
2月20日の表現を見合う会で、全校合唱を行います。
今日は、その最初の全校練習を行いました。
本校のすごいところは、体育館に入場する前にあります。
「さあ、ここからもう歌の練習が始まっているんだよ。『いい声を出したいな。みんなと力を合わせて歌うぞ!』、そういう気持ちを作りながら歩くんだよ。」
平野先生が、そう言いながら子ども達を体育館へ見送ります。
平野学級だけではありません。3年生も、4年生も.....どの学年も、「いい声、いい顔で歌う素敵な歌い方を教えてもらうぞ。身に付けるぞ!」そんな気持ちが入った、体育館の入場をしています。
練習が始まります。
全校360人が体育館に集まっても、ざわざわしません。
すでに、やるべき事が分かって入場しているのです。
準備OKの状態なのです。
指導は、川村先生。その小さな体いっぱいを使って、素敵な声、大きな動作で子ども達に、熱のこもった指導をされます。先生の目は、くりくり動き、子ども達の視線を逃がしません。
「息をはいて~。もっともっと。体からなんにもなくなると、どんどん体がすぼんでいくよ~。」
「はい、すって!!」
「今度は、今の大きくはいて、すった後に、『あ~』の声を出すよ。」
「はい、はいて。もっと。もっと。まだ。まだ。体がすぼむよ~。」
「すって。」
「あ~...」
「『あ』の口はね、ただ口を開けるだけじゃないんだよ。この歯とこの歯がでて、目がくりくりして、ほお骨が....。もっとあけると、このほお骨をつかめるぐらいになるよ。ほほぼねが、たこ焼きみたいになる。」
この時、先生方の対応が二つに分かれます。
一つは、担任自ら、子ども達の中に入って、
「ほら、見てみて。こんな顔。ここにたこやきだよ~」
「すごいねえ、大きな口だねえ。おっ、歯がでてる!!いいぞいいぞ!!」
と一緒にやってみる先生。
もう一つは、子ども達の列の後ろで、ただ見ているだけの先生。
当然、先生自らやってみるクラスの子ども達の歌声は、のびのびします。口も気持ちよく開きます。反対に、ただ見ているだけの先生のクラスは、どこか遠慮がちに歌います。明暗がくっきり、はっきりします。
「さあ、その大きな口と、大きな目と、たこ焼きのほっぺで、歌ってみようね。」
勝利の行進の全校合唱が始まります。
どうです。すごいでしょ。この写真から、もうすぐにでも歌声が響きだして、飛び出してきそうです。
特に、そろそろ恥ずかしさの目覚める高学年も、こうして精一杯歌っている姿には感動を覚えます。
勝利の行進は、保護者の方がボランティアとして伴奏を受け持ってくれます。
2月20日が楽しみです。
体育館が震えている。
声が聞こえてくる。
うらやましい限りです。職員の皆さんが子どもたちの前に立って、一斉に褒めたり、ポイントを指導したりしています。
その姿に子どもたちは動かざるを得ないでしょうね。
そして、動く子どもたちにさらに触発されて、先生方の熱が高くなっていく。良い方の循環があります。
おっと、うらやましがってばかりはいられません。
自分の職場で事実を動かして行かなくては!
さあ、仕事をしよう!
仕事をしていますのですべての行事に参観することは難しいですが、
表現発表会だけはどうしても観たくて早々に休みをとりました。
本当に楽しみにしています。
昨年までは、なんだかお客さんに見せるための表現でした。でも、今年からは子ども達のための表現にしたいと考えています。
時間が無い中でやっているので、未完成の表現ですが、でも私たちは完成・未完成はそんなに問いません。子ども達の、あふれ出る生命力がにじめ出てくればよいと思っています。
お待ちしています。
体育館が震える声が出るように、励ましていきたいと思います。また、他の学年の子ども達の真摯な姿を感じてくれたら嬉しいと思います。