吉倉オルガン工房物語

お山のパイプオルガン職人の物語

生き続ける証人(あかしびと)

2008年04月09日 | オルガン
トランクが…


おっ


地区長!足ですっ


たっ、立つのか


オープン!


コンプリート


修理のために預かっているリードオルガンです。
実はとても由緒のある楽器なのです。

戦時中、中国で日本軍に捕まったスウェーデン人宣教師は、ひどい扱いをうけたものの、からくも処刑は免れました。
戦後、彼は自分の命を奪おうとした日本人への伝道を志し、来日したのです。
彼が携えてきたのがこのオルガンで、農村や公園を共に回ったといいます。
老齢になった彼は帰国し、このオルガンがあとに残されたのです。

そこには僕らの想像もつかない壮絶な物語があったことでしょう。
このオルガンだけが知っていることもあるでしょう。
オルガンは何も語りませんが、歌うことは出来ます、昔と同じように。
そして、歴史を秘めたまま受け継がれ、さらに時を重ねるのです。

このオルガンは、おそらく楽器店が市販のものを改造したものだと推測されます。
トランク形態になっておさまりは良いのですが、軽くはありません。頑丈さを重視したのでしょう。

古い楽器の修復では、こんな物語と出会うことがあるのです。

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2 コメント

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Unknown (しまりす)
2008-04-11 03:27:08
写真が見れません 何で~?
見たいのに・・・

あれれ 絵文字も見えない 

真っ白だ 

失礼しました
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大丈夫? (ひろなん@風琴屋)
2008-04-11 09:22:49
しまりすさん、ようこそ!

うちの2kのIE6、Fx(Firefox)、それとXPのIE7、Fx、Safariで確認してみたんだけど、正常に表示されています。

う~ん、どうなんでしょう?

先日発見したのですが、Safari(Win用)は、ローマ数字が文字化けしました。
IEとFxでは問題なかったのですが。
ちなみに「カローラⅡ」で化けました。
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