北九州は小倉の夜。
さて、ホテルから街へ出るには「石鹸の国」連合をかすめなければなりません。
石鹸の国の門番のお誘いをかわしつつ通過。でもまあ、昔に比べればジェントルで控えめなも
のです。当局からの締め付けも厳しいのでしょう。
「お兄さん、新しいコがいますよ。どうですか?」
とか小声で言ってくるだけです。
まずは、いつもの立ち飲み屋でで引っかけます。
お店のメンツは去年とは変わっているみたいです。
芋焼酎のお湯割りが定番なのですが、九州のそれは濃くてうれしいです。
食べ物もとても安いのがうれしいですが、こんな料金設定で大丈夫なのかね。
こういう安い居酒屋を「せんべろ居酒屋」というらしい。
千円でベロベロに酔える、で、せんべろ。
ま、わたしベロベロにはならない方なのですけどね。
今回の滞在は短いのでいろいろ食べ歩くことは出来ません。
モツ鍋も鉄なべ餃子も良いのですが、ラーメンでいきましょう。
ちょっとその前に腹ごなしのおさんぽを。
リバーウォークという川沿いの公園です。
ライトアップされていてきれいです。
来たのは「丸和前ラーメン」地元の方のおすすめです。
老舗の屋台です。丸和は日本初の24時間スーパーです。
丸和
もともと店の名前ではなかったそうですが、丸和の前で屋台を出していたので、いつのまにか
「丸和前ラーメン」という名前が定着したそうです。
キッチン
おでんもあります
それから、おはぎ、大福などのスイーツがあります。
お酒はありません。
スイーツは、酔っ払って帰る旦那が奥さんにおみやげ(免罪符?)として持って帰るためのもの
だそうです。九州のおなごも強かけんね!
これが丸和前ラーメンだっ
真っ白ではないトンコツです。程よい豚クサさと多めの胡椒が良い感じです。
このシンプルさが良いのです。力強さがありながら毎日食べても飽きない日常食の資質もあり
ます。
外食産業の難しいところで、提供する側はハレの食としてのインパクトを求めがちなのです
が、それでは飽きられやすく日常食にはなれないのです。
ここは以前と変わらぬお店の人達です。ほっとしますね。
若旦那とぽつぽつ話します。景気が悪いこととか、もうどこでもこんな話ばっかりです。
このあったかい雰囲気の場がいつまでもあって欲しいですね。
ホテルへの帰り道、胸に寂しさが募ってきました。
北九州は僕が故郷と呼ぶのに最も近い場所だからか、単にひとりだからか。
「石鹸の国」の門番がまた控えめに声をかけてきました。
僕が飲んで、ラーメンを食べて来た間、このおっさん達は寒空の下、ずっとこうして通りすがり
の人々に控えめに声をかけては無視されてきたのだろうと思うと、ふとおっさん達がいとおしく
なってしまいました。
振り返ると姿勢を正して
「本当にお疲れ様ですっ」
と頭を下げました。
おっさん達は、ちょっと呆気にとられたようだけど、皆で顔を見合わせて笑っていました。
ほんと、中年男はツラいよね。いろいろなモン背負ってさ。一生懸命がんばってもぱっとしない
しさ。
でも些細なことでも笑顔になれたらいいよね。オレもまだかんばるからさ。
次は昼のラーメンだよ!
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