○挿絵俳句687a・建国日・鎌田透次701a・2025-02-11(火)
○「建国日一人のためのカート押す」(『遠景』2025)(鎌田透次701a)【→Haiku and Illustrationへ →第14句集50句へ】
○季語(建国日・初春)
national foundation day-
push a shopping cart
for myself alone / Touji
【作句メモ】:今日は「建国記念の日」。生きる為になすべきことは数多い。その一つである「食べる」ために一人のカートを押す。
○五感俳句687・聴覚146・中村汀女04・2025-02-10(月)
○「蕗の薹おもひおもひの夕汽笛」(『汀女句集』1944)(→中村汀女04)
○季語(蕗の薹・初春)「二十世紀名句手帖③花と樹木の饗宴(齋藤愼爾編)(河出書房)」より引用【→五感俳句-索引1・索引2・索引3・索引4・索引5】【→俳人一覧(あ・いい・いた・うえ・お・か・き・くけこ・さ・し・すせそ・た・ちつてと・な・にぬねの・はひ・ふへほ・ま・みむめも・や・ゆ~)】【→俳句結社索引】
【鑑賞】:「おもひおもひ」という言葉。思っている人が複数いるということである。その思いは違っていても同じでもよい。蕗の薹と夕汽笛に対するそれぞれの思いである。
○次元俳句687・近(空間)4・漠夢道01・2025-02-09(日)
○「白梅のもっとも近きところまで」(『くちびる』2002)(漠夢道01)
○季語(白梅・初春)(「→現代俳句名句選・季節別作品選/春」より引用)【→次元俳句-索引1・索引2・索引3・索引4・索引5・忌日祈念日俳句】【→俳人一覧(あ・いい・いた・うえ・お・か・き・くけこ・さ・し・すせそ・た・ちつてと・な・にぬねの・はひ・ふへほ・ま・みむめも・や・ゆ~)】【→俳句結社索引】
【鑑賞】:掲句の「白梅」という季語以外の要素は「近い」ということだけである。「白梅」という言葉に対して「近い」という言葉は最も美しい願望のひとつである。
○漠夢道(ばくむどう)
○好きな一句「独活小屋へゆくなら渡る橋がある」(『棒になる話』2017)02
○季語(独活・晩春)(「→俳諧師 前北かおる」より引用)
【Profile】:1946年北海道出身。1967-1970年東洋大学文学部国文学科在学中より、光栄堯夫氏と詩誌「L’ETRANGER」編集発行。1976年「朔日会」入選。1990年「桜狩短歌会」に入会し俳句作品を発表。
○挿絵俳句686b・地の風に・鎌田透次700b・2025-02-08(土)
○「地の風に抗ふかたち片栗咲く」(『遠景』2025)(鎌田透次700b)【→Haiku and Illustrationへ →第14句集50句へ】
○季語(片栗の花・初春)
dogtooth violet flowers bloom
to resist wind
from the ground / Touji
【作句メモ】:片栗の花のを山で見たことがある。すべての花弁(はなびら)を空に跳ね上げて。
○方法俳句686・直喩149てふ1・桐野晃01・2025-02-05(水)
○「柩てふ水平の窓春北斗」(桐野晃01)
○季語(春北斗・三春)(「角川俳句(201906)」より引用)【→方法俳句-索引1・索引2・索引3・索引4・索引5】【→俳人一覧(あ・いい・いた・うえ・お・か・き・くけこ・さ・し・すせそ・た・ちつてと・な・にぬねの・はひ・ふへほ・ま・みむめも・や・ゆ~)】【→俳句結社索引】
【鑑賞】:家屋の窓は全て垂直である。柩の窓は水平である。そして同じく水平の天窓から春の北斗が見えている。
○桐野晃(きりのあきら)
○好きな一句「黒板に五日後のこと青嵐」02
○季語(青嵐・三夏)(引用同上)
【Profile】:1980年生まれ。2010年作句開始。同年「門」入会。2015年同人。
○五感俳句686・感情61感知1・今村豊01・2025-02-04(火)
○「ぶらんこにきて上履きと気づきけり」(今村豊01)
○季語(ぶらんこ・三春)(「→週刊俳句 Haiku Weekly」より引用)【→五感俳句-索引1・索引2・索引3・索引4・索引5】【→俳人一覧(あ・いい・いた・うえ・お・か・き・くけこ・さ・し・すせそ・た・ちつてと・な・にぬねの・はひ・ふへほ・ま・みむめも・や・ゆ~)】【→俳句結社索引】
【鑑賞】:生徒のうっかり行為である。なかば確信犯かも知れない。避難訓練であれば大手を振って上履きのままグランドへ出ることができるのであるが。
○今村豊(いまむらゆたか)
○好きな一句「噴水に犬の肉球あらふ人」02
○季語(噴水・三夏)(引用同上)
【Profile】:1962年滋賀県出身東京都在住。2005年頃より句作開始、2007年「澤」(→小澤實主宰)入会。
○五体俳句686・たなごころ2・上原白水01・2025-02-03(月)
○「立春やしづかにひらくたなごころ」(『上原白水集』2003)(上原白水01)
○季語(立春・初春)(「→俳人協会・俳句文学館>今日の一句」より引用)【→五体俳句-索引1・索引2・索引3・索引4・索引5】【→俳人一覧(あ・いい・いた・うえ・お・か・き・くけこ・さ・し・すせそ・た・ちつてと・な・にぬねの・はひ・ふへほ・ま・みむめも・や・ゆ~)】【→俳句結社索引】
【鑑賞】:「たなごころ」とは「掌(てのひら)」のこと。「手の心」。過去の箱庭を整理してみると。「てのひら」5句。「掌(て)」12句。「掌(てのひら)」5句。「手のひら」1句。「たなごころ」2句。という結果となった。
○上原白水(うえはらはくすい)(1927-2014)
○好きな一句「核の火や熟柿を包むうすき皮」02
○季語(熟柿・晩秋)(「→575筆まか勢」より引用)
【Profile】:愛媛県出身。「星」同人。1999年松山にて「泉」創刊主宰。松山俳句協会会長を務めた。師系・→臼田亜浪。
○挿絵俳句686a・天井に・鎌田透次700a・2025-02-02(日)
○「天井に根雪の匂ふ未明なり」(『遠景』2025)(鎌田透次700a)【→Haiku and Illustrationへ →第14句集50句へ】
○季語(根雪・晩冬)
the start of the day
I can smell the lying snow
on the ceiling / Touji
【作句メモ】:ほんとうは障子の明りで解る根雪の朝。それが忍び込んできて天井にわだかまる時。思い切って布団を跳ね上げる。