南部吟遊詩人の写真館

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気仙大工伝承館

2016年04月26日 03時35分15秒 | 気仙大工の仕事
「気仙大工」についてよく知るには、陸前高田市の小友の近くの山中にある「気仙大工伝承館」に行くのが一番です。
陸前高田「市民の森」の中にあります。
「知る人ぞ知る」穴場でもあります。
(つまり、来客者があまりいない)



建物の中はみやげ物屋と食堂と、展示物があります。









これで、気仙大工のことについて知れます。
彼らの建築物は日本全国にありますが、やはり地元である岩手県南部、宮城県北部にはわりと多く、いくつもの建物が
気仙大工の仕事であることが判明しています。
有料ですが、気仙大工について調べたパンフもおかれています。
(つい買ってしまった…)



さて、この古民家、当然気仙大工によって建てられたもので、その技を偲ぶことができます。


土間、かまどです。


かまどの上には「竈神」が。この地方の風習です。


台所です。


土間から上がった「いろり」です。

建物が実に堅牢に作られているのが写真で分かるでしょうか。
…なんというか、隙間がなく、実にピッチリと緻密に壁板も床板も組まれているのです。
当然、木の性質を踏まえ、加工も緻密でなければ、そういうことは出来ないはずです。

天井です。


部屋です。

3月に訪問したので、まだ雛段がありました。
古民家に雛段はよく合います。



とても大きい家です。


庄屋クラスです。


縁側です。


部屋の「欄間」です。実に精巧な作りです。


奥座敷の「違い棚」です。優美ではありますが、華奢ではありません。


床の間近くの書院の明かり取りです。


この組子細工も見事。気仙大工は全て家にまつわる工芸を一手に引き受けるそうです。
こういうのは普通大工とは別の「組木職人」がやるものなのですが…。



また、雨戸を入れる「戸袋」も気仙大工ならでは技があります。


これ、ちょっといい感じではないですか?装飾を施しています。


そして、民家の近くの蔵には




大工道具の資料館になっています。






二階まで大工道具の資料館です。



正直、そこまで興味はないのですが(じゃあ、なぜ撮る??)
たまらない人にはたまらないのでしょう。




秘伝書…ではないですが、大工のための本もあったようです。



蔵の前には陸前高田の広田湾を見渡せる高台です。



そこに燈篭があります。



神戸から分けられた「希望の灯」です。



気仙大工は今や木工の家も少なくなり、かつてのように職人の手で建てられる家も少なくなったので今では大変数が減っていますし、そういった技を披露する機会も少なくなっているようです。

しかし、往時の足跡はかなり解明され、その建築物も随所に残っています。
堅牢にして緻密なその仕事ぶりをこれから少しずつ紹介していきたいと思います。

(建築マニアなのかなー、私)

【撮影日:2016/3/31】

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