ディナーはホテルでスープ、ウインナ・シュニッテェル、パスタです。スープは味の深い旨みのあるトマトスープでしたが、塩からくて塩からくて仲間全員がギブ・アップ。添乗員のKさんが立派でした。みんなの意見をホテルへ伝えて下さった。ホテルの人は「このスープを飲んでビールを飲めば私のように…」と言ってお腹を叩いたそうですが、彼はどうみても凄いメタボ。Kさんは作り直すよう交渉したのです。日本人は笑ってごまかす、具合が悪くなるといなくなるなどが普通、しかし彼女は本当に素晴らしい添乗員だと思った。堂々と意見を言い通した。メインを先に頂いてその後このミネストローネが出てきました。普通のミネストローネでしたが、添乗員Kさんの配慮がスープの味となり暖かく身に沁みた。添乗員Kさんに感謝感激の旅の一こまです。
バイロイトでの宿泊はマイスター・ベア・ホテル・バイロイト。小さいが歴史はある。しかし夏のハイシーズンには音楽祭に集まった人々の宿泊となるのでしょう。中庭を挟んで手前は歴史を感じる建物ですが、後方の建物は今出来のようです。
夏のバイロイト音楽祭の開かれる祝祭歌劇場。1876年にワーグナー自身が音響効果を考えて設計した劇場です。勿論中を見る事は叶わなかったが、今回バイロイト訪問は宿泊地が変更になった事のプラス・アルファなのですね。偉大な支援者であったルートヴィッヒ二世との関係を知り、ワーグナーの作品の一つ”タンホイザー”(2000年ウィーンのオペラ座で)を観た私にとってバイロイト訪問は意義のある事なのです。しかし、真っ暗け…。
彼の家の裏庭に夫妻のお墓があります。低い木に覆われた4、5メートル四方の楕円形の小山の真ん中にプレートが置かれているすっきりした墓地。過日降った雪が暗闇のなかで仄かに浮かび幻想的です。二人とも既に結婚していて、離婚しないうちに結ばれてしまう。その情熱はこの中に眠っています。
ワグナーが妻コジマと住んでいた家です。毎年、7月の下旬から一ヶ月バイロイト音楽祭が開かれる。10万人にも及ぶ世界中のワグナーフアンが集まるそうです。音楽祭に来る事は無理でもこの街の雰囲気を体感するだけでも…。しかし夕暮れの早いヨーロッパの冬、真っ暗で残念!