
長縄大会に向け、各学年の練習が始まりました。
5年生は、渡辺先生が悩んでいます。平野先生のクラスはどんどん指導が進んでいるのに、なかなかうまくいかないのです。
つまり、渡辺先生は「長縄」という教材を切って細かいステップに分けられないのです。だから、「がんばって」「綱をよく見て」「前の人がとんだら続けて入ろう」などと観念的な指示しか出せません。
そこで、先輩に聞いてみます。
「平野先生、どう指導したらいいのですか?」
うん、片足で跳ぶんだ。両足で跳んでいる時間が無いから、縄から遠い足で「トントン」っていうリズムで跳ぶんだ。
ほら、こんな感じ。
やってごらんよ。
う~ん、何か違うなあ。
跳んだときに、さらにこっちを向くんだよ。回しての肩の辺りをみると、うまく体が速い回転のなわから抜けるんだ。
渡辺「..............???し、し、視線ですか??」
うん、視線が大事なんだ。跳んだときに体をこう回転するんだけど、空中で体をコントロールするって難しいだろ。ほら、前転でも、まず首をこう立てて体を止めて体重をかけ、次にこうやって首を胸に付けることによって回転を始めるだろう。視線を使って体をコントロールするんだよ。
こうやって、視線をあんまり下に落としちゃうと、この視線を中心に体が回転して回転しすぎぎゃうんだ。
やってごらん。
あっ、本当だ。体がくるって簡単に回り過ぎちゃいますね。
そうだろ。そうすると、体が返ってぐらぐらして固定しないから縄にかかりやすいんだ。
そこで、こうやって視線を回しての肩の辺りに固定するんだ。そうすると、体が固定されて、その回しての肩を中心にして緩やかに回転するんだ。
やってごらん。
こんな、感じですか? 本当だ。体がこう、うまく抜けていく感じがしますね。
うん、それができたら、あとは縄から離れずに縄のすぐ横を抜けていくんだ。これぐらいのところね。ぼくは、よく先生が立って余計な方へ行かないように通せんぼしたり、カラーコーンを置いたりするよ。
それを見ていた、教頭先生も話しに入ります。
平野先生は語ります。
「今日ね、6年生の出入り授業で、おれが教えるからには、自分のクラスの子ども達に教えるぐらい熱心に教えるけれど、付いてくるか?」って言ったんです。ぼくのクラスも6年生と対決するわけだから、敵に塩は送りたくないけれど、本当に真剣に練習するんなら、とことん教えてやろうじゃないかと....
6年の担任も、その話題に入ってきます。ぜひ、鍛えてください。
うん。○○くんは真剣に聞いていたから本気かもしれない。あのぐらい本気になってくれたら.....
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