「あれはこんな晴れてる日の事だったな」 とゆっくり話す父に
「なんだろ、物語か何かのプロローグみたいな言い方するね」
と 冷やかす私。
「昔の事だからなぁ。ま、いいじゃねぇか。」
はぐらかす父。
普段は寡黙な人。髪をカットしている時も常に目をつむっている人です。
「その晴れた日に一体何があったよ?」
「........その人がな、明日行くって、言いに来たんだよ。違う人の所に嫁に行きますって挨拶しにな、うちに来たんだよ」
息子にしつこく問われ、昔話を話し始める父でした。トシオ20代。これは昭和35年頃のお話しです。
続く。たぶん続く。
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↓↓ 先日 入院した父です。
今度は心臓。 呼吸が苦しそう。
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