昼食にはバンベルグ特産のラオホ・ビール。燻製の麦芽を使った香りの高いビールです。このスモークの香りは独特で酷があり、黒ビールよりも深い味わいがあります。その昔、あるブルワリーが火災にあい、その時の麦芽を使って醸造してみたらスモークド・ビアーが出来上がった…と言う話を聞いた事があるのですが…。2005年、ここで初めて出会い大いに気に入り買ってしまった。三本の空瓶が台所の片隅にまだ鎮座ましましています。
聖堂内にあるこの像は13世紀初めのもので中世における支配者の理想像と伝えられています。無髭だが王冠を頂く事から支配者と見られるという事。しかし、像の人物が誰であるか、作者も解らない。研究者の推測ではハンガリー国王シュテファン一世では…と考えられているそうです。何故なら彼は皇帝ハインリッヒ二世の姉妹をお妃にしているそうですから。
皇帝と皇妃の石棺の側面は他界する皇帝と嘆き悲しむクニグンデ妃の別離や二人にまつわる物語が現されています。内容を理解し、時間をかけてみたら非常に面白いと思う。皇帝の持病である膀胱結石を聖ベネディクトが秘法によって除去する場面(お抱え医師は作者リーメンシュナイダーの自画像といわれているそう)や、クニグンデが貞節を証明するため火傷することなく灼熱の刃上を裸足で歩くなどが刻まれています。どうぞこれからバンベルグへお出かけの方、頭の片隅にご記憶を…。
カイザー・ドームでの必見は皇帝ハインリッヒ二世と皇妃クニクンデの石棺です。これはドイツの高名な彫刻家リーメンシュナイダーの傑作と言われている。1499年から1513年の間に完成したそうです。石棺の上には皇帝とお妃の等身大のレリーフが彫られています。