50のひとり言~「りぷる」から~

言葉の刺激が欲しい方へ。亡き父が書きためた「りぷる」(さざ波)を中心に公開します。きっと日常とは違った世界へ。

幸男は昔から優柔不断な男と彼に見られている。・・・

2015-08-13 22:45:41 | 小説
幸男は昔から優柔不断な男と彼に見られている。伝言板には退屈な日の暇つぶしくらいにされている。店内は他に一人、二人ぽつりと客がいるばかりだ。幸男は格好のカモにされているのを知っていて、自分でも情けないほど席を蹴って立てない。彼の多弁癖に流される外ない。

(つづく)