写真は本日使用した、ばばっくさいけどなんかいい感じもする?「ポリ着物」の柄。
ちょっとテカりすぎてます。もう少し渋め。
昨日今日と雨続き、菜種梅雨だそうですが、とにかくさぶいっ!
昼間は本降りでした。郵便受けをのぞきにいきながら、
「こんな日は、例えヒマとお金があっても(どっちもないけどさっ)、
着物で出かけるのはゼッタイやだな~」と、思っておりました。
そして、家の中に入って、トップのポリ着物をじーーっと見ていまして思い出しました。
ついこの前見た古い「和モノ本」、着なくなった着物をコートに…。
「やってみよ」…。
つまりこういうことです。
ただおはしょりして着ただけ、です。
手を加えるのは、衿の裏に別布を縫い付けて、外側に折り返すだけ。
広衿の着物がやりやすいですね。
単純に、表地と色の張り合いのいい別布をべったり縫い付けます。
それだけで、あとは普通におはしょりをして腰ひもを締めて、そこまで。
うしろから見るとこんな感じ。
どっかで見た?時代劇にでてきますね。「お局様」のおでかけ…なんてときに、
女駕籠のそばにつきそって歩く、お女中様が、打掛をこんな風にはしょって歩いてます。
あの場合は花嫁衣裳と同じで、ただたくし上げて手で持っているだけですが、
後姿ってこんなですよね。江戸時代、一般女性が旅を楽しむようになったとき
ほこりよけに、旅装束の上に浴衣を着て、これと同じように腰ではしょって、
コートがわりにしていました。紐などは使わず、浴衣ですから、帯にはさみこんだようです。
つまりこのコートは「古(いにしえ)のお知恵を拝借した」というわけですね。
なんでも実際やってみなくちゃわかりません。
実験の結果を申し上げますと…まぁアクセントにということで、
わざわざ別布をつけた衿を外向きに折り返しているわけですが、
実際やってみると、この衿が、特にうしろあたり、戻ってきてしまいます。
きちんと真ん中で折り返した状態にしたければ、
折り返したついでに、止めつけたほうがいいですね。
それとわざわざ外側に折り返さなくても、道中着のように広衿のまま着てもいいし、
もし、なんかのっぺりして面白みがない、なら、衿の表側に別布をつけて、
普通に着てもいいと思います。
ひとつ、本にはなかった工夫をしてみました。
「これはコートですから、袖も全部雨にぬれないために」…といいわけした上で…。
袖の振り部分を下から途中まで縫い閉じました。赤い点線部分です。
一番上まで縫ってしまうと身八つ口との兼ね合いもありますので、途中までです。
何で縫いとめたか…こうすると、コートと着物の袖の長さが合わなくても着られるから。
古着などだと、着物と襦袢の袖はなんとか工夫してあわせても、
コートとなると、全部の着物に合わせるのはたいへんですから。
着物を着た後、もう一枚着物を着ておはしょりをする、それだけのことですが、
ついでに紐つけたら、紐はいつもくっついてて便利かな…なんて、
よけいなことを考えました。
れぞれの衿のこの辺りに紐をつけます。
できればコートと同じ色目の布があったら、それのほうがめだたなくていいですね。
左の衿下のひもは、そのままぐるりと回ればいいのですが、
右衿下の紐は、脇線から外に出さなければなりません。
昔の子供の「ひも付きの着物」と同じです。あれは身八つ口から通すのですが、
この場合はそれをすると、着物の上の方に紐が出てしまい、きれいにできません。
そこで、たいへん面倒ですが、着物を着て帯を締め、その上からコートにする着物を着ます。
具合のいい長さのところで普通におはしょりをして腰ひもを締めます。
このときの左脇線の腰紐のかかるところ、ここを一部解いて、通し穴にします。
着物の縫い目は、洋服のように縫い代が狭くて割ってある…ではありませんので、
胴裏ともあわせて、この「通し穴」を作るのは、ちと手間がかかります。
とにかく紐がすんなりとおるように工夫してください。(無責任な…)
これはお試しなので、ただもう解いてその上下を解けないように止めただけ…です。
紐を通すときは「手探り」…ははは、いーかげんですみません。
洋裁のできる方は、きちんとボタンホールのようにしたほうがいいと思います。
通し穴に紐を通した状態。
このまま後を一回りして、反対側の紐と結びます。
こうして紐を結んだ後、自分の都合のいい長さまで
おはしょりをひっぱりあげればいいわけです。
どっちがいいかはお好みだと思いますが、表でコートを脱ぐような場合は、
紐がついていたほうが便利かな、なんて思っています。
これをするときには、まず着物を着て帯をしめた状態で、練習してみてください。
特に後ろの長さは「泥はね」から着物を守るのに、少し長めに着付けてください。
もうひとつ、お福ちゃんに着せ付けたりしていて気がついてのですが、
衿が浮いてきます。一番上の正面からの写真で言うと、
「折り返した衿が自然と消えているあたり」で、スナップかマジックテープをつけておくと
前があいてくるのを防げると思います。
これ、ポリの単モノに防水スプレーかけたら、りっぱなコートになりますね。
というわけで、雨ニモ負ケズ、考えてみたとんぼでした。
おまけ話…
ずっと前から「16本骨」の傘をほしいなぁと思っていました。
最初に見たのはもう何年も前なのですが、当時高かったんですよねぇ。
最近やたらと安い…でも品質としてどうなんだろ、なんて思っていましたら…。
今日、玄関で仕事をするのに寒いけどあけておいたら、
通る人の傘で16本が多いこと…。あれっ、この人も、あらら、あの人も…。
なんだみんな持ってるじゃん…いいなぁ、ほしいなぁ…。
いいもん、アタシのはもっとホネあるもん!48本だぞ…どーだ!
