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言葉+感覚=かたち

2006-11-25 | 私的コレクトBOOKS
【池澤夏樹著・『マリコ/マリキータ』角川文庫・「帰ってきた男」より抜粋】
「その顔つきからぼくは、彼もぼくと同じ種類の精神の主だと思った。この荒涼たる世界にぼくたちは溶け込んでしまいたいとどこかで願っている。自分たちがいたことの証拠を地上に残すことなど、ぼくたちは考えもしない。なるべく早くこの世界に同化して、微塵になって空気の中に漂うようになりたい。自分の魂を百万羽の小鳥に分けて、それぞれの小さな生活の中に紛れ込んでしまいたい。」

【2002年8月1日 詩日記*御神酒(mucky)の部屋*から転載】
「山には子どもの頃から母親に連れられてよく登っていた。だから、山は私の一番心休まる聖地。子どもの頃、山に行くと、頭の奥底にいる不思議な感覚が動き出す感じがした。その感じがすごく好きだった。そして、その風景を食べてしまいたくなった。今思うと、第六感を刺激する山の力を感じていたのではないかと思う。そして、自分がその力と一体化したい衝動が起こっていたのではないか・・・。子どもの感覚は鋭い。今でも、山に行くとその不思議な感覚を思い出すことが出来る。」


笑門のサン助が貸してくれた本『マリコ・マリキータ』

この短編を読んでいて、すごく近い感覚で共感できる!昔、詩日記でも書いたあの感覚と同じだ!っと嬉しくなった。池澤夏樹は好きな作家の一人。やっぱり作家ってすごいんだなぁ。こうやって言葉で表現すれば、感覚的なことを伝えることが出来るんだぁ。。。っと感激してしました。「帰ってきた男」かなり奥深いですよ。
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