弁護士辻孝司オフィシャルブログ

京都の弁護士辻孝司のブログです
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この夏イチオシドラマ!! 「表参道高校合唱部!」

2015-08-04 13:16:08 | テレビ番組

この夏、ふと見たドラマに感動しました。

TBSの金曜10時、「表参道高校合唱部!」

  

部員不足で廃部寸前の合唱部にやって来た転校生、

この転校生が一生懸命、けなげに合唱のすばらしさを伝え、部員を増やして、何とか廃部の危機を免れ…というのが第三話までのおはなし。

   

ストーリーとしては、青春ものでありきたりなのかもしれませんが、お約束のドラマというのはそれはそれで、やはり人の心を掴みます。

毎回、合唱のテーマとなる曲が決められ、番組にクライマックスで合唱がありますが、これが感動的!

不覚にも涙が出てしまいます。

  

原作本や原作漫画があるわけでもなく、出演者も新人ばかりということで、視聴率は超低スタートらしいのですが、

口コミ評価がとても高く、徐々に視聴率が上がってきているようです。

  

さわやかで、心が元気になるドラマ!

柳葉敏郎主演の「あすなろ三三七拍子!」といい、こういうドラマは安心してみられるので大好きです。

落ち込んでいるとき、元気が欲しいとき、気分よく眠りたいとき、ぜひともおすすめです。

だまされたと思って一度見てみて下さい。

「表参道高校合唱部!」のHPはこちら。

 

 

 


リーガルハイのストーリーテリングはすごい!

2013-11-15 20:40:39 | テレビ番組

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「半沢直樹」に続いて話題のドラマ 

「リーガルハイ」 (フジテレビ・水曜10時)

 

見たい、見たいとと思って録画していながら、忙しくてなかなか見れなかったのですが、ようやく、まとめて第4話まで見れました!  

    

第1弾の前作よりもコメディー色が強くなってしまって、設定のリアリティーはちょっとダウンかな?と思いますが、堺雅人の弁護士役「古美門研介」の弁護活動は相変わらず勉強になります!

    

第4話、テーマは 近隣問題

隣同士に住む家族の主婦同士が対立し、とうとう刑事事件に....

東山冬海は、隣人の西平なつに、ハサミで腹を刺されてしまいます。

ところが、判決は無罪。冬海が先にゴルフクラブで殴りかかっていたことで、正当防衛が認められて、なつは無罪になります。

    

判決に納得のいかない冬海は、損害賠償の民事訴訟を起こします。

   

その民事訴訟の口頭弁論で、古美門が弁論をするのですが、

ストーリーテリングが抜群です!

    

「多くの庶民にとってマイホームは夢です。

東山冬海さんもそうでした。

郊外の住宅地に新築の一軒家を購入した彼女は、新居での新生活に夢をふくらませました。

   

同じ大安の日、西平なつさんの一家も隣に引っ越してきました。

   

冬海さんとなつさんは年齢も同じ、家族構成、息子の年齢、夫もサラリーマン、すぐに意気投合し、親友となったのです。

   

頻繁に両家を行き交い、調味料を借り合い、洋服を貸し合い、息子たちにピアノを習わせ、休みの日にはパーベキューをともに楽しみました。

  

なんて理想的な隣人同士でしょう。

  

しかし、この関係は長くは続きませんでした。

なぜ、デスパレートな関係になってしまったのか?

しょせん隣の芝生は青いのです。」

   

台詞の組み立ても抜群です。

シンプルなテーマから入り、短い文章で次々に話を展開していきます。

   

古美門のデリバリー(伝え方)も抜群!

緩急強弱を自在に組み合わせ、滑舌良くスピード感のある話し方と間の取り方、

こんなストーリーテリングだったら、裁判員を退屈させることなく、興味津々にさせることができることは間違いありません。

    

見終わって、思わず真似をして、練習してしまいました。 

   

ドラマの中では、ここで裁判長(広末涼子)が介入してきます。

法廷の中央に出てきて熱弁をふるう古美門に向かって、

「原告代理人、前に出ないように言ったはずです。今度、前に出たら廊下に立たせます。」 

とクールに注意します。

古美門は、「失礼しました。」 といったんは引き下がりますが、

いつの間にか裁判長の横の席で熱弁!

   

とうとう 「私は法廷秩序を乱しました」 という紙を持たされて廊下に立たされます。

   

じぇ!じぇ!じぇ!

法廷で前に出たら廊下に立たされる!

裁判員裁判でいつも前に出ている私もヤバイかも!  

    

水曜10時、弁護士は必見です!

詳しくはフジテレビのHPで。

http://www.fujitv.co.jp/legal-high/index.html

 

    

    

 

  

 

  

   

 

 


八重の桜 見ました! 2013.1.6

2013-01-06 21:38:18 | テレビ番組

  

今日から始まったNHK大河ドラマ「八重の桜」第一話を見ました。

  

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YouTube: 大河ドラマ 八重の桜「綾瀬はるか主演 ミニガイド(2分版)」

  

やっぱり幕末はわかりやすい!

