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去年の5月13日、なばなで初めての醤油仕込みがスタートしました。
それから毎月1度、天地返しをしながら、もろみの様子がどんどん変わっていくのをメンバーの皆さんと観察してきました。
年末に尼崎から猪名川へと樽を移動し、年が明けて1/27、いよいよもろみを搾って醤油完成の日を迎えましたが。。
朝7時、現地から送られてきた映像。
スタッフの皆さんは、雪かきから準備始めてくださったとの事です。
その醤油搾りの現場とは、オーガニッククロッシングさんのベース、猪名川の「わろうだ」。
尼崎からだと、電車とバスを乗り継いで1時間半ほどで到着します。
私たちが到着したのは10時頃ですが、尼崎とはまるで別世界のような眺めでした。
この日は、静岡と三重から搾り師さんにお越し頂いて、4樽同日での搾りとなりました。
その4樽とは、猪名川(オーガニッククロッシングさん)、能勢(けせら畑さん)、三田(あまがえるさん)と尼崎(なばな)。
※この4つの拠点を地図で見ると、猪名川と武庫川の下流〜上流を結ぶ点になっています。
同じ川の流域に住む仲間ですね^^
私たちが教えて頂いたのは、お日さまの元で熟成させるという仕込み方。
従来の醤油仕込みとは別物とも思えるような方法ですが、これは、長野県の萩原忠重さんという方が、戦後独自に研究して開発された方法です。
物の無い時代を経て、やっと醤油を仕込めるようになったことへの深い思いが込められています。
この醤油諸味は、同じ方法で4樽ほぼ同時にスタートしましたが、気温や日照条件そのほか置かれる環境によって、まったく違う個性に育っていました。
たとえば、尼崎の樽は「だし醤油」のような香りがするけど、三田の樽は「チョコレートのような、カカオのような」。。微生物の働きは、どこまでも奥深そうです。
搾りに先立って、庭先の大きなかまどでお湯がたくさん沸かされていました。
搾り師さんのご指示のもと、樽のもろみにお湯を加え、竹のササラで少しずつ伸ばしていきます。
もろみを潰さないように、少しずつ丁寧に。
お湯で伸ばしたもろみを、布袋に入れ、「フネ」とよばれる機械で搾っていきます。
中を覗き込むと、こんな感じ。
もろみを入れた布袋を平らにして、綺麗に重ねて入れられています。
この袋の上に板を乗せて、圧力で少しずつ醤油が搾り出されてきます。
出てきた~!
大人も子どもも、大盛り上がりの瞬間です。
搾りたて!
火入れしていない生醤油です。
さっそく、すくってみます。
左の黒っぽい方が尼崎、右が猪名川のもの。
色にも個性の違いが見えますね。
それぞれに、味見もしてみました。
持参の豆腐食べてる人もいました(笑)
醤油の出てくる所を正面から見ると、こんな感じ。
様子を見ながら、少しずつ圧が加えられて、搾り続けられます。
日中も雪がちらつき、大変寒い中での作業となりました。
さて、搾られた醤油のうち、一部は「生醤油」としてそれぞれ持ち帰り、その他は釜で加熱していきます。
温度計を見ながら、薪を出し入れして火力を調整して。
温度が上がってくると、こんな風にアクが出てくるので丁寧にすくい取って。
この後は、ふたたび樽に戻して冷まして、1週間ほどオリが沈むのを待ちます。
一方、搾り袋のほうは。。
中には諸味が入っていますが、すっかり水分を搾り取られて、ぺっちゃんこに。
袋をひっくり返して、中のもろみを取り出して。
こちらも、それぞれに持ち帰りました。
まだ、旨みもたくさん残っているので、このままフリカケにしたり。
ミートソースやハンバーグのようなお料理に混ぜ込んだり、いろいろ考えられそう。
私はガトーショコラにするつもりです。
火入れ後の醤油は後日、参加メンバーの皆さんにお渡しとなります。
8カ月に渡り、尼崎での醤油仕込みに関わって頂いて、ありがとうございました。
また、今年も続けていけたらいいなと思います。
「尼崎しょうゆ部」メンバーの皆さんと(^^♪
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「米・麦・大豆・塩」
米麹と大豆と塩があれば、味噌ができて、麦と大豆と麹と塩があれば、醤油ができる。
毎年、味噌や醤油を仕込んでいると、これらの作物が、日本の食の根幹なんだなとつくづく思います。
日本の米や大豆や麦など。
これら日本の食の根幹を支える食べ物のタネは、これまでは『種子法』という法律の下で、国と農家や関連機関によって守られてきました。
その法律が、今年の4月1日をもって廃止されます。
このことが、私たちのこれからに、どう関わっていくのか。
私たちにできることは何か。
「みんなのタネのこと」
2月11日にお話聞いて話し合う場を設けました。
ぜひ、たくさんの方にお越し頂けますように。
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