プラムフィールズ27番地。

本・映画・美術・仙台89ers・フィギュアスケートについての四方山話。

< 名建築で昼食を >(1話・2話)

2020年10月01日 | ドラマ。
うぉぉぉぉぉ~~~~!きた~~~~!

久々に気分が上がる出来のドラマだね!これは嬉しい。好きだ。
えらいぞ、テレ東!

さすが「美の巨人」制作のテレ東。
このドラマはまさにあれの発展形じゃないですか。「新・美の巨人」が
すっかりタダの美術番組に成り下がった昨今、その実力がこんなところで
発揮されるとは。うれしい。


もう名建築紹介の番組なんて死ぬほど見てるんですよ。
……死ぬほど見ているわりには「アンスティテュ・フランセ」は初だったが。
でも自由学園なんて、10回は見てますからね。
建築自体は好きだけれど、飽き飽きしている側面があるというのが正直なところ。

でもこんな風にドラマ仕立てで見せてくれるとさー。
普通の美術番組とは違う視点から見られて、見方が変わる。


アンスティテュ・フランセの回。
色使いが若干ダビタシオン。でももっと似てる建築があった気がするなー。
オランダあたりのー。あ、シュレーダー邸。
内装の、線が目立つところと色使いが似ている。建築家はリートフェルトですが。

わたしはもっとクラシックなスタイルの方が好きなので、建物自体は
そこまでではないけど、この時代が好きな人は好きだろうなあ。
フランスだし、こじゃれた感じだし。

あ、でも二重らせん階段を「世界でこことシャンボール城にしかない」って
いうのはヤメテ。日本にも会津さざえ堂がありますよ。
日本にあるくらいだから他のどこかにもあるんじゃないかなあ。
原案はダ・ヴィンチじゃないかと言われていますよね。ダ・ヴィンチは
晩年、シャンボール城のまあまあ近くに住んでましたからね。

あ、田口トモロヲか池田エライザのどっちかがシャンポール城といってた気がした。


自由学園明日館の回。
はいはい、ライト。はいはい、食堂。はいはい、教育への共感。
――と思っていたが、壁の穴まで紹介してくれた番組はなかった。
掲示物を貼っていた画鋲の跡。手ですり減った木の表面に穿たれた小さな穴。
人のぬくもりが伝わる。


普通の美術番組よりもずっと近い視点で建物を見てくれるので、すごく身近に思えた。
説明してくれる学芸員の人も、いつでも誰にでも説明する部分よりも
もっと小さいネタを出してくれた気がした。

明日館の壁画は前にテレビでやってたかもしれないけど、あまり印象になかった。
いい絵ですね。子どもたちが描いたと思うとね。


ドラマと教養番組の理想的な混交かと思います。
なんだったらドラマ要素もう少し少なくて良かったけど。
元カレから預かったぬか床の話だけで良くて、カフェを開く話とかは
いらなかったなあ。ここは好き好きだけど。
食べもののメニューも色どりを添えている。ま、最近食べもので釣ってますよね。

田口トモロヲは「植物男子」が面白かった。今回の傾向も似た感じ。
でも今回の方が淡々と進むのかな。淡々と行って欲しいですね。
下手にひねらないでほしい。

池田エライザは初めて見たが、役柄にあっている。
一昔前なら、市川実日子がやったような気がする。
素の感想が混じっている気がしていい。このテンションで最後まで行って欲しい。


そろそろ「乙女心」という言葉の定義を変えるべき時かもしれないなあ、と
1話を見て思った。
現時点では揶揄の意味を大いに含んでいる「乙女心」という言葉だが、
「KAWAII」が世界語になりつつある今、大真面目に使える単語になってもいい。

「おじさんはカワイイものがお好き」というドラマもあったが(1話でギブ)、
可愛いを可愛いと素直に受け止められる意識変革が進んでいる昨今だし。
表現の幅が広がる気がする。


あ、そうそう。
このドラマのいいところは、いろんな時刻の建築を見せてくれるところ。
それなりに撮影に時間もかけているんだろう。通常建築の番組だと晴れた日の
昼間の光でしか見られないが、夕暮れの光の中でも見せてくれる。
これは新鮮だったなー。

今後も普段映されない、そういう部分をお願いしたい。







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