私の好きな番組のひとつに「京都人の密かな愉しみ」という番組があります。
トップ写真は、DVDです。もちろんっ…高いので買ってませんけど…。
今は終了して、再放送をやっているのですが、先日番組の中で懐かしい言葉を聞きました。
「ほっちっち」という言葉。今はテレビなどで情報がたくさん流れていますから、
「ほっちっち」の意味もご存じと思いますが、要するに「ほっといて」のこと。
普通に「ほっといてんか」とも言うのですが、これ実は「歌」があるわけで…。
子供のころから母が時々呟くように歌うので覚えてました。
番組の中で歌われていたのは、こまかいところで言葉が違っていましたが(あんたがおまえになっていたり)、
母が歌っていたのは…
ほっちっち かもてなや あんたの子やなし孫やなし
赤の他人や ほっちっち 身内になったら かもてんか(かまってください)
というものです。つまり
「ほっといてよ、あんたの子でも孫でもないでしょ。赤の他人でしょ。親戚にでもなったら 気にしてちょーだい」
という意味、「大きなお世話だよ」という歌なんですわ。
母は、よその人が、おおきなお世話なことを言うと、そのときは「はぁ、ありがとございます。ご心配いただいて」
とかなんとかいっておいて、その人がいなくなると、この歌を口ずさむ…。
だから覚えちゃいました。
おとなになっても、何かちょっと口ゲンカっぽくなると「ほっちっちやわ」なんて。
この「ほっちっち」は番組でも大阪版もあると言ってました。これがまたすごくて、
ほっちっち かもてなや かもたらとことん、かもてんか、
おまえの子にして、孫にして、 ええ服着せて養うて、財産ようけ分けてんか、
それがいやなら、かもてなや、よけいなお世話や、ほっちっち
さすが大阪人…と言う感じですね。
伝承歌の中で、京都では「悪口歌」というカテゴリーなんだそうです。
そんなカテゴリーがあること自体「知らなんだぁ」…。
なにかと「京都人はいけず」…なんてことを言われます。
そうかもしれません。皮肉っぽい言い方もあれこれありますからねぇ。
友人と話したのですが、京都は戦災もまぬがれたりした古い都です。
時代をさかのぼればそれだけ、その土地で生まれ、ずっとそこに住む、
親、子、孫、曾孫…お隣さんもご近所さんも、ずっと長い付き合いなら、
直接バンッと言ってもめごと起こしたり、気まずくなったりするより、表はにっこり、中では「フンッ」??
要するに、遠まわしとか、深いところでの密かな物言いとか、そういった文化が自然に育ったのではないかと…。
久しぶりに耳にして、母がこれを口ずさみながら掃除してたり…なんてことを思い出しました。
しばらく私も歌ってしまいそうです。
「ほっちっち」聞き覚えがあります。
昔は出しゃばりおよねさんのような人が
多かったんでしょうね。
京都のイトコが、おしゃべりの中でたまに
「ほっちっちやわって、思たんよ」なんて使ったりして、
懐かしく聞いています。
おもしろい言葉ですよね。
「でしゃばりおよね」、もう知らない人が多いでしょうね。
そういえばあれは「ほっちっち」ではなく「泣いちっち」…。
ほっちっちからヒントを得たのでしょうか。
今頃気が付いてます。
昨夜お風呂からなかなか出てこない夫が湯船で歌っていました。
『よろしいなぁ〜(どうでも)』って声をかけると
『へぇ、おおきに』ですって。
我が家は平和です。今のところ?
「でしゃばりおよね」
愛ちゃんは太郎の嫁になるって歌詞の歌ですよね。
ここだけは記憶にあるのですが
およねさんは記憶になかったです。
私間違えてましたー。
歌が二つ、ごっちゃになってました。
「ないちっち」は、恋人が東京に行ってしまう歌でしたね。すみませーん。
>『よろしいなぁ〜(どうでも)』…わっはっはと大笑いさせていただきました。
母もよく、私が服など新しいものを見せて「いいでしょ」というと
「ええなぁ、ほんまに…どーでも」って言いましたわ。
私陽花様のコメントで歌を間違えてまして、
「でしゃばりお米」は「愛ちゃんは嫁に」という歌で、
出だしは「さようならさようなら 今日限り」…だったかな
「おいらの心を知りながら 愛ちゃんは太郎の嫁になる
でしゃばりお米に手を引かれ」ですね。
仲人さんだったのでしょうねぇ。
流行語は、死語になってしまうものもありますが、
方言も「今の人は使わない」というようなものもあるようですね。
ちなみに横浜はよく「じゃんじゃん言葉」といいますが、
実際にはなんでも「じゃんじゃん」つかないんですよ。
それより「そんでさ」「だからさ」という「さ」のほうが、
私は多く使います。年齢もあるのかもですね。
言葉はおもしろいです。
いつも楽しくは拝読しております。
そうですか。ほっちちの歌、TVでそう言うてましたか。
私は大阪生まれの大阪育ち(市内ど真ん中です)ですけど、京都版の方しか知りませんでした。
何かマスコミで取り上げられる時は大阪はえげつないイメージが多くて切ない…です。
ついでに言えば、母のことを「おかん」っていうのもなかったんですけど。。ね。
あんな言葉、使おうもんならエライ怒られたはずやけどなぁと友人と言ってたんですけど。
今やすっかり定着してますもんね。どうなったんでしょ。
初めてのコメントが愚痴ですみません。
はじめまして、コメントありがとうございます。
あらら、すみません。決して大阪人ってさー…のつもりはありませんでした。
私は関西に親戚も友人もいますので、あちらビイキです。
大阪のあのバイタリティは、魅力的です。
しっかり生きてる暮らしてるってところが見習いたいところです。
えげつないイメージって、けっこうマスコミによってのところってありますよね。
私の友人は、横浜から大阪に嫁いでもう長いですが、
病気がちなひとで、どれだけ助けてもらってるか…ってよくいいます。
かもてなや…の逆ですね。
京都の「ほっちっち」も、若い人は知らない人も多いみたいですよ。
「おかん」…これもねぇ、土地柄によるのでしょうか。
「おかやん」というのはあると聞いたことがありますが。
母の故郷は京都でも「ド・イナカ」、そのため、男の人の言葉は
はんなりもまったりもなし。女性が「そやんかぁ」というところを
「しやんけー」…ですし。言葉って不思議ですね。
>決して大阪人ってさー…のつもりはありませんでした。
わかってます。
常々、柔軟で包容力のおありになる方だなぁと思ってましたので、つい愚痴を。ごめんなさい。
おかやんと言うよりは、おかぁはんでした。
きっと、「や」とか「は」、真ん中が抜けちゃったんですね。
せっかちなイメージには合ってますね。(苦笑)
最初からとんだ失礼を致しましたが、これからも楽しみにしております。
どうぞ、よろしくお願い致します。