吉倉オルガン工房物語

お山のパイプオルガン職人の物語

なんとか…

2009年06月28日 | 自分のこと
なんとか、新会堂の初礼拝にオルガンを間に合わせることが出来ました。
まだ、手を入れなければならないところはあるのですが。

前日の午後2時頃に一応の整音、調律が出来て、演奏者の方に試奏して頂けたのです。
ワタシ、安堵の中でちょっと眠ったというのか意識を無くしました。
連日、暗い間に寝ることがなかったのでした。
午前4時頃には明るくなってきて、そこで一休み、6時半頃から作業開始して、持参した焼きおにぎりやパンを食べながら作業、トイレに二回行った以外ずっとそのまま朝までなんて日もありました。

教会でも少しお話させて頂いたのですが、自分が自分の意志で活動した自覚があまりありません。
不安もなく、疲労もなく、むしろ幸福感さえ感じながら作業をしていたのです。
深夜に配線をしていたときに、突然
「ちがーう!」
と言う声が聞こえて、手許を見ると、配線の順序を間違えていたということもありました。
数箇所の誤配線、配管は覚悟していたのですが、皆無でした。

今は、これでも身体に気を使っているので、それほど無理はしないことにしているのですが、昔は、極限まで自分を追い込んだりもしたものです。
極度の疲労、睡眠不足、飢餓が重なり、幻聴、幻覚に苛まれたりしたものです。
それはもう、歴史上の宗教家が見たであろう世界そのものです。
神々しい存在、異形の者、すでに亡きひとたちが現れたりして。
昔でいう分裂症、今なら境界性人格障害の領域でした。

でも、それらすべては僕自身の内的世界の存在であり、邪悪に見える者であっても敵ではありません。
その辺が自覚できると、自分の軸がだいぶ安定します。
それらは僕をあるいは叱責し、あるいは励まします。
迷わせるということもあるのですが、迷いこそ最高のアドバイスであったりするのです。ツライけど。

僕は、受信型の人間のようで、こういうタイプは、人や事情や事件に「導かれる」というパターンが多いのです。
僕がしばしば、自分が外部からの力で動いているような感じを受けるのもそうだからでしょう。

いずれにせよ、ちょっと危険な領域に踏み込んでいるので、出来れば避けたいものです。

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4 コメント

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Unknown (たびくう)
2009-06-29 08:55:25
私の知らないムズカシイ世界に行かれてお仕事されてるんですね!
心中お察しします。
無事にお仕事が終了されたアカツキには、こちらの世界に戻ってきてくださることを楽しみにお待ちしてます~。
またいつか、ヴェトナムコーヒーをブラックでどうぞ~!
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通常空間へ復帰中 (ひろにゃんof風琴屋)
2009-06-29 22:35:09
たびくうさん、ようこそ!

ムズカシイというよりはアヤシイ世界から復帰中です。
まだ、妙にナイスなひらめきがあって助かっているんですけど。

アヤシイ世界は、入るのはわりと簡単で出るのが難しいものです。
戻れない人、戻りたくなくなっちゃう人もよくいます。

もうひといきです。
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お疲れ様でした (Sogno)
2009-06-30 12:49:45
泊り込みでの追い込み作業お疲れ様でした。きっと、教会の皆様もお喜びのことと思います。
今後のご活躍をお祈りいたします。
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末永く (ひろにゃんof風琴屋)
2009-06-30 22:14:47
Sognoさん、ようこそ!

まだ少し、やることは残っていますが、なんとかなって本当に良かったです。

今後一年くらいは、様子を見るつもりです。

人が楽器を育てるものですし、楽器が人を育てることもあります。

末永く、オルガンと人とが良い時を重ねて行くことを望みます。
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