トップ写真は羽裏柄としては、珍しくない「富士山」なんですが、
最近の富士山の図柄は、どうも個性がないように思います。
横に龍が飛んでたり、松や鳥など配しているものもありますが、
「富士山」だけで、おっと思わせるのは、あまりお目にかかりません。
昔と今とどこがどう違うのか…ただのセンスの違い、とはちと違う気がします。
ここ数日天気わるいわ、肌寒いわ…おんもで仕事ができないよぅ…?
で、今日は手持ちの男物羽織の整理をかねて「写真撮り」しました。
羽裏はたたむと中に入ってしまうので、いちいち広げないと見えませんから、
どんなのがあったっけ?といつも迷うのです。
写真で整理が一番いいので、パシャパシャと…。
こんな仕事でも、楽しいことが一杯みつかるんですよ。
例えばこれ、緞子(どんす)の羽裏、通称「どんぱ」と呼ばれます。
「どどんぱ」じゃありませんよ、氷川きよしクンを思い出さないように。
あっ、今「渡辺マリ」の「東京ドドンパ娘」思い出した?ご同類ですなぁ、へへへ。
ちなみに「ドドンパ」は都々逸とルンバのコラボといわれています。
あー話がそれてしまいました。こちらがその「どど…」じゃない「どんぱ」
山の中の一軒家、そこに帰ろうとしているおじさんがひとり…。
いや、図柄的には、のどかでいいんですけどね…なんか遠近感が、ねぇ…。
家の大きさや位置的に、おじさんデカすぎません?
おじさんをもっと小さくするか、おじさん手前で家を奥のほうに小さくするか…。
このままだと、おじさん着いたらこの家「ちょっと大きな犬小屋」でっせ…。
ちなみに「おじさん」です。
「はぁ~また、あのちっこい家にけぇらにゃならねぇ、
なんたって家んなかで立てねぇだからよ…いろりっぱたで寝っころがりゃ、
裏口から足でちまうし…」と悩んでいるかどうかは、わかりませんが…。
さて、お次はこちら、これも「どんぱ」です。群雀。
なかなかしっかり織られてますし、傷みもほとんどありません。
これだけりっぱな羽裏だと、通常は男物の紋付が多いのですが、
実はどうやら「繰り回し」らしいです。
羽裏は、表より傷みが少ない場合がけっこうあります。
表はヤケちゃったりすりきれたりしても、裏はまだ使えることがあるわけです。
これもそれで再利用したらしいのですが、これが「普段羽織」…のようなのです。
マチは一応付いているのですが、衿幅も狭く、身丈袖丈も短く、紐も共布、
どうみても「茶羽織がわり」の感じです。贅沢な羽裏ってことになりますか。
半天代わりにちょいと着られます。節糸がでこぼこをだしている紬です。
こちらは「洋風柄」、羽裏はキャンバスみたいなものですから、
作り手の好みや考えで、ありとあらゆるものが柄になってます。
こんな感じの洋風のものや、本、ランプといったモダンな柄もいろいろあります。
この「家」と「タバコ」は、どういういみなのかわからないのですが、
雪輪の中に入ってるってのが…一応「和洋折衷?」のつもりですかねぇ。
「洋風」に徹し切れなかった?
