吉倉オルガン工房物語

お山のパイプオルガン職人の物語

帰ってきた絵

2010年03月21日 | 家族
小学校を卒業した息子の荷物の中に娘りーちゃんの絵がありました。

うーん、そういえば確か1学期の頃、娘が描いた絵を先生がどこかに持って行っ
たらしいことは聞いた気が…。
市内の小中学校を回っているとかいう話だったのですが、よくわかりませんでした。
すっかり忘れていました。その絵が今頃帰って来たのです。

なんだか暗い感じの絵だなあ、色使いが暗いのかな。
変な魚の絵のようです。

娘に尋ねたところ、物語の挿絵を描く課題で、宮沢賢治の「よだかの星」の挿
絵だそうです。
本の挿絵を見たり読み返したりすることでイメージが固まらないように、先生
が一回だけ読んでそれで描いたそうです。

ああ、なるほど。
鳥だったのね。よだか(標準和名ではヨタカ)なんて見たことないものね。
僕も図鑑の写真で見たことしかありません。

「よだかの星」は僕も好きな話だったっけ。だいぶ忘れてしまったけど。
ネットで見てみたら全文があったので改めて読みました。


……

良い絵じゃん…。

一見、魚のようだけどよだかの異形ぶりはよく捉えているよね。
異形の鳥の悲しむ様子が伝わって来るよ。画面全体が悲しい感じだよ。
なるほど、ただの暗い絵に思えたのがストーリーが加わるとそれなりに見えて
くるものです。挿絵だからそれで良いのですね。

しかしなあ、台紙に両面テープで貼り付けただけ、しかもしわしわというのは
いただけないですな。
あとで丁寧に剥がして保存しようね。


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よだかの星PDF

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4 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
感性に脱帽 (北の駅長)
2010-03-23 01:56:37
リーちゃんのよたかの絵の感性の素晴らしさに感動しました。私も保育現場ではよく読書後の印象画のようなものを取り入れたことがありました。テーマがないと描けない子供たちが増えている現実に悲しんだりしたものです。頭でっかちになって自分の生活観がなくなってしまった子供たちがおおいのです。しかしリーちゃんの絵には、自分の生活観が溢れていますね。
自然の中での原体験を充分に積み重ねている生活の日々がうかがわれていい育ちをしている事に乾杯です。
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理由不明の自信 (ひろにゃんof風琴屋)
2010-03-27 00:49:33
北の駅長さん、ようこそ!

娘は全国レベルの絵画展でも入賞したことがあるのですが、大抵、受賞作品を描いているときには理由不明の自信と確信に満ちているのです。
「ここはこれでいいの!」
という感じです。

うちは特に絵の教育はしていないのですが、コンクールの応募作品展で、絵画塾のせいなのかはっきりした「流派」が見てとれます。
何人もの子が似通った構図(例えば魚眼レンズ風)で描いていたりするのを見ると、ちょっとどうかなあと思います。
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Unknown (しまりす)
2010-03-30 03:57:10
とってもいい絵ですね。
ずっ~と見ていたい。家に飾りたい!

思わず
よだかの星を読み直してしまいました。

これからも何度となく見させてくださいね。

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そのうち (ひろにゃんof風琴屋)
2010-03-31 01:09:39
しまりすさん、ようこそ!

そのうち娘は個展を開くそうです。
八ヶ岳には小さなギャラリーが結構あるので現実的です。

娘の5年前の受賞作品を主催者が今もネット上で公開しているのですが、実名入りなのでちょっと紹介しにくいのです。

真ん中にでかでかとキャラクターを描く様式は変わっていません。

近々、とんさんの卒業制作を公開します。
木の箱に彫刻とペイントをしたものです。
まあ、ケッサクです。傑作というよりも。
乞うご期待!
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