つなハピ

愛知県一宮市のNPO団体つなハピは『つながり合ってハッピーになろう』を合言葉に親子・教師・市民で楽しく活動しています!

8月例会『平和のはなし』④

2018-08-25 07:08:55 | 日記
エイさんのお話を絵本にしていくときに、横井庄一さんの出身地が愛知県(現・愛西市)で、帰国後は名古屋市中川区に住んでいたことを知って、ご家族で横井庄一記念館へ行かれたそうです。

そこで、一躍有名になった横井さんが帰国後にどんな風に暮らしていたのか、館長である妻の美保子さんから話を聞かれたそうです。

児童館で読み聞かせをしている亀山さん。
子どもたちに、横井さんの話をしたいと思って、資料を探すも…ほとんどなく。
あんなに有名になった人なのに…と逆に驚かれたそうです。
それなら、自分で作ろう!と思い立ち(そこが亀山さんですね!)、できたのが『よこいしょういちさん』の切り絵絵本です。

美保子さんから話を聞いて、1年半かけて制作されました。



ここで、絵本を拡大印刷して紙芝居にしたものを読んでくれました。



召集前に食べたいなり寿司が最後のおふくろの味になったこと
グァム島での過酷な生活
戦友の死
何ヶ月もかけてパゴ(ハイビスカス)の木の繊維から作った洋服
帰国したときの一言「恥ずかしながら生きながらえて帰ってまいりました」
帰国後の孤独感
美保子さんとの出会い
陶芸という生きがい

このつぎは
いくさなき世に 生まれきて
父母子らと ゆうげをかこまむ

…という横井さんの句で締められます。



横井さんのお墓の横には、グァム島で自分の生を支えてもらった小動物のお墓もあるそうです。

亀山さんの優しい語り口で、横井さんの年少期から晩年までの生涯が語られました。



読み終わったあとは、横井さんが作った洋服の写真を見せていただいきました。
ポケットやベルト、細部までこだわった仕上がりに、「お〜!」と感嘆の声が上がります。
召集前に洋品店で働いていらっしゃったとのことですが、それにしてもスゴイです。

実際の写真を見せてくれたことで、“生き抜いた”横井さんの生活をよりリアルに感じることができました。

自宅の一部を開放した横井庄一記念館では、機織り機、魚を捕るかご、ココナッツの実で作った椀などの道具が展示されています。
開館は毎週日曜日で10:00 〜16:30、入館料は無料です。

横井さん制作の花器(紙芝居の裏表紙)も持参してくださり、戦争の悲惨さはもちろん、そういう時代を生き抜いてきた横井さんの人柄を伝えたい!という亀山さんの気持ちが伝わってきました。



名古屋市の小・中学校に働きかけ、絵本を置いてもらえることになったそうですが、その数なんと800冊!!
全部、手作りです。驚きです。

たくさんの人に読んでもらいけれど、手作りでは限界があるので(800冊手作りした亀山さんの言葉、重みが違います!)、amazonで製本化できることを知り、販売することにしたそうです。
A4サイズ縦版・864円(税込)です。
ぜひ、手に取ってみてください。

広く色々な場所で読んでもらえるといいなと思います。

⑤へ続く!