プラムフィールズ27番地。

本・映画・美術・仙台89ers・フィギュアスケートについての四方山話。

< 南極料理人 >(Hulu視聴)

2015年10月06日 | テレビで見た映画。
予想よりもはるかに……話がフラットで、ストーリーの山場のない映画でした。
だがそこがいい!!

南極ドームふじ基地の日常生活。
わたしは全て実話として見ましたよ。実話に違いないと思う。
だからこそ、その強みで面白かったんだと思う。事実は小説よりも奇なりというか。
素材が良ければ下手な味付けをしない方がウマい、とかそういうこと。

といっても、そう見せられるのが作り手の技量なんだろうな。
原作に忠実に作ったのはよくわかるけど、作品としてサッパリ面白くない映画もまた多い。
こんなにさりげなく作ってさらに面白いというのは作り手のオテガラですよ。

なにしろね、おっさん嫌いのわたしがむさくるしいおっさんばっかりのコレを楽しく見たんですから。
もうそれはそれはむさくるしくてね!イケメンなんか一人もいないしね!
(堺雅人と高良健吾は一般的にはイケメン認定だろうが、この映画ではむさくるしい)

やろうと思えば、彼らの専門分野をプロジェクトX風にかっこよく挟むことも出来ただろうに、
全くそんなことはしてないしね!
唯一、氷柱採取が専門部分だけど、そこがまったくカッコよさに繋がってないしね!
むしろ娘の歯を落っことしちゃうしね!
徹底している。監督さんエライ。
この監督の他の映画、ちょっと見たいなという気分になった。


食材がけっこう良いのが意外だった。やはり他に何の楽しみもない南極基地、
せめて食べ物だけはそれなりにゴーカに、という親心か。伊勢海老とかあんな大きな塊肉とか。
食材って何度かは補給されるのかなあ?
まあ限度はあるにしても、宇宙ステーションとは違って地球上のことなんだから、
あんまり量に縛られないといいなあと思った。
深夜にラーメンつまみ食い?しても生き死にに関わらないくらいだろうから、そこまで厳しくないだろうけどね。

現実には、ほんとはもっと大変なことは多いと思いますよ。
それこそプロジェクトX風に、仕事上の壁に当たることも多々あるんだと思う。
早い話、水を作る仕事だけでも大変でしょう。それを毎日なのか週に何回かなのか、続けていくだけでも大変でしょう。
狭いところで1年以上も閉じ込められる、その閉塞感もすごいでしょう。
そういったことを描かずに、ユーモラスに日常生活を積み重ねて行く。フィクションの上手さは選択の上手さ。
エライねー。



面白い映画でした。全然地味に面白い。
大事だなあ、美味しい食事って。


Huluにて視聴。
(配信状況は随時変更があります)

Huluで今すぐ視聴!今なら無料視聴実施中!














コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
«  スワローズ、優勝おめでとう。 | トップ | < 刑事7人 >(ドラマ視聴) »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

テレビで見た映画。」カテゴリの最新記事