50のひとり言~「りぷる」から~

言葉の刺激が欲しい方へ。亡き父が書きためた「りぷる」(さざ波)を中心に公開します。きっと日常とは違った世界へ。

妻子ある男をほのめかす気がまえは・・・

2015-10-04 14:14:47 | 小説
妻子ある男をほのめかす気がまえは、幸男にはなくもなかった。もともと手の届かない女性にはあこがれの外に、一つの可能な望みもないと思いあたる。縁者のいない理恵の方にこそ、孤独な故郷で同情に値する。では別れのキッスはと自分に問うが、できそうにない。

(つづく)


最新の画像もっと見る

コメントを投稿