがってしまっていたわけで、
そこにあとからきたウールは新参者ゆえの位置づけがあったわけです。
それでも「セル」なんて呼ばれて重宝がられた時代は、
「ある種いいもの」としても扱われたんですよ。
実はウールって、とてもおもしろい位置づけなんです。
着物には「袷」と「単」がありますが、それは「季節」のかわりだけでなく、
実は着物のランク付けにもなってますよね。
木綿は年間通して「単」です、ウールもですね。
つまり「単」で年間着られるものは「普段着」、なんです。
木綿についてだけでも、同じ木綿で「浴衣」と「それ以上」がありますね。
どこからどこまでっていうのはむずかしいけれど、
夏場、襦袢を着れば外出着にもなる木綿、がありますね。
それでも礼装や目上の訪問に着るのは、失礼です。(原則として、ですよ)
この「着物手帳」の「着物TPO」というページにも、
ウールの位置づけは「家庭着」、です。その上に「外出着」という枠があります。
ウールはあくまで「家庭着」なんですね。
あら、外行くのに着てるわ…という方、
それはマチガイなんです…なんていいませんよぉ。
ここがだからおもしろいところ、いや、おもしろがってる場合じゃないんですが、
考えて見ますと…「ウール」をホントに家庭着としてしか着ていなかった
私の親の時代、「外出」「おでかけ」といったら、ほんとに「おでかけ」でした。
つまり、生活水準や社会状況、世情、常識…そんなもので見た場合、
まず女がそんなに出かける、なんてことはなかったんですね。
仕事を持っていれば別ですが、まず「外出」が限られてました。
禁止されていたわけではなく、行く用事もなかったのです。
例えば今はとにかくひょいとでかける、なんてめずらしいことではありませんね。
ちょっとしたバーゲン、ちょっとした「お茶」、ただのウィンドーショッピング、
たまにはお昼でも食べる?なんてトモダチとファミレス、
映画・お芝居・コンサート、美術館とか植物園とか…。
昔、私の母が出かける、なんて時はお中元やお歳暮を買いに行く、とか、
どこかへ何かのご挨拶、とか、そういうことでした。
子供のころ、デパートなんて年に数えるほどしか
連れて行ってもらえませんでしたねぇ。
そういう暮らしの中では「ウール」は「家庭着」で、家の中と、
せいぜい割烹着や前掛けかけたまんま、買い物籠さげて近所の八百屋さんまで…。
そんな感じだったのです。そういう状況でのランクづけだったんですね。
ところが最近は横浜の「高○屋」なんてデパートの中でも、
シャレた柄のウールの着物の人を見かけます。ちゃんと「外出着」になってます。
もちろん見るほうは「おっいい更紗柄…あぁウールか」って、
そういう見方はしますけれど、デパート来るのにウール着てる!なんて、と
目くじら立てたりはしません。袷じゃ暑い5月ごろなんて重宝ですよ。
つまり、ウールの位置づけもあいまいになってきているわけです。
おまけにですねぇ、かつて「粗悪品」の代名詞だった「化繊」が、
良質になってきたことでいまや「振袖もポリ」がある時代です。
ウールより更に格下のはずの化繊、だったんですがねぇ。
絹を知ってるヒトは見て「あらいい色ねぇ」って言いながら、
内心「なんだ化繊じゃない」って思ったりします。
でもそれは価値観の問題で、こんなめったに着ないものにお金かけるの
もったいないからポリの振袖で十分…なら、それはそれでいいわけです。
「化繊のきものなんて安っぽい」と思ったり、
「嫁入りのときに留袖とか喪服とか、そういうものは絹でもたせる」
それならそれでも、またいいわけです。つまり個人の価値観ですね。
そういうところは、化繊という新しい素材が、
昔に比べてずっと良質で発色がよく、加工しやすい、
という「便利素材」として現れてきたために生まれた
現代に入ってからの価値観ってことです。
それなのに、ウールの振袖はでてこない、
それはかつてのウールの位置づけが、そのまま定着しているからですね。
じゃ位置づけって、そんなに堅苦しいものなの?
