グルグル日記

自分らしい花を咲かせるために

大阪旅行記 舞洲環境局

2011年07月18日 | 散歩
一日目。晴天☆ 朝からかなり暑いです。
念願の舞洲環境局へ行きました。もちろん内部見学の申し込み済みです。
バス停を降りるともう目の前です。


大好きな画家、フンデルト.ヴァッサーのデザインと大阪の無駄遣いの矛先としてあまりにも有名なこの建築物。
無駄遣いのことは別として、こんな奇抜なデザイン案を承諾したお役所様に脱帽です。
見てるだけでワクワクしませんか!?
どうして彼にデザインを依頼したんだろう。素朴なギモンを感じながらあたりをぐるりと観察。
あれ?向こうにも似たような建物があるぞ?
ゴミ焼却場の分館か?


違った。。。ひとつはゴミ処理場。もうひとつは汚泥処理場。スラッジセンターと呼ばれています。
下水汚泥を焼却し、建築素材として有効利用出来るようにしてるそうな。
管轄は全然違うけど、建物が似てるので一体感があります。
スラッジセンターの話題はあまり耳にしないのはどうしてだろうな?


こちらが見学者用の入り口です。
大胆な中にも繊細なデザインが入っていて、この真似のしようのない色使い。造ろうと思ってもなかなか造れるものではないよね(いろんな意味で) それに、臭い、汚い、近寄りたくないって印象を持つゴミ処理場だけど、ついつい足を運びたくなる。しかもダブル処理施設で舞洲ワンダーランド☆
ヴァッサー氏のデザインコンセプトの主たる柱となるのが「人間(建築)と自然の共生」です。
建築するところは必ず自然破壊がある。少しでもそれを食い止め、共存するために彼のデザインには積極的な植栽が目立ちます。
人間も自然の一部である以上、建築も環境の一部であると考え、可能な限り自然にダメージを与えないように彼は様々な建築物をデザインしました。大阪市も環境について考えるためのトリガーとすべく、彼のコンセプトを取り上げ、ゴミ処理場のデザインに採用したのだと思います。ただ目立つものを・・・人の目を引くものを・・・というわけではなく、彼の考えを取り入れた建築物がこういった処理施設に起用したことは一概に無駄遣いとは言い切れないと思うけどね。

☆500個以上ある窓のうち、半分以上が嘘物。

☆目を引く金の玉だって飾り物以外なんの機能も果たしていないわけ。

☆煙突にくっついてる家だってただのオマケだから別に眺望室になっているわけではない。

☆贅沢に使われている色鮮やかなタイルは日本では発色不可能ということでドイツで作らせたもの。

これを聞いたら無駄使いといわれても仕方ないけどさ、でも芸術の世界に足を踏み入れたらそんなの関係ね~(フルッ)
機能性重視で美意識を省いたら、家なんて箱でいいわけだし、車だって走ってくれればいいし、着飾る服や装飾品、インテリア雑貨だって不必要じゃないか? でもそれがどうでも良いわけではなくって、人それぞれに拘りがあるわけだ。
その拘りを公共施設で主張して、ああいう個性的な建築を作り上げ、賛否両論はあるのは当たり前だけどさ、芸術家に依頼した時点でそれはもう仕方ない。美意識は十人十色。あの施設で100%の賛成を得るのは難しいよなあ。
私は好きだけど!!



ヴァッサー氏のコンセプト一部を紹介します。

焼却工場と煙突は一体のもの。
大きく攻撃的で冷たい表情を持つ建物は、人間おのおのが持っている創造性を活かすことにより
人間らしさを取り戻すことができます。

建物の外観は中で何が行われているかを表現しています。


立ちのぼる赤と黄色のストライプは燃焼工程の炎をあらわします。

一見似たように見えるものでも、全く同じものは存在しない。

屋根の緑化は自然と調和した人間生態的(エコロジー)なコンセプトを象徴するものです。

この緑化は単に象徴的なものだけでなく、実際に大阪の人達、特にここで働く人のために空気を浄化します。

誰でも、自然と人間性を無視した醜い工場より、屋根に木が育っている美しい城で働くことを好むでしょう。




これから行かれることを考えていらっしゃる方は
税金の無駄使いなどという事は横に置いといて。
フンデルトヴァッサー氏の芸術をお楽しみ下さいね^^

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