吉倉オルガン工房物語

お山のパイプオルガン職人の物語

将欲弱之、必姑強之

2012年12月13日 | 思うこと

きっかけは他愛もないことなんですけどね、老子の言葉を思い出しました。

その他愛もないきっかけってのはこちらのいわゆる「やる夫スレ」です。
やる夫と佐々木のくだらない日常 第一四話 

将欲翕之、必姑張之、将欲弱之、必姑強之、
将欲去之、必姑与之、将欲奪之、必姑予之

まさにこれを翕(ちぢ)めんと欲すれば、必ず姑(しばら)くこれを張る、
まさにこれを弱めんと欲すれば、必ず姑くこれを強くす、
まさにこれを去らんと欲すれば、必ず姑くこれに与(くみ)す、
まさにこれを奪わんと欲すれば、必ず姑くこれに予(あた)

老子らしいちょっとひねった表現ではありますが、これは外交では使われている手段として知ら
ています。

相変わらず、「北」のロケット/ミサイル騒ぎには閉口します。
最近のマスコミのなりふり構わない偏向報道には呆れます。外国にはどう発信しているのだろう?
あれをミサイルと断じていれば、これは言いがかりと第三者には認定されます。
日本には何も非がないはずなのに、 言いがかりをつけたことでマイナスポイントが付きます。
結構対外的にはロケットと言っているかも知れません。

この件で、ミサイル防衛の強化を騒ぐ向きがありますが、そうした場合得するのは「北」と「米」で、
損するのは日本ですね。
仮想敵国の軍事を強化させるというのは、有効な戦略です。

まさにこれを弱めんと欲すれば、必ず姑くこれを強くす

というのはこれです。
軍事にはカネが掛かり、しかもそれ自体に生産性が無く(屯田兵など半農軍隊は除く)しかも大量
に消費をするという特徴があります。
兵員を食わせていくだけでも大変な出費ですし、手に入れた装備の維持、管理費は膨大です。
飛行機や船、車両も動かさなければダメになります。普通、民間型のそれらより燃費が悪い。
弾薬も演習で使わなければなりません。 
火力発電の燃料コストがどうのなんてワロスwwwというくらいのお金が掛かります。
しかも「有事」が無ければ、全くのムダ金です。

ブラフをかけて、仮想敵国の軍事力を強化させた上で、ピタッと大人しくして付け入る隙を与えな
いでおけば、仮想敵国の出費は無駄にかさみ、しかも武器の販売関係者(仮想敵国内を含む)か
らバックを得られる可能性もある。
うまくすれば戦争をする以上のダメージを仮想敵国に与えられる上策です。

ま、どうか知恵をもって引っかりませんように。
カジノでブラフに引っかかってブチ込んで素っ裸にされる素人のようになりませんように。 

景気がずっと停滞していて、軍事でも何でも良いから手っ取り早くお金が動くと良いという考えが
一部の人達にはあるのでしょうが、投資は回収プランを立てた上で行うべきでしょう。

原発もそうだけど、投資や経営は、助成金や補助金無しで利益を上げられるというのが健全な姿
だと思います。

長引く不景気に、見通しの立たない未来、一挙に解決してスキーっとしたいけれど、それは無理っ
てものです。 
じっくり良い方向を探っていくしかありません。 

 


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