だから、そーゆーハナシじゃないっての。
ちょっとテカりすぎてます。もう少し渋め。
昨日今日と雨続き、菜種梅雨だそうですが、とにかくさぶいっ!
昼間は本降りでした。郵便受けをのぞきにいきながら、
「こんな日は、例えヒマとお金があっても(どっちもないけどさっ)、
着物で出かけるのはゼッタイやだな~」と、思っておりました。
そして、家の中に入って、トップのポリ着物をじーーっと見ていまして思い出しました。
ついこの前見た古い「和モノ本」、着なくなった着物をコートに…。
「やってみよ」…。
つまりこういうことです。
ただおはしょりして着ただけ、です。
手を加えるのは、衿の裏に別布を縫い付けて、外側に折り返すだけ。
広衿の着物がやりやすいですね。
単純に、表地と色の張り合いのいい別布をべったり縫い付けます。
それだけで、あとは普通におはしょりをして腰ひもを締めて、そこまで。
うしろから見るとこんな感じ。
どっかで見た?時代劇にでてきますね。「お局様」のおでかけ…なんてときに、
女駕籠のそばにつきそって歩く、お女中様が、打掛をこんな風にはしょって歩いてます。
あの場合は花嫁衣裳と同じで、ただたくし上げて手で持っているだけですが、
後姿ってこんなですよね。江戸時代、一般女性が旅を楽しむようになったとき
ほこりよけに、旅装束の上に浴衣を着て、これと同じように腰ではしょって、
コートがわりにしていました。紐などは使わず、浴衣ですから、帯にはさみこんだようです。
つまりこのコートは「古(いにしえ)のお知恵を拝借した」というわけですね。
なんでも実際やってみなくちゃわかりません。
実験の結果を申し上げますと…まぁアクセントにということで、
わざわざ別布をつけた衿を外向きに折り返しているわけですが、
実際やってみると、この衿が、特にうしろあたり、戻ってきてしまいます。
きちんと真ん中で折り返した状態にしたければ、
折り返したついでに、止めつけたほうがいいですね。
それとわざわざ外側に折り返さなくても、道中着のように広衿のまま着てもいいし、
もし、なんかのっぺりして面白みがない、なら、衿の表側に別布をつけて、
普通に着てもいいと思います。
ひとつ、本にはなかった工夫をしてみました。
「これはコートですから、袖も全部雨にぬれないために」…といいわけした上で…。
袖の振り部分を下から途中まで縫い閉じました。赤い点線部分です。
一番上まで縫ってしまうと身八つ口との兼ね合いもありますので、途中までです。
何で縫いとめたか…こうすると、コートと着物の袖の長さが合わなくても着られるから。
古着などだと、着物と襦袢の袖はなんとか工夫してあわせても、
コートとなると、全部の着物に合わせるのはたいへんですから。
着物を着た後、もう一枚着物を着ておはしょりをする、それだけのことですが、
ついでに紐つけたら、紐はいつもくっついてて便利かな…なんて、
よけいなことを考えました。
れぞれの衿のこの辺りに紐をつけます。
できればコートと同じ色目の布があったら、それのほうがめだたなくていいですね。
左の衿下のひもは、そのままぐるりと回ればいいのですが、
右衿下の紐は、脇線から外に出さなければなりません。
昔の子供の「ひも付きの着物」と同じです。あれは身八つ口から通すのですが、
この場合はそれをすると、着物の上の方に紐が出てしまい、きれいにできません。
そこで、たいへん面倒ですが、着物を着て帯を締め、その上からコートにする着物を着ます。
具合のいい長さのところで普通におはしょりをして腰ひもを締めます。
このときの左脇線の腰紐のかかるところ、ここを一部解いて、通し穴にします。
着物の縫い目は、洋服のように縫い代が狭くて割ってある…ではありませんので、
胴裏ともあわせて、この「通し穴」を作るのは、ちと手間がかかります。
とにかく紐がすんなりとおるように工夫してください。(無責任な…)
これはお試しなので、ただもう解いてその上下を解けないように止めただけ…です。
紐を通すときは「手探り」…ははは、いーかげんですみません。
洋裁のできる方は、きちんとボタンホールのようにしたほうがいいと思います。
通し穴に紐を通した状態。
このまま後を一回りして、反対側の紐と結びます。
こうして紐を結んだ後、自分の都合のいい長さまで
おはしょりをひっぱりあげればいいわけです。
