戦前の国産ハーモニウムの修復、完成しました。
今回は写真多めですよ。
ベビーオルガンの部品を流用、改造して製作しているようです。
西川と言っていますが、ブランドはこうです。
日本楽器はヤマハですね。
西川は大正10年にヤマハに買収されましたが、その社員の技術力とプライドは非常に高く、現場は独立を守ったそうです。
ヤマハも西川のブランドを残しましたし、日本楽器横浜工場と書いてあっても、愛好家はそれを西川とみなします。
なので、これも西川。
弁と鍵盤はフレキシブルなフェルトで連結されています。
弁のパッキンはフェルトと革の二枚貼りですが、フェルトが虫に食われていたので、厚手の革に全交換。
フイゴのリブ(茶色いところ)は紙製、かつては馬糞紙とよばれていた黄ボール紙。
本当はサイズ拡大してみたい気持ちがあったのですが、オリジナルの部品が程度良く残っていたので再使用しました。
フイゴのためのスペースは十分あるので、もっと大きく作りたいところなんですけどねえ、量産メーカーがイレギュラーものを作るのってものすごいコストがかかるようです。
風箱をセット。前側にピボット(回転軸)があってクルンと後ろ側が開くのはハーモニウムのお約束です。
試奏してもらった結果、つかいにくいということなので、改良。
中央よりやや左にしてあるのは、ニーレバーを右足で操作する時の妨げにならないようにと考えました。
とりあえず木のノブを付けていますが、個人的な好みとしては真鍮のもっと小ぶりのノブです。
真鍮です。シンチュー!シンチュー!(真鍮フェチ)
軸にはM4のネジが切っておいたので市販の把手、ノブの類から選べます。
機能的には、欠陥と言えるほどの部分もあるのですが、惚れてしまえばアバタもエクボ。
その時代の人たちの努力の結果。
今日はここまでっ。
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