時代がどう進んでいくのか、登場人物がどういう役割を果たしていくのかの予備知識が、
平清盛の時とはまったく違います。

新たな発見や気付きはないのですが、予定通りのあらすじは安心して見れます。

  

主演の綾瀬はるかも、「プリンセス・トヨトミ」以来の新参ファンなので楽しみです。

 

会津藩というと、佐幕派、保守派、長州や坂本龍馬の敵!というマイナスイメージしかないですが(これも明治維新後の徹底した教育や文化の影響ですかね?)、イメージが変わりそうな予感がしました。

まだ行ったことのない会津若松、ぜひ行ってみたくなりました。

  

年末の最終回、どんな思いで見ているのやら。

良い一年になりますように。

  

詳しくは、八重の桜 NHK公式HPでどうぞ。

http://www9.nhk.or.jp/yaenosakura/


ガードを上げすぎる心理 ~ リーガル・ハイ第1話 ~

2012-08-13 16:44:54 | テレビ番組

  

弁護士にも夏休み。

見逃していたフジTV 「リーガル・ハイ」第1話を、ようやく見ました。

やっぱりよく出来ている! 

  

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殺人事件が題材。

被告人は捜査段階で自白している。

しかし、被告人は、刑事から脅されたり、暴力を振るわれて虚偽自白をしてしまったと主張し、自白の任意性が争点となる。

本当は、どのような取調べが行われていたのか?

当時、刑事課にいたという3人の刑事が証人として出廷して、
「取調室のドアは開いていた、しかし、取調室からは物音一つしなかった。」
と証言する。

   

これに対する、古美門の反対尋問はこんな感じ。

「警察署の横に新しいビルがありますね。」

「取調べの行われた頃はまだ工事中でしたね。」

「取調べの日は解体工事が行われていましたね。」

「夏でしたね。」

「役所では節電していましたね。」

「警察でも窓を開けていましたね。」

   

解体工事の音が聞こえていたはずなのに、物音一つしなかったと証言した刑事たちの偽証を暴く。

  

刑事たちの敗因は、ガードを上げすぎたこと。

「怒鳴り声は聞こえなかった」「騒ぎはなかった」と答えておけばよかったにもかかわらず、自分の証言を正当化しよう、強調しよう、よくわからせようとするあまり、ガードを上げすぎて、「物音一つしなかった」と証言してしまった。 

  

これは実際の裁判でもよくあります。特に刑事さん。

「認めたら保釈になる」と利益誘導して自白を引き出した刑事が、「保釈なんて言葉は取調べでは一度も出ませんでした。」と証言したり、

「弁護人なんていらない」と弁護権を侵害した刑事が、「弁護人のことは話題にならなかった」と証言したり。

必要以上のことを言って失敗してしまう。Boxing

弱みのある人間は、ついつい、必要以上にガードを上げすぎてウソを大きくしてしまい、結局、ボディはがら空き、馬脚を現してしまいます。

そこをすかさず、突き崩すのが反対尋問の技術です。

   

リーガル・ハイ第1話はこちら。

http://www.fujitv.co.jp/legal-high/story/story01.html

早く、続編始まらないかな。


「息もできない夏」 ~民法772条問題~

2012-08-07 23:49:10 | テレビ番組

    

リーガル・ハイの後のフジ火9枠で始まった 「息もできない夏」

  

それまでの惰性で何となく見始めたのですが、テーマは 「無戸籍」

母親の事情で戸籍のない主人公(武井咲)が様々な生活上の支障を受けたり、夢まで奪われそうになってしまう。
熱を出したときにリンゴをすってくれた母親との思い出まで、健康保険証がなかったからだと気づき、すべて否定されていく。

というとても重いテーマのドラマで、健気な武井咲の演技が涙を誘います。

  

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さて、この「無戸籍」 法律の盲点ともいうべき欠陥で生じてしまいます。

民法772条は、妻が婚姻中に懐胎した子は夫の子と推定し、また、婚姻解消の日から
300日以内に生まれた子も婚姻中に懐胎したものと推定しています。
子の福祉のために、早期に父子関係を確定させようという規定です。

      

しかし他方で、離婚成立前から夫と別居し、別の男性との間で子を懐胎した場合、
生物学的な父親は別の男性であるにもかかわらず、法的に夫の子と推定されてしまうため、
出生届を出すと血縁関係のない夫が父親になってしまいます。

   

生物学上の父親を、戸籍上も父親とするためには、

(1) 夫を相手方とする親子関係不存在確認の調停(または訴え)

(2) 生物学上の父親を相手方とする認知の調停(または訴え)

をしなければなりません。

(なお、婚姻の解消または取消し後300日以内に生まれた子のうち、医師の作成した「懐胎時期に関する証明書」によって、懐胎の時期が婚姻の解消または取消し後である場合には、前の夫を父としない出生の届出をすることができるので、裁判手続は不要になります。)

   

ところが、こうした手続をとると、夫に、子が生まれたことや現住所などを知られてしまうおそれがあります。

DV被害を受けていたなどの理由で、夫にどうしても知られたくないという場合には、手続をとることが怖くなり、結果として出席届を出さずに「無戸籍」になってしまうのです。

   

「息もできない夏」も、そうした原因で無戸籍になったという設定です。

木村佳乃さん演じる母親を見ているとイライラしてくるのですが、DV被害のトラウマというのはそれだけ深刻ということでしょう。

残念ながら、今のところ、このドラマには弁護士が登場しません。

こういう問題こそ、弁護士が力を発揮すべきだと思いますが。

最終回あたりに、突然、古美門登場・・・・なんてことはないですね。

   

民法772条は、1898年、今から110年以上も前にできた法律です。

近時のDNA型鑑定の進歩からすれば、生物学上の父親を確定させることは難しいことではありません。

いろいろな救済措置があるとはいうものの、今や必要性の薄れた民法772条は、見直すべき時期が来ているのかもしれません。

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民法772条の問題について詳しくは法務省のHPへ

http://www.moj.go.jp/MINJI/minji175.html

    

「息もできない夏」はこちら

http://www.fujitv.co.jp/ikimodekinai_natsu/index.html