どっちがいいかはお好みだと思いますが、表でコートを脱ぐような場合は、
紐がついていたほうが便利かな、なんて思っています。
これをするときには、まず着物を着て帯をしめた状態で、練習してみてください。
特に後ろの長さは「泥はね」から着物を守るのに、少し長めに着付けてください。
もうひとつ、お福ちゃんに着せ付けたりしていて気がついてのですが、
衿が浮いてきます。一番上の正面からの写真で言うと、
「折り返した衿が自然と消えているあたり」で、スナップかマジックテープをつけておくと
前があいてくるのを防げると思います。
これ、ポリの単モノに防水スプレーかけたら、りっぱなコートになりますね。
というわけで、雨ニモ負ケズ、考えてみたとんぼでした。
おまけ話…
ずっと前から「16本骨」の傘をほしいなぁと思っていました。
最初に見たのはもう何年も前なのですが、当時高かったんですよねぇ。
最近やたらと安い…でも品質としてどうなんだろ、なんて思っていましたら…。
今日、玄関で仕事をするのに寒いけどあけておいたら、
通る人の傘で16本が多いこと…。あれっ、この人も、あらら、あの人も…。
なんだみんな持ってるじゃん…いいなぁ、ほしいなぁ…。
いいもん、アタシのはもっとホネあるもん!48本だぞ…どーだ!
だから、そーゆーハナシじゃないっての。
私にとって、とてもタイムリーな話題でした!
ちょうど、今、お客さまからの依頼で
着物を、コート風にお直ししているところです。
最近、ドライビングコートなるものをネットで見たということで
車に乗るときに、振りが邪魔になったり
裾がはだけたりするのを防ぐコートにしてくださいという依頼です。
とんぼさんの記事のように、おはしょりはなく
プレタの単ポリ着物なので、それほどもったいないという概念もないようなので
裾を裁って対丈くらいのコート丈にします。
紐は、下前のひざあたりにも付ける予定なので
裾がはだけることもないだろうと予想しています。
袖は、作りなおして、1尺3寸丈ではあるものの船底袖風で
男物同様の袖つけで、身八つ口なしなので
振りが運転中邪魔になることもないかなぁと。
後は、衿を、どうするかなぁと考え中です。
道中着風にするか、単着物風にするか
コートの千代田衿風にするか、はたまた
それぞれのミックス風にするか(笑)
こういう依頼は、面白いですね~
とってもタイムリーな話題だったので
つい、コメントをしてしまいました。
本当に着物には見えないです。
わざわざ買わなくてもあるもので
工夫するって大事な事ですね。
今日は寒かったですね。
4年前の3月末に雪が降りましたが、
お彼岸過ぎても寒いですよね。
桜の花もふるえているでしょう。
ドライビング・コート、着物に葉必要ですね。
確か仙台でしたか、そういうものを着ないと、
車に乗れない、という条例だったかが
あるそうです。
袖なんかは危ないですし、裾の汚れも
前が開くのもきになりますもんね。
私なんかマニュアル車にのってましたから、
着物でガニマタで運転してましたよ。
いいコートができそうですね。
考えるのも楽しいですねぇ。
こんな風にちょっと使えるなら、
便利かなーと思います。
大降りの雨でなかったら、
これでもいいですね。
ポリならささっとたたんでもシワにならないし…。
毎日寒いですわ。今日やっと晴れたと思ったら
突然空が暗くなり、一雨ふりました。
花も咲こうかどうしようか迷いますよねぇ。
という話があって、これ幸いと
雨コート用の生地(絹)があったので
単衣の着物を作りました。
で、雨コート用にほかの着物を着た上に着たのですが
お端折が結構面倒で・・・・
おまけに剰り布を貰わなかったので(無かったかも・・・)
良い紐もなくて・・・・
濡れても良い着物兼雨コートというのは
アイデア倒れで、いっそ、お端折を縫いつけて
たくし上げなくても着られるようにしようか・・・・とか、
ずっと何年も悩んだままお蔵入りしています。
(これからもまだ何年か悩みそうですが・・・どうしようかしら)
これは「着なくなった着物のリサイクル」として
載っていました。
私が実験的にやってみたところでは、
子供の着物のように、腰揚げ状態でやるのも
面倒がなくていいかもしれません。
でも、それならいっそ裾切って、
衿を抜く分前を斜めに長くして、
普通のコートのようにボタンとか紐とかで
とめるようにしたほうがいいかもですね。