誰かに何かを言われたとして、深刻な事態はそう起こらない。
良い人間関係を築く第一歩は、まず相手への恐れの気持ちをなくすこと。「もしあなたがやるべきことをやり、自信を持って生きているのなら、相手に何かを言われても、そんなことを怖がる必要はありません。万が一攻撃されても、それは相手のメンタルの問題。仕方ないと割り切ることが吉」
人の言葉が気になりだしたら、なんだか自分の気が散ってる証拠。
忙しいときには自分の周りにある瑣末なことには目が行かない。ちょっと余裕が出たときこそが、心に雑音が入ってくるタイミング。「気が散っているときはいつもより心が敏感なので、思考がネガティブになりがち。なんか雑音が響くなと思ったら、心のコンディションを立て直して、柔軟性を意識して」
言われたくないことを言われたら、「ひょいとかわす」のが正解
意図的に傷つくことを言う人は、あなたに対して攻撃的な気持ちを持っているのかも。「でも、言われた言葉を真正面から受け取らず、相手にしなかったり、冗談ぽく返したりしていれば、相手はいつの間にか戦意喪失します。そうなったらこっちのペース。悪意を見せずに褒めてあげれば、形勢逆転です」
私がすぐに変われないのと一緒で、あの人も急には変わらない。
人間関係が上手くいかないと、つい相手のせいにしがち。改善を望んだところで、それってそんなに簡単なことではありません。「“自分にも至らないところがあるから、お互いさま”と許せるようになれば、自然に相手に対しても優しい心が持てる。あなたの心がオープンになれば、それは好かれる第一歩」
あっさりした付き合いのほうが、心地いいってもう気づいてる。
仲良しとは、べったり常に一緒にいることではありません。共に過ごす時間が短くても、理解し合える関係性はきっとあります。「あっさりした付き合いとは、お互いに心地よい距離感で、相手を尊重する関係。職場やSNSなどでの繋がりも、必要以上に求めすぎず、無理しない範囲にしておくべき」
言い返したいことがあるときこそ、しばらく黙って聞いてみる。
コミュニケーションは、話すことより聞くことを中心にすると、関係は変わります。「相手の話を真剣に聞いている、という姿勢を見せること。ポイントは、“頷き”。不満な顔をして聞いていては、相手はさらに強く対抗してくるかもしれません。これはフリでも大丈夫。穏やかな顔で頷きましょう」
人間性へのシビアな評価は、いざというとき助けてもらえるか、その一点でわかる。
窮地に陥ったとき手を差し伸べてくれる人が多いほど、その人は周囲から愛されている。「誰かに助けてもらえる、引き立ててもらえるというのは、正当に評価されているからこそ。そうしてもらえたら、相手への感謝を忘れずに。まだまだそういう機会が少ないと思うなら、その事実を謙虚に受け止めて」
あっけらかんと断る、は自分のためでもあり、相手への気遣いでもある。
優しければ優しいほど、人の要求を断れない。ただそれでは結果としてあなたがしんどくなり、人間関係が行き詰まってしまいます。「嫌われるのが怖くて自己犠牲を払う。でもそれはストレスの原因に。断っても人は離れないし、そうなったらそれはそれ。自分に優しくするのも、好かれるためには必要です」
好かれたいと思っても、たぶん本当は1人か2人で充分なはず。
人間関係を大切にするあまり、全方向に気を使いすぎ、逆に疲弊する、なんてことも。「それよりも、“大切な人を、きちんと大切にしよう”という軸がある人は、自然体でいられるので、結果的にみんなに好かれます。媚びるのではなく、真正面から人と向き合う。誰の敵にもならないので、愛されます」
やりたいことはたくさんある。人付き合いは、その次で。
人生は長いといっても、今できることは今しかできない。人間関係に煩わされて縮こまるなんて、もったいない! 「人間関係は、幸せを築く手段のひとつであり、目的ではありません。人を怖がりすぎず、人生を進みましょう。明るいオーラをまとえば、味方になる人がどんどん集まりますよ」
だそうです。