安藤武著、三島由紀夫「日録」(発行所未知谷、1996年発刊)を読んだ。猪瀬直樹が「ペルソナ三島由紀夫伝」を書いた時、安藤武の蒐集した「日録」は無味乾燥な研究書と違い三島由紀夫の息遣いが伝わって来ると帯に書いているので、これは読み物としても面白いのでは…と購入しました。実に面白かった。彼の45年の生涯の毎日が手に取るように解り、存在が身近に感じられ迫力があった。熱海で執筆した事や、ペンネームの三島は修善寺の新井旅館で恩師清水文雄と話し修善寺へ来る途中の駅「三島」で、そこで仰ぎ見た富士の秀峰から決まったなど、既に知られているところです。13歳から歌舞伎好きの祖母と月に2~3回歌舞伎を観ています。観劇帳を作り、後の文章表現、言葉の豊かさの原点になったと思う。毎年1月2日には鎌倉の川端康成の家へ年賀に必ず行っている。川端康成を大変尊敬していた事が良く解ります。
では最も重要な事、いつ頃から自決への道を歩み始めたか?私はその萌芽は身体を鍛えるべく早稲田でボディビルを始めた、昭和30年30歳の時…だと思った。後に文武両道と言いながら剣道も始める。”切腹”にも興味を持ち、そこに美を求めた。自決へ加速したのです。
美しい細やかな表現や耽美をもっと深く追求して生きて欲しかった。政治には興味がないと言っていた彼でいて欲しかった。著者の綿密な蒐集力の素晴らしさに脱帽。
では最も重要な事、いつ頃から自決への道を歩み始めたか?私はその萌芽は身体を鍛えるべく早稲田でボディビルを始めた、昭和30年30歳の時…だと思った。後に文武両道と言いながら剣道も始める。”切腹”にも興味を持ち、そこに美を求めた。自決へ加速したのです。
美しい細やかな表現や耽美をもっと深く追求して生きて欲しかった。政治には興味がないと言っていた彼でいて欲しかった。著者の綿密な蒐集力の素晴らしさに脱帽。