○方法俳句675・材質発見2・川名将義01・2024-11-21(木)
○「冬ごもり思考が粘土質になる」(『回帰』2018)(川名将義01)
○季語(冬ごもり・三冬)(「→版元ドットコム」より引用)【→方法俳句-索引1・索引2・索引3・索引4・索引5】【→俳人一覧(あ・いい・いた・うえ・お・か・き・くけこ・さ・し・すせそ・た・ちつてと・な・にぬねの・はひ・ふへほ・ま・みむめも・や・ゆ~)】【→俳句結社索引】
【鑑賞】:「材質発見」第2弾。「→鋼(はがね)」に次いで。脳みそが粘土質に近そうだがその思考が粘土質になるというのだ。思考停止の冬籠。
○川名将義(かわなまさよし)
○好きな一句「潮干狩貝になりたき人もをり」(『回帰』2018)02
○季語(潮干狩・晩春)(引用同上)
【Profile】:→中原道夫に師事。「銀化」第一同人。別所真紀子主宰連句誌「解纜」会員。句集『海嶺』にて横浜俳話会大賞受賞。
○挿絵俳句675a・山茶花の・透次689a・2024-11-20(水)
○「山茶花の丁字路右に折れて来て」(『遠景』2024)(→鎌田透次689a)【→Haiku and Illustrationへ →第14句集50句へ】
○季語(山茶花・初冬)
t-junction with sasanqua
flowers blooming
please turn right there / Touji
【作句メモ】:事前に差し上げた葉書にこちらへの道筋を書いておきました。「咲きつつも山茶花散るにまかせたり」(透次)。
○五感俳句675・触覚29冷感・後藤兼志01・2024-11-18(月)
○「指で溶く絵の具つめたき神の留守」(『後藤兼志全句集』2014)(後藤兼志01)
○季語(神の留守・初冬)(「→週刊俳句 Haiku Weekly」より引用)【→五感俳句-索引1・索引2・索引3・索引4・索引5】【→俳人一覧(あ・いい・いた・うえ・お・か・き・くけこ・さ・し・すせそ・た・ちつてと・な・にぬねの・はひ・ふへほ・ま・みむめも・や・ゆ~)】【→俳句結社索引】
【鑑賞】:荒々しさを感じる絵の具を指で溶く行為。キャンバスにも指で塗りこむのであろうか。神の留守の間に神に知られぬうちに書き上げるつもりなのであろう。「触覚」の中で手指に感じる冷たさは「→水中に水より冷えし瓜つかむ」(上田五千石)に次いで2句目。
○後藤兼志(ごとうけんじ)(1947-2013)
○好きな一句「鳥移る先も枯木でありにけり」02
○季語(枯木・三冬)(「『俳人年鑑』2004年版(北溟社)」より引用)
【Profile】:愛知県出身。「河」「鴻」に所属した。「鴻」では同人会長。
○五体俳句675・首10・井上泰至01・2024-11-17(日)
○「首太き男の買へる大熊手」(井上泰至01)
○季語(大熊手・初冬)(「俳句201506」より引用)【→五体俳句-索引1・索引2・索引3・索引4・索引5】【→俳人一覧(あ・いい・いた・うえ・お・か・き・くけこ・さ・し・すせそ・た・ちつてと・な・にぬねの・はひ・ふへほ・ま・みむめも・や・ゆ~)】【→俳句結社索引】
【鑑賞】:さぞかし派手な大熊手なのであろう。それを高々と抱え酉の市の大通りを闊歩する。その男の大きな頭とそれを支える太い首。今日は「二の酉」。
○井上泰至(いのうえやすし)
○好きな一句「麗人は首から知れるショール哉」02
○季語(ショール・三冬)(「俳句界201512」より引用)
【Profile】:1961年京都市出身。防衛大学校人間文化学科教授。専攻は日本近世文学。「上智句会」所属、「若葉」同人。
○方法俳句674・遺留品8・平松小いとゞ01・2024-11-16(土)
○「紙白く書き遺すべき手あたゝむ」(『平松小いとゞ全集』2020)(平松小いとゞ01)
○季語(手あぶり・三冬)(「→wikiwand」より引用)【→方法俳句-索引1・索引2・索引3・索引4・索引5】【→俳人一覧(あ・いい・いた・うえ・お・か・き・くけこ・さ・し・すせそ・た・ちつてと・な・にぬねの・はひ・ふへほ・ま・みむめも・や・ゆ~)】【→俳句結社索引】
【鑑賞】:1944(昭和19)年「ホトトギス」4月号「雑詠」の初巻頭句。中国に従軍中銃弾に斃れた。掲句により忌日は「白紙忌」と名付けられた。掲句より想起される句は「→鉛筆の遺書ならば忘れ易からむ」(林田紀音夫)。無季ではあるが「手あたゝむ」を「手あぶり」と解釈した。
○平松小いとゞ(ひらまついとど)(1916-1944)
○好きな一句「ぬれ草に大きく光る螢かな」(『平松小いとゞ全集』2020)02
○季語(螢・仲夏)(引用同上)
【Profile】:和歌山県新宮市出身。父・平松竈馬(いとど)が創刊した俳句雑誌「熊野」に拠る。→高浜虚子に師事、「ホトトギス」に投句。学徒動員で出兵、中国河南省での作戦に従軍、戦闘中に敵軍の銃弾に斃れた。
○挿絵俳句674b・電網に・透次688b・2024-11-15(金)
○「電網に眼魂遺る神無月」(『遠景』2024)(→鎌田透次688b)【→Haiku and Illustrationへ →第14句集50句へ】
(でんもうにあいこんのこるかんなづき)
○季語(神無月・初冬)
on the Internet
your icon remains
in "KANNAZUKI" / Touji
【作句メモ】:まだ君のiconがnet上に遺っている。BrowserのChrome上に。「眼魂(アイコン)」の当て字はIMEの漢字変換で発見した。
○次元俳句674・回転4(空間)・道倉延意01・2024-11-13(水)
○「ゆるやかに廻る澱の散紅葉」(『睡蓮』2004)(道倉延意01)
○季語(散紅葉・初冬)(「→ふらんす堂」より引用)【→次元俳句-索引1・索引2・索引3・索引4・索引5・忌日祈念日俳句】【→俳人一覧(あ・いい・いた・うえ・お・か・き・くけこ・さ・し・すせそ・た・ちつてと・な・にぬねの・はひ・ふへほ・ま・みむめも・や・ゆ~)】【→俳句結社索引】
【鑑賞】:急流を流れてきて澱(よどみ)で一休みの散り紅葉。そこでゆったりと己が身を回転させている。あくまでもゆるやかに。
○道倉延意(みちくらえんい)
○好きな一句「木の影の日々に密なる春障子」(『睡蓮』2004)02
○季語(春障子・三春)
【Profile】:1927年高知県出身。1969年「火星」入会、同人。1978年火星結社賞受賞。1979年火星退会。1979年「草苑」入会。1980年「草苑」同人。「ミチクラエンイ」は推定読み。