この羽織、未使用でして、仕付け糸ついたまんま…
こちら「和風ほぼ脱却組」、ま、書籍名が「漢字」ってとこで「ほぼ」です。
おしまいは「オトコって…」ですが、小紋柄になるとけっこう多いのが
「花街系」です。ほとんどが「吉原」の柄ですが…。
のれんとか、天水桶とか、常夜灯とか…何かと粋で絵になりますね。
いずれも以前何度かアップしたものですが、今回は「解くもの」
「まんま置くもの」と分けたいと思っています。
男物の羽織の古着というのもややこしくて、
イマドキは「紋付」についてはほとんど「表は無視」です。
着る人いませんからねぇ。
羽裏の状態さえよければ、で販売されているようなもの。
つまり「羽裏の価格」ってことになります。
でも、紋付以外だとお召しや大島、その他の紬…がほとんどで、
この場合は「羽裏」で売るか「表」で売るか、「どっちも」か、で、
価格が違ってくるんですよね。
オークションの場合も、入札側が目的によってやたら入れてきたりしますので、
羽裏だけならそんなにならないと思うのに、高くなったり…。
大島系などは、パッチワークや洋服に使われるかたが多いので、
どこか擦り切れてたり少々シミがあっても、材料としてカットするので、
表の大島やお召しの色柄がいいほどほど高くなるんですね。
出品者も、古着専門業者だとそのあたりわかって売るひともいれば、
骨董やさんなどで古着を扱わない人は、どこかのお蔵のオソージで出た
たとう紙のままの着物100着…なんてのをまとめて投売りします。
最近多いです。それを古着専門業者さんがまた何十万とかで買うわけですが、
説明写真の中に、いい羽裏があったりするんですよ。
あ、ほかの着物いいからこの一枚だけほしい!なんて…。
骨董市では、いい羽裏に出会います。ただし、高いですねぇ。
男物羽裏は、羽織がくっついてくるのがいいのか悪いのか…の私です。
お召しの羽織などは、女物に仕立て直してもいいかな、というものもあるので、
表地・羽裏地あわせてチェックしないとなぁ…と、
はい、あいかわらず「思ってるだけ」のとんぼです。
ほんの一部のご紹介です。
羽裏としてだけでなく、クッションやバッグにも使えるものもありますので、
何かありましたら、おたずねください。
最近の富士山の図柄は、どうも個性がないように思います。
横に龍が飛んでたり、松や鳥など配しているものもありますが、
「富士山」だけで、おっと思わせるのは、あまりお目にかかりません。
昔と今とどこがどう違うのか…ただのセンスの違い、とはちと違う気がします。
ここ数日天気わるいわ、肌寒いわ…おんもで仕事ができないよぅ…?
で、今日は手持ちの男物羽織の整理をかねて「写真撮り」しました。
羽裏はたたむと中に入ってしまうので、いちいち広げないと見えませんから、
どんなのがあったっけ?といつも迷うのです。
写真で整理が一番いいので、パシャパシャと…。
こんな仕事でも、楽しいことが一杯みつかるんですよ。
例えばこれ、緞子(どんす)の羽裏、通称「どんぱ」と呼ばれます。
「どどんぱ」じゃありませんよ、氷川きよしクンを思い出さないように。
あっ、今「渡辺マリ」の「東京ドドンパ娘」思い出した?ご同類ですなぁ、へへへ。
ちなみに「ドドンパ」は都々逸とルンバのコラボといわれています。
あー話がそれてしまいました。こちらがその「どど…」じゃない「どんぱ」
山の中の一軒家、そこに帰ろうとしているおじさんがひとり…。
いや、図柄的には、のどかでいいんですけどね…なんか遠近感が、ねぇ…。
家の大きさや位置的に、おじさんデカすぎません?
おじさんをもっと小さくするか、おじさん手前で家を奥のほうに小さくするか…。
このままだと、おじさん着いたらこの家「ちょっと大きな犬小屋」でっせ…。
ちなみに「おじさん」です。
「はぁ~また、あのちっこい家にけぇらにゃならねぇ、
なんたって家んなかで立てねぇだからよ…いろりっぱたで寝っころがりゃ、
裏口から足でちまうし…」と悩んでいるかどうかは、わかりませんが…。
さて、お次はこちら、これも「どんぱ」です。群雀。
なかなかしっかり織られてますし、傷みもほとんどありません。
これだけりっぱな羽裏だと、通常は男物の紋付が多いのですが、
実はどうやら「繰り回し」らしいです。
羽裏は、表より傷みが少ない場合がけっこうあります。
表はヤケちゃったりすりきれたりしても、裏はまだ使えることがあるわけです。
これもそれで再利用したらしいのですが、これが「普段羽織」…のようなのです。
マチは一応付いているのですが、衿幅も狭く、身丈袖丈も短く、紐も共布、
どうみても「茶羽織がわり」の感じです。贅沢な羽裏ってことになりますか。
半天代わりにちょいと着られます。節糸がでこぼこをだしている紬です。
こちらは「洋風柄」、羽裏はキャンバスみたいなものですから、
作り手の好みや考えで、ありとあらゆるものが柄になってます。
こんな感じの洋風のものや、本、ランプといったモダンな柄もいろいろあります。
この「家」と「タバコ」は、どういういみなのかわからないのですが、
雪輪の中に入ってるってのが…一応「和洋折衷?」のつもりですかねぇ。
「洋風」に徹し切れなかった?
