50のひとり言~「りぷる」から~

言葉の刺激が欲しい方へ。亡き父が書きためた「りぷる」(さざ波)を中心に公開します。きっと日常とは違った世界へ。

そう言ってまたタバコに火をつけ、幸男が・・・

2015-08-20 20:43:04 | 小説
そう言ってまたタバコに火をつけ、幸男がまじめに聞いていると思ってか、どうか、
「喫茶店に望月も退屈まぎれにきたんだろう、つまり。それとも、道江さんと、望月にかぎってそれはないか。だとすると独身時代がなつかしくなった、そしてばったり気楽なぼくとであった、気晴らしにはなるでしょう。時にはアバンチュール、どうだ、望月」
と彼が斜めにかまえて言った。

(つづく)