とんぼさん、こういうものお好きでしょう…と、送ってくださいました。
だいっすきでっす!
筥迫は、今も七五三や花嫁用に販売されていますが、
子供用は、やはり子供向きの赤くてかわいい柄が多いし、花嫁さん用は華やかだけど白ばかり。
こんな渋めのそれでいて女性らしい筥迫、いいですねぇ。
ハギレで作りたいなと思っています。
筥迫には懐紙、鏡、櫛、小銭などを入れたといわれています。
現在のバッグほどのモノ入れではありませんから、今で言うならポーチ…の感じでしょうか。
要は女性用小物入れではありますが、ダレもが持っているわけではありませんでした。
これを胸元にさすのは、いわばステイタス・シンボル。
身分が高い女性か、もしくは一部の豪農、豪商と呼ばれた人たちの「つれあい」や「娘」…。
特に、花嫁衣裳の時には「懐剣」とセットで、必ず使われました。今でもそうですね。
明治に入って身分制度がなくなり、一般女性も絹物を着たり、オシャレを楽しむ、
豪華な花嫁衣裳を着る…というようなことが広まるにつれて、一般的にもはやりだしたもの。
筥迫の真ん中に 帯のようにグルリと回っているのを「胴締め」といいます。
この胴締めが、緩まないように締めている紐の先に小さい巾着がぶら下がっています。
落とし巾着といい、大体は匂い袋、またお守りとも言われています。
これは「根付」と同じで、帯に挟むことで落とすのを防止する役目もあります。
だから筥迫を胸にさしこんだら、この巾着は、帯の中に押し込むのが正解。
最近、筥迫の画像を見ると、この匂い袋も外に出していることが多いのですが、
お祝い用のものは、房飾りもビラ簪もついてますから、更にぶらさげなくても十分キレイです。
筥迫がズリ落ちないように、匂い袋は帯に挟んでください。
今回頂いたものは、状態的にそっと扱えわないと…のもの。
そーっとあけてみました。
こちらはビラ簪もついたフルセット。
懐紙の変わりに、変形予防の固い紙が入っています。
中は、こんな形で、鏡がついています。
もうひとつはこちら。これは本体と胴締め、簪挿し、落とし巾着。
ビラかんと、飾り房はありません。
これはちょっと「はがれ」があるので特にそぉ~~っと…こちらにはちゃんと「懐紙」が入ってます。
出す勇気はありません…。
かぶせ(ふた部分のこと)と本体の色が違いますが、別布ではなく、
一枚の布の中での色変わりです。広げるとこんなです。
こちらの鏡は、はめ込みではなくて、ポケットに入っているタイプでした。
筥迫は、手作りもできます。縫うのではなく、ほとんどが「糊付け」。
両脇の部分、バッグでいうなら「横のマチ」にあたる部分だけ「千鳥がけ」で綴じ合わせます。
筥迫には、ふくらみを持たせるために綿が入っていたりしますが、
元々バリエーションのあるものだったようです。
つまり自分の小物入れですから、入れたいものに合わせて、ポケットふやしたりとか。
この二つの筥迫も、幅が違います。横幅もわずかですが左(鶴の柄)の方が小さいです。
横の網目部分が「千鳥がけ」です。
実際にこれを、今普通に着た着物の衿元に入れたら…まぁ前から見ればなんとかですが…
横から見ると…なんだかなーでしょう?衿元、崩れますしね。
これは、筥迫をステイタスシンボルに使っていたころと、今とでは着物の着方も帯の締め方も違うからですね。
今、もしオシャレ用に筥迫を作るとしたら、少なくとも「厚み」だけはないほうがいいですね。
筥迫は、オークションで見ても、比較的新しいものが多いのです。
戦前のものがあればと思うのですが、これがなかなか…。
ちなみにこちらは、京都の骨董市でみつけたものですが…超ミニサイズです。
市松人形さん用でしょうか。
思いがけずいただいた筥迫、大事にしたいと思います。
皆さんは、ご自分の筥迫、とってありますか?
その時だけで、使う事はありませんね。
厚みがある分納まりが悪いですよね。
今のきっちり着付けには向かないような
感じがしますね。
胸も肉付きが良いので
納まりません
・・・
今なら 携帯電話を入れるのかしら
お祭りに着せてもらった着物、筥迫。
子供心にこれは一体何なのだろうと凄く不思議に思っていたんですよね~~
七五三さんくらいしか使いませんから、
ほんとに「記念品」ですねぇ。
実用的ではないものの、捨てがたい…ものです。
お孫さんがいずれお嫁にいって、女の子が生まれたら…
先の長い話ですが、そうなったらいいですね。
今の着方では、大きすぎてどうにもなりませんね。
バッグの方が堅実です。
私もです。
和装ブラナシではきられません。
筥迫って中身取り出すのに時間かかりますから、
ケータイだしてるうちに切れちゃうかも…。
子供のころは、お正月も着せてもらいましたから、
筥迫もしていたように思います。
あけようとしては、叱られてましたねぇ。
一緒にあったものは大正時代でした。
廃棄される予定なんですが、貴重何ですか?
おはようございます。
コメントありがとうございます。
「貴重」の基準ということになりますが、
例えば由緒あるもの、〇〇家の嫁入り道具とか、
大名の奥方のものとか、そうなるといわゆる
骨董的価値は高くなります。
普通のものであれば「思い出」とか「自分にとっての何々」ということで
貴重なものになりますね。
別に思い入れもなく廃棄というなら、状態の問題です。
良好なら例えば骨董店、まだ使用に耐えるならリサイクルセンター、
といったところでしょうか。
筥迫は、今でも販売されているものですから、貴重という意味は「骨董的価値」になるかと思います。
私の亡くなった祖母の物かなとは思いますが、大名の家系では無いので、価値は無いかもですね(笑)側に祖母の大正時代の高等女学校の教科書らしき物もあったので。
私達では活かせないので、方法があればとんぼ様にもらって欲しいです。その方が物が活かされると感じます。
お申し越しの件、ありがとうございます。
大変残念なことなのですが、いつも個人的なことは、
右上のメニュー「とんぼへおたより」から、
メールをいただいておりましたが、昨年末にパソコンを替えてから、
それがつながらなくなってしまいました。
気づいたのがつい最近のことで、いろいろ試しているのですが、
まだ回復しておりません。
大正時代の教科書、筥迫となれば、私にとってはお宝なのですが、
このコメント欄ですと、メルアドなどが公開になってしまいますので、
安全のためにそれはしておりません。
ありがたいお話なのですが、申し訳ありません。
お許しください。
ありがとうございました。