この羽織、未使用でして、仕付け糸ついたまんま…
こちら「和風ほぼ脱却組」、ま、書籍名が「漢字」ってとこで「ほぼ」です。
おしまいは「オトコって…」ですが、小紋柄になるとけっこう多いのが
「花街系」です。ほとんどが「吉原」の柄ですが…。
のれんとか、天水桶とか、常夜灯とか…何かと粋で絵になりますね。
いずれも以前何度かアップしたものですが、今回は「解くもの」
「まんま置くもの」と分けたいと思っています。
男物の羽織の古着というのもややこしくて、
イマドキは「紋付」についてはほとんど「表は無視」です。
着る人いませんからねぇ。
羽裏の状態さえよければ、で販売されているようなもの。
つまり「羽裏の価格」ってことになります。
でも、紋付以外だとお召しや大島、その他の紬…がほとんどで、
この場合は「羽裏」で売るか「表」で売るか、「どっちも」か、で、
価格が違ってくるんですよね。
オークションの場合も、入札側が目的によってやたら入れてきたりしますので、
羽裏だけならそんなにならないと思うのに、高くなったり…。
大島系などは、パッチワークや洋服に使われるかたが多いので、
どこか擦り切れてたり少々シミがあっても、材料としてカットするので、
表の大島やお召しの色柄がいいほどほど高くなるんですね。
出品者も、古着専門業者だとそのあたりわかって売るひともいれば、
骨董やさんなどで古着を扱わない人は、どこかのお蔵のオソージで出た
たとう紙のままの着物100着…なんてのをまとめて投売りします。
最近多いです。それを古着専門業者さんがまた何十万とかで買うわけですが、
説明写真の中に、いい羽裏があったりするんですよ。
あ、ほかの着物いいからこの一枚だけほしい!なんて…。
骨董市では、いい羽裏に出会います。ただし、高いですねぇ。
男物羽裏は、羽織がくっついてくるのがいいのか悪いのか…の私です。
お召しの羽織などは、女物に仕立て直してもいいかな、というものもあるので、
表地・羽裏地あわせてチェックしないとなぁ…と、
はい、あいかわらず「思ってるだけ」のとんぼです。
ほんの一部のご紹介です。
羽裏としてだけでなく、クッションやバッグにも使えるものもありますので、
何かありましたら、おたずねください。
フードつきコートを思い出します。
雪輪模様でしたか・・・
すてきな羽裏でああいった物が作れたら
いいでしょうね。
洋風雪の輪囲い&タバコ、と、本!!
画像が拡大できないのが残念です~!
今は男物羽裏や襦袢に凝ったものはありません。
高額なものが売れなくなって作らなくなって、手間をかけない安物ばかり。
先だって、裏物屋さんからの注文で北斎の美人画を額裏に染めたのですが。しっかり安くしたのに「これだけつきますか」と言われてがっくり。
男物の市場価格は絶対的に破格な安値でないと商売にならないみたいです。
良い物が出来る筈がありません。
今年もそろそろ洋服箪笥から
出してこようと思っています。
あんな使い方だと、着物にも着られますしね。
使い方をいろいろ考えれば、
古い羽裏でも、生きる道はあると思います。
これはよく見ると、中間らしき人が
「付文らしきもの」を届けているなんてところも
描かれています。粋な柄ですね。
わざわざつまんでぬってあるのなんかも見ますね。
ヤボです。絵なんだから…。
どアップは、いずれみくしで…。
状態の完全なものが少ないのが難点です。
どんぱで状態のよいものは、
廻りに別布を使って「額縁仕立て」の
クッションなどが豪華です。
光のあるしっかりした織りですから、
柄のとりようではバッグなどもいいですよ。
切るのがもったいないような場合は、
そのまま額に入れたり、下に別布をあてて、
タペストリなどになさるかたもいます。
アンサンブルだと量は多いですが、
なにより状態ですから、何ができるかは
残っている部分で使える多さによります。
ほんとにつぎはぎになってもよければ、
たぶんできると思いますよ。
まずはシミと汚れ、ヒケ、色あせ、
そしてなにより「布力」のある部分が、
どれくらいつかえるか、ですね。
男物は、木綿とかウールの着物が
なんとか出ている…というところでしょうか。
羽裏だけ別に買ってあつらえるなんて、
まず、いないんでしょうねぇ。
だからどっかのプリントで、ぺーっと印刷した、
ありきたりの富士山やら山水画や竜虎なんて
つまらないものしかでないんですね。
「裏勝り」なんて、遠い世界の話ですかねぇ。