「おくどさん」の箱と一緒に入っていた箱から出てきました。
これは母からもらったもの、少なくとも50年以上昔のものです。
大きさはタバコと比較してみてください。
今、ドールハウスがはやっていますが、日本にはずーっと昔に
こんなものがあったんですね。鏡台とお針箱です。
よくわかるように、わざと引き出しを開けました。全部ちゃんと開きます。
鏡台の鏡部分は昔(つまり私が子供のころ)は、もっとちゃんと映ったのですが
さすがに今は、ただのガラスみたいになっちゃいました。
お針箱の右にぴょこっと突き出しているのは「くけ台」で、上の赤いのが
針刺しです。小さいころはボロボロの赤い布が入っていたのですが
なくなってしまったので、紅絹のハギレを丸めて入れました。
くけ台というのは、縫い物をするとき、ここに洗濯ばさみのおっかさんみたいな
「はさむもの」をぶらさげて、そこに縫い物をはさんでひっぱったものです。
そうすると縫いやすいんですね。小さなものなら、ヒザの上においても
チャッチャと縫えますが、着物とかじゅばんのようなものは、
大きくて重さがありますから、縫っている部分が両方下に落ちて重いのです。
それで、これを使って布を横にピンと張って縫いやすくしたわけです。
ちなみに、着物の仕立てには「男仕立て」とか「男縫い」と呼ばれる
縫い方があります。いずれも字の通り男の和裁師さんですが、女性でも
この縫い方をするヒトもいます。お仕立て代は「高~くなる」のが普通です。
どこが違うかというと、男仕立ての場合はこの「くけ台」を使いません。
布をピンと張るために何を使うかというと「自分の足の指」です。
親指と次の指で、布をはさんでピンと張ってタッタッタッと縫います。
実際にこれで縫っているところを見たことがありますが、ものすごい速さです。
私は母に教えられて、たまにくけ台を出すのが面倒なとき、
これをやりますが、長いところならいいんですけどね、
だんだん縫うところが短くなってくると、オナカのお肉がジャマして苦しい・・。
やっぱりプロにはかないません。(そーゆーモンダイじゃないと思う・・)
コメントありがとうございます。
書くことはどちらかといえば読むより
好きです。ヘタの横好きともいいますが。
私は「浅く(ごくごく浅~~く)広く」が
得意なので、深く突っ込まれて聞かれると
「わ・わかんない」なのですが、
逆にいろいろ教えていただけることも
楽しみなんです。
またおいで下さい。
いただきます。読ませて戴くのは楽ですが書く方は大変そう*:あ、書く方も楽しいからから書くのですね~~~
いえいえ、私、和裁は単ものどまりです。
袷はねぇ、四苦八苦して縫って
「あれ?手が出ない・・」ってなりそうで。
結婚してすぐのころ、主人に本格的な
じんべいを縫ったのに、ただの一度も
着てもらえず、以来主人のものは
縫ってません!子供と自分のものばっかり!
もともと手仕事は好きだったのですが、
仕事にまでするとは思ってませんでした。
よかったらHPも覗いてみてください。
http://wanosuke.com/です。
またいらしてください。
私も小さな頃 この様なおままごとのお道具を持っていました。
全て弟の怪獣の餌食となってしまい、今は皆無ですが、お雛様の段飾りにあるような物だった様に記憶しています。
親戚の叔母が和裁をしていて、随分お行儀の悪い人だなと幼心に思ったのですが、後で母からその様な仕立て方を男仕立てと言うと聞きました。
とんぼのすけさんは和裁もお手の物なのですね。
すごいな~。
尊敬の念で一杯です。