前述したように、今、木綿の着物はあくまで「単」です。
でも、江戸の昔、庶民が絹を着てはいけなかったころは、
木綿に裏をつけて「袷」で着ていたわけです。
冬になれば綿を入れて着る。春先になったら綿を抜いて着る。
実は庶民にとっては「5月までが袷」だという現行の決まりごとより、
4月1日から「綿を抜いて」着る、というほうが大事な目安でした。
だから「四月一日」と書いて「わたぬき」さんという苗字まで残っています。
つまり、普段着もよそ行きも木綿だった時代には、木綿の袷は当たり前、
もしウールがあったら、もっと格が上だったかも、なんですね。
しきたりとか決まりごとなんてのは、どんどんかわっていくものなのです。
ただし、昔はそのスピードがゆるやかだったんですね。
今はなんでもスピーディーです。新しい素材もどんどん出てきますしね。
ウールについても、私たちの年代のように「先入観」や「感覚」を
植えつけられてないぶん、若いヒトには別の受け入れられ方を
していくのだと思いますし、それはそれでいいと思います。
ただ、やはり「礼をつくす」ということ、日本の民族衣装として、
世界に誇る文化であるということ、そういうことだけは、
ぐちゃぐちゃになってほしくはないので、それを理解したうえで、
新しい素材を受け入れ、古くからある素材の位置づけをひろげてゆく、
そういうことは、してもいい、ではなく、していかなければならない、
とまぁ、私としてはそんな風に考えているわけです。
以前にも書きましたが、ウールを着易くするための工夫は、昔からあります。
後ろ身頃の腰から下だけにキュプラ(洋服の裏地)をちょっととめつけるだけでも、
すべりがよくて、しかも保温になります。
肩の裏部分だけにつけても、すべりがよくて着易くなります。
ちゃんとつけなくてもちょっととめておけばいいんです。
実は、今の和裁で「ウールや木綿に裏をつけてはいけない」、
という決まりはないんです。「つけないものだ、単で着るものだ」という
時代に沿った常識という伝承があるだけです。
昔、父親なんかは「浴衣と丹前」を重ねて着てました。
別々に着るのではなく二枚一緒に着るんです。下はラクダの股引とシャツ!
守るべきルールは「ある」けれど、許されるアレンジもアリなんですよ。
賢く考え、上手に使う…本当に着物が好きな着物びとは
これからもきっといい方向へ進んでいかれると思うのです。
さて、おとーちゃんのウール、せーっかく結婚したとき作ったのに
着たのは一回こっきり…もったいない、売っちゃうぞ!
着物と和の生活マガシン「Sakura」で、毎年発売、
で、私も申し込みました。今年はすでに完売だそうです。
今日届きました。小ぶりでしっかりカバーもかかっています。
いろいろな「着物についての基本」とか「豆知識」とか、便利ですし、
「今月の私の着物日記」というページは、着物の形が描いてあって、
どんな着物にどんな帯、なんてことが書き込めます。
こんな感じ、
「色柄」ももちろんなんですが、たとえば私たまにあるんですが、
もらった着物だったりして、一日着ていてどこそこがくずれやすかった、とか
帯のしまりが悪くて、直しながら歩いてた…なんて。
もちろんよかったこともあるわけですが…。
その日の気温といいますか、例えば今年は猛暑でしたからねぇ。
あとあと見て「こんなに暑い年はこのアタリまで単着てるなぁ」とか、
そんな記録にもなるんじゃないかと思います。
手帳の内容については、陽花様がブログでおかきになっていらっしゃいます。
そちらのほうがずっと細かく書かれていますのでご覧ください。
この手帳は、HPでカバーをダウンロードできます。
こちらは「秋バージョン」、早速プリントアウトしてかけてみました。
カバーの中に入れるのに、折り込むところがちと微妙な調整いりますが、
12種類もありまして、気分や季節で替えられます。
この「秋バージョン」はグリーンのところは和紙柄の濃淡、
真ん中にチマチマッと並んでいるのは紅葉の葉や秋の果物、
裏はちとせあめとか秋野菜とか…なかなかかわいいです。
大人っぽい藍染柄もあったんですけどね、ちょっと「ぷりちー路線」にしました。
来年一年間、お世話になります。
さて、今日はもうひとつ、これもいつもお伺いするブログでの話題で
「ウール」の着物について…人気ないんだよね…というお話がありました。
前々から「ウール」の位置づけといいますか、
そのあいまいさがおもしろいなと、そんなことを思っていましたので、
ちょっと書いてみようと思います。
こちらはとーちゃんのウール着物、いっちばん「よくある柄」!?
長い歴史のある着物の世界では「ウール」という素材はいわば新参者ですから、
私より上の年代にとっては、ちょっと下に見るところがありますね。
なんだウールかって…。
洋服の場合だと、ウール100%のスーツとかスカートなんていうと
「おっ100パー、ウールじゃん」って思うんですけれど、
木綿のシャツとか化繊のスーツっていうとランクがちとさがりますね。
あれと同じ感覚です。
着物の世界では、まず絹、そして木綿・麻、
だから「ウール」っていうと「なんだウールか」ってなるわけです。
いまどきは、昔とは感覚がかわってきていますけれどね。
かつてのウールは重い、厚い、肌触り悪い…で、私嫌いでした。
今はいいウールが出ていて、モコモコしなかったり軽めだったりしますけど、
私が若い頃のウールなんてのは、衿周りがもう厚ぼったくてウザい、
ちょっと天気の悪い日に着ると湿っぽくて重たい。
すべりが悪いから足捌きがわるい、手首なんかはチクチクしていたい。
それに、今みたいにいい色柄なんてありませんでした。
ウールはウール柄、とでもいうような…。
今はウールもいろいろですから、質のいいものに出会えば、
便利なものだと思います。まず価格が絹よりは安いですから、
着物を毎日着たい人には、いいアイテムだと思います。
ウールがどこまでいっても「普段着」なのは、
着物の長ーーい歴史の中に、ウールがなくて、
その間に「着物の中でのランクづけ」とか「礼装や普段着のしきたり」が
ある程度できあがってしまっていたわけで、
そこにあとからきたウールは新参者ゆえの位置づけがあったわけです。
それでも「セル」なんて呼ばれて重宝がられた時代は、
「ある種いいもの」としても扱われたんですよ。
実はウールって、とてもおもしろい位置づけなんです。
着物には「袷」と「単」がありますが、それは「季節」のかわりだけでなく、
実は着物のランク付けにもなってますよね。
木綿は年間通して「単」です、ウールもですね。
つまり「単」で年間着られるものは「普段着」、なんです。
木綿についてだけでも、同じ木綿で「浴衣」と「それ以上」がありますね。
どこからどこまでっていうのはむずかしいけれど、
夏場、襦袢を着れば外出着にもなる木綿、がありますね。
それでも礼装や目上の訪問に着るのは、失礼です。(原則として、ですよ)
この「着物手帳」の「着物TPO」というページにも、
ウールの位置づけは「家庭着」、です。その上に「外出着」という枠があります。
ウールはあくまで「家庭着」なんですね。
あら、外行くのに着てるわ…という方、
それはマチガイなんです…なんていいませんよぉ。
ここがだからおもしろいところ、いや、おもしろがってる場合じゃないんですが、
考えて見ますと…「ウール」をホントに家庭着としてしか着ていなかった
私の親の時代、「外出」「おでかけ」といったら、ほんとに「おでかけ」でした。
つまり、生活水準や社会状況、世情、常識…そんなもので見た場合、
まず女がそんなに出かける、なんてことはなかったんですね。
仕事を持っていれば別ですが、まず「外出」が限られてました。
禁止されていたわけではなく、行く用事もなかったのです。
例えば今はとにかくひょいとでかける、なんてめずらしいことではありませんね。
ちょっとしたバーゲン、ちょっとした「お茶」、ただのウィンドーショッピング、
たまにはお昼でも食べる?なんてトモダチとファミレス、
映画・お芝居・コンサート、美術館とか植物園とか…。
昔、私の母が出かける、なんて時はお中元やお歳暮を買いに行く、とか、
どこかへ何かのご挨拶、とか、そういうことでした。
子供のころ、デパートなんて年に数えるほどしか
連れて行ってもらえませんでしたねぇ。
そういう暮らしの中では「ウール」は「家庭着」で、家の中と、
せいぜい割烹着や前掛けかけたまんま、買い物籠さげて近所の八百屋さんまで…。
そんな感じだったのです。そういう状況でのランクづけだったんですね。
ところが最近は横浜の「高○屋」なんてデパートの中でも、
シャレた柄のウールの着物の人を見かけます。ちゃんと「外出着」になってます。
もちろん見るほうは「おっいい更紗柄…あぁウールか」って、
そういう見方はしますけれど、デパート来るのにウール着てる!なんて、と
目くじら立てたりはしません。袷じゃ暑い5月ごろなんて重宝ですよ。
つまり、ウールの位置づけもあいまいになってきているわけです。
おまけにですねぇ、かつて「粗悪品」の代名詞だった「化繊」が、
良質になってきたことでいまや「振袖もポリ」がある時代です。
ウールより更に格下のはずの化繊、だったんですがねぇ。
絹を知ってるヒトは見て「あらいい色ねぇ」って言いながら、
内心「なんだ化繊じゃない」って思ったりします。
でもそれは価値観の問題で、こんなめったに着ないものにお金かけるの
もったいないからポリの振袖で十分…なら、それはそれでいいわけです。
「化繊のきものなんて安っぽい」と思ったり、
「嫁入りのときに留袖とか喪服とか、そういうものは絹でもたせる」
それならそれでも、またいいわけです。つまり個人の価値観ですね。
そういうところは、化繊という新しい素材が、
昔に比べてずっと良質で発色がよく、加工しやすい、
という「便利素材」として現れてきたために生まれた
現代に入ってからの価値観ってことです。
それなのに、ウールの振袖はでてこない、
それはかつてのウールの位置づけが、そのまま定着しているからですね。
じゃ位置づけって、そんなに堅苦しいものなの?
前述したように、今、木綿の着物はあくまで「単」です。
でも、江戸の昔、庶民が絹を着てはいけなかったころは、
木綿に裏をつけて「袷」で着ていたわけです。
冬になれば綿を入れて着る。春先になったら綿を抜いて着る。
実は庶民にとっては「5月までが袷」だという現行の決まりごとより、
4月1日から「綿を抜いて」着る、というほうが大事な目安でした。
だから「四月一日」と書いて「わたぬき」さんという苗字まで残っています。
つまり、普段着もよそ行きも木綿だった時代には、木綿の袷は当たり前、
もしウールがあったら、もっと格が上だったかも、なんですね。
しきたりとか決まりごとなんてのは、どんどんかわっていくものなのです。
ただし、昔はそのスピードがゆるやかだったんですね。
今はなんでもスピーディーです。新しい素材もどんどん出てきますしね。
ウールについても、私たちの年代のように「先入観」や「感覚」を
植えつけられてないぶん、若いヒトには別の受け入れられ方を
していくのだと思いますし、それはそれでいいと思います。
ただ、やはり「礼をつくす」ということ、日本の民族衣装として、
世界に誇る文化であるということ、そういうことだけは、
ぐちゃぐちゃになってほしくはないので、それを理解したうえで、
新しい素材を受け入れ、古くからある素材の位置づけをひろげてゆく、
そういうことは、してもいい、ではなく、していかなければならない、
とまぁ、私としてはそんな風に考えているわけです。
以前にも書きましたが、ウールを着易くするための工夫は、昔からあります。
後ろ身頃の腰から下だけにキュプラ(洋服の裏地)をちょっととめつけるだけでも、
すべりがよくて、しかも保温になります。
肩の裏部分だけにつけても、すべりがよくて着易くなります。
ちゃんとつけなくてもちょっととめておけばいいんです。
実は、今の和裁で「ウールや木綿に裏をつけてはいけない」、
という決まりはないんです。「つけないものだ、単で着るものだ」という
時代に沿った常識という伝承があるだけです。
昔、父親なんかは「浴衣と丹前」を重ねて着てました。
別々に着るのではなく二枚一緒に着るんです。下はラクダの股引とシャツ!
守るべきルールは「ある」けれど、許されるアレンジもアリなんですよ。
賢く考え、上手に使う…本当に着物が好きな着物びとは
これからもきっといい方向へ進んでいかれると思うのです。
さて、おとーちゃんのウール、せーっかく結婚したとき作ったのに
着たのは一回こっきり…もったいない、売っちゃうぞ!
ウール、大好きです。乳飲み子がいても平気で着られる・便利なお方。(赤子のほっぺを傷つけないように手拭かけてましたが・・。)
ワタシ、友人のお母様の形見で、キュプラの八掛けつきの「なにやら格の高そうな」ウールを頂いて、「学習参観」モードとして使っております。40年ほど前の、名古屋の嫁入道具の1枚。ほんと、いろいろあるのですね。(マジョリカ風のウールは正直言って絶句もののケバさでしたが・・。)
ウールの振袖って・・風が通っても袂がひらりと舞わないかも!ッて想像して笑ってしまいました。
ヘアスプレーと樟脳の匂いぷんぷんのおばさんパンチ頭が並ぶ学習参観の風景って、いつまでだったのかなあ。
いつかリサイクルショップで買ったウールは紅型風のプリントで、仕立てもとんぼ様が言われているように着易くしたてられていました。なかなか良いですよ。
でも、はじめに着付けを習った先生は、「ウールは出かけてもコンビニまで!」と、一番最初に言われたので、初心者の私は、ああそうなんだ、ウール着てでかけるのは恥ずかしいことなんだ。。。と長く刷り込まれてしまいましたね。
夏は浴衣に素足で電車乗って花火大会いくように、ウールじゃなきゃ逆にういちゃう、というようなイベントがあってもいいのに~。。
と、とんぼ様の記事を読んで、いろいろ思いめぐらせてしまいました。
楽しみにしています。
新妻の頃は普段着といえばウールでした。
八掛と袖口布をつけて袷に見せたウールも
着ていました。でもいつしか絹の柔らかさ
裾捌きのよさで絹物を好むようになりました。
生地とか仕立てで着やすい着物、着にくい着物
ってありますよね。だから私は人気があるなし
より着やすいかどうかで選んでいます。
これ、書くのも読むのも楽しいです。
そっか~、今年はすでに完売なのですね。
去年も確か、早くに売り切れてました。
( 私は去年の暮れ、運良くG店経由で戴きました )
ウールって、豆千代さんとかのデザイン物だと、正絹のプレタに引けを取らない値段で売ってますよね。
こういうのはもう、すっかりかわいいお洒落着です、欲しい!!
この間行った、衣装(洋装和装問わず)を貸し出して着付けて写真を撮ってくれる写真館(主に子供ですけど)に並んでいる着物は、すべてポリでした。
でも、遠目だと、いい風合いの友禅柄の訪問着に見えます。
写真に収まったらもう、正絹にしか見えないと思う。。。
ウールの振袖、となったら、やっぱり遠目でも『なんか違う』っといった印象になるかも。。。
ウールが一番着心地が良くて好きです。
皺にならず、蒸し暑くなく、暖かくて。
名古屋ではウールは一年中単衣でいいですね。
水洗いはイマイチ面倒なので、
ドライにしますが、廉価です。
良い染めのシルクウールなら
ちょっと上品なので室内でも安心ですが、
少ないんですよね、いい柄が・・・
あ、見つけてないだけですね、きっと。
今でもいい柄のウールを探しています。
ウール着物について、とんぼさんが書いていらっしゃることで、ぼんやりとした疑問が少し解けた気がしました!
昔の女性の「お出かけ」という度合いもあったのですね。
それに「新参者」(^_^;)
ま、化繊は技術がもの凄く進歩して、一見本物の絹と識別出来ない利点が受け入れられ、人気がでたのでしょうね。
お手入れも簡単だし。
・・・やっぱり着心地と見た目なんでしょうねぇ。
確かに、ゴアゴア、チクチク、虫くい(×_×;)
ボテッとして優雅さが無いし。
でも、ウール着物の良いところを取って、臨機応変に着物ライフを楽しみたいと思っています。
ウールの柄のケバさって、昔の銘仙のケバさとは
また違うんですよね。ぜったい着たくないっての
ありましたね。
>ヘアスプレーと樟脳の匂いぷんぷんのおばさんパン チ頭が並ぶ学習参観の風景
いましたいました、昔ねぇ、懐かしいなぁ。
いかにもってヘアスタイルで…。
学校のお出かけは着物って、結構いましたよね。
麻の葉様
今の時代、あまりにもなんでも早いので、
混乱しちゃいますよね。
でも、コンビニまでってのは、ちょときついですね。
ステキな縞とか更紗とか紅型とか、
オシャレにきていいと思いますよ。
陽花様
私もそうでした。ウールに半幅で買い物したり。
絹物に慣れると、やっぱりねぇになっちゃいますが、
シロクウールは二枚くらいほしいと思ってます。
質も変わりましたよねいろいろ。
武者子様
ポリの振袖は、風が吹くとすぐわかりますね。
それとものにもよりますが、歩いたときの
裾野帰り方が違うんです。最近はいいものが
出ていますから、触るまでわかりづらいですが…。
しゃしんなんかならポリでも十分でしょう。
あとは本人が知ってればいいことで!
ウールの振袖、自分で言ってて笑いましたが、
たぶん重いでしょうねぇ、それと摩擦が多くて
袖の扱いもやりにくいでしょう。
いっぺん着てみたい気もします、実験的に!
うまこ様
シルクウールは適度なハリとやわらかさと薄さが
いいですね。私ももう少しほしいです。
なかなかいいのがないんですけどね。
ポリが増えたせいでしょうか。
お互いいいのを探しましょう!
青め猫様
実際、ウールのまさつはきづらいものです。
それも慣れですが、着古してうすーくなって
かるーくなった紬なんか着ちゃうと、
ウールよりいいなぁと思っちゃうんですよ。
70年ものの大島…ワインみたいだわー。
出勤コースのお店のご紹介で~す。
こちらこそ、お久しぶりです。
お写真は拝見してまして、あの「船の写真」は
いいじゃーん、とマイピクチャに
入れさしていただきました。悪用はしませんからー。
通勤コースのお店、ご紹介ありがとうございます。
ヤ○オクもいいけど、こういうお店で、
手にとって見るのが一番いいんですよぉ。