吉倉オルガン工房物語

お山のパイプオルガン職人の物語

鍵盤

2006年03月07日 | オルガン
リードオルガンの鍵盤に貼ってあるプラスチックが劣化していたのを、木に替えました。
もう1年近く前になります。

やっぱり,天然素材はいい。時間とともに味が出ますね。
写真が小さいのでわかりにくいですが、飾り面も少しとってあります。
敢えて虎斑(とらふ、縞がみえますか)を目立たせる木のとり方にしました、完成直後は、少し見た目にうるさい感じがしたのですが、今ではだいぶ落ち着いた色調になったきました。

爪のあとが残っていますが、これは演奏者の爪に負けてあげたわけですから、褒めてあげたいくらいです。

天然素材は怖いですね。時間とともに変化していきますが、それが吉とでるか凶とでるかわからない。
工業製品はほとんど、製造直後がベストで、あとは劣化をたどるのですが、天然素材は時間とともに味が出るものですね。もちろん、それなりの仕事をしなければいけませんが。

鍵盤というのは、演奏者と楽器の最重要な接点なのに、量産型楽器では皆同じに作ります。
シンプル イズ ベスト ともいえますが、デザイン性を持たせた作りの鍵盤は、それ以上に、演奏者、所有者に喜びを与えます。わけもなく触りたくなります。

今年は鍵盤張替えのサンプルも用意しようと思いますので、機会がありましたらぜひ触ってみてください。

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1 コメント

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リードオルガン (井口恵利子)
2018-06-14 00:17:43
タイムスリップして、読んでいます。
一番好きな、機種のオルガンの写真アップありがとうございます。
偶然にも、2006年の朝ドラで、純情きらりの時に、このオルガンが、使われていましたね。
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