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お気入俳人の俳句鑑賞します。
多側面から俳句を分類します。
俳句付きイラストを描きます。

俳句の箱庭

「箱庭へ風の粒子の粗く吹く」(透次) ◯浮かんだときが作るとき。作ることに無理はしないように。 ◯各俳人の情報は書籍・ネット他で一般に公開されたものから得ています。各俳人の情報は最新でない場合があります。各俳人の敬称略させていただきます。Tweet句については作者の承諾を得ていませんが、営利目的の要素はありませんのでご了承ください。 ◯「俳句の箱庭」ヽ(^ι_^)ゞノ♪透次

■五感俳句688「隕石の道のり淋し春の夜」(『音』2019)(吉野秀彦)

2025-02-17 04:56:00 | 五感俳句

○五感俳句688・感情62寂寥8・吉野秀彦01・2025-02-17(月)
○「隕石の道のり淋し春の夜」(『音』2019)(吉野秀彦01)
○季語(春の夜・三春)(「→朔出版」より引用)【→五感俳句-索引1索引2索引3索引4索引5【→俳人一覧(いいいたうえくけこすせそちつてとにぬねのはひふへほゆ~)】【俳句結社索引

【鑑賞】:隕石が地球に近づくまでの遠い道のり。春夜に独り思いを寄せる。隕石にも孤独はあるのだろうか。「二十億光年の孤独(谷川俊太郎1931.12.15-2024.11.13)」。上京直後に下落合の図書館で読んだ記憶がある。詩の巨星が夜空に瞬いた。


吉野秀彦(よしのひでひこ)
○好きな一句「地に触れてみな魂魄や春の雪」(『音』2019)02
○季語(春の雪・三春)(引用同上)

【Profile】:1959年生まれ。少年時代「野の会」主宰・→楠本憲吉に私淑。2008年より「小熊座」主宰・→高野ムツオに師事。炎天寺一茶まつり全国小中学生俳句大会主宰。真言宗豊山派布教研究所指導教授。炎天寺住職。「小熊座」同人。

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■五感俳句687「蕗の薹おもひおもひの夕汽笛」(『汀女句集』1944)(中村汀女)

2025-02-10 04:56:00 | 五感俳句

○五感俳句687・聴覚146・中村汀女04・2025-02-10(月)
○「蕗の薹おもひおもひの夕汽笛」(『汀女句集』1944)(→中村汀女04)
○季語(蕗の薹・初春)「二十世紀名句手帖③花と樹木の饗宴(齋藤愼爾編)(河出書房)」より引用【→五感俳句-索引1索引2索引3索引4索引5【→俳人一覧(いいいたうえくけこすせそちつてとにぬねのはひふへほゆ~)】【俳句結社索引

【鑑賞】:「おもひおもひ」という言葉。思っている人が複数いるということである。その思いは違っていても同じでもよい。蕗の薹と夕汽笛に対するそれぞれの思いである。

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■五感俳句686「ぶらんこにきて上履きと気づきけり」(今村豊)

2025-02-04 04:56:00 | 五感俳句

○五感俳句686・感情61感知1・今村豊01・2025-02-04(火)
○「ぶらんこにきて上履きと気づきけり」(今村豊01)
○季語(ぶらんこ・三春)(「→週刊俳句 Haiku Weekly」より引用)【→五感俳句-索引1索引2索引3索引4索引5【→俳人一覧(いいいたうえくけこすせそちつてとにぬねのはひふへほゆ~)】【俳句結社索引

【鑑賞】:生徒のうっかり行為である。なかば確信犯かも知れない。避難訓練であれば大手を振って上履きのままグランドへ出ることができるのであるが。


今村豊(いまむらゆたか)
○好きな一句「噴水に犬の肉球あらふ人」02
○季語(噴水・三夏)(引用同上)

【Profile】:1962年滋賀県出身東京都在住。2005年頃より句作開始、2007年「」(→小澤實主宰)入会。

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■五感俳句685「晩年の一人にも慣れ煮大根」(『木雫』2021)(吉井まさ江)

2025-01-27 04:56:00 | 五感俳句

○五感俳句685・感情60順応1・吉井まさ江01・2025-01-27(月)
○「晩年の一人にも慣れ煮大根」(『木雫』2021)(吉井まさ江01)
○季語(大根・三冬)(「→Miho Haiku Note(俳人あらきみほの俳句Note)」より引用)【→五感俳句-索引1索引2索引3索引4索引5【→俳人一覧(いいいたうえくけこすせそちつてとにぬねのはひふへほゆ~)】【俳句結社索引

【鑑賞】:よく煮込んでしみしみの煮大根。一人暮らしにも慣れてきた晩年。ほんの少しでも大根を煮る余裕があればいいのであるが。


吉井まさ江(よしいまさえ)
○好きな一句「木雫の大円描く秋の水」(『木雫』2021)02
○季語(秋の水・三秋)(引用同上)

【Profile】:1932年東京都出身。1991年→深見けん二に師事、「屋根」入会。1994年「花鳥来」入会。1999年「屋根」同人。2017年「屋根」終刊に伴い、後継誌「」入会。「花鳥来」会員、「秀」同人。

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■五感俳句684「おおきい意志にて氷柱まがるぞ」(『鯨の目』1991)(成田三樹夫)

2025-01-19 04:56:00 | 五感俳句

○五感俳句684・感情59意志2・成田三樹夫01・2025-01-19(日)
○「おおきい意志にて氷柱まがるぞ」(『鯨の目』1991)(成田三樹夫01)
○季語(氷柱・晩冬)(「名句集100冊から学ぶ俳句発想法(ひらのこぼ)(草思社)」より引用)【→五感俳句-索引1索引2索引3索引4索引5【→俳人一覧(いいいたうえくけこすせそちつてとにぬねのはひふへほゆ~)】【俳句結社索引

【鑑賞】:軒下の氷柱がごつごつなのも曲っているのも氷柱の意志による。それともその家の主の意志によるものなのか。


成田三樹夫(なりたみきお)(1935-1990)
○好きな一句「背をのばせばどこまでも天」(『鯨の目』1991)02
○季語(無季)(引用同上)

【Profile】:山形県酒田市出身。1959年に俳優座養成所に入所。卒業後に大映と専属契約を結び俳優の道を歩む。大映倒産後は東映の「仁義なき戦い」シリーズなどに出演。俳句は自由律句